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連載

盾製作

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本日の作業BGMはEXAMシステムを乗っけたブルーのBGMを。
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 いよいよ新しい盾を作るべく、設計図をもう一度見直していた自分だったが……ここに来て1つの不満が出てきた。

(仕込めるスネーク・ソードの長さが、予想以上に短くなってしまっている……)

 と言う一点を、どうにか少しでも解消できないかと考えているうちに、ひとつの結論が出る。

(そもそも、何で自分は5角形に拘ってるんだよって話だ。6角形にして、やや長めの小盾を作ればいいじゃないか)

 と言うわけで、設計図をある程度引きなおす。盾の装甲部分や土台部分は昨日のうちに十分な量を確保できているので、必要な材料が多少増えた所で何の問題もない。更に追加で、盾の前面に靴にも使っている龍の毒効果があるパイルを6つ配置する事にした。盾の中央から左右に1つ、上下に2つ配置。縦長になるので上下には二つ配置するスペースが取れるからだ。

 設計図を引きなおし、あくまで『小盾』の枠内の大きさで収めたが、それでも仕込めるスネーク・ソードの長さは伸ばすことに成功した。これ以上大きくすると『小盾』の範疇ではなくなるので、ここが限界点だろう考える。面倒な機構を作るのは後回しにして、土台部分と盾装甲部分をちゃっちゃと作ってしまおう。

 昨日作っておいたドラゴンボーンを原材料としたインゴットを持ち出し、大きさと厚さを確保できる量を炉に突っ込む。熱せられて柔らかくなり、いじくれるようになったら作業開始。ひたすら叩いて6角形の形に整えつつ、盾の装甲部分を形成していく。格闘すること10分。盾の装甲部分が完成した。この辺は今まで作ってきた盾と大差ない、形が違うだけで。

 後は盾の表面に、パイルをくっつける仕組みを作ってこちらの作業は終了。パイル自体は靴に使っている物と同じ物を盾にも流用できるようにした。いちいち新しい基準の物を作るなんてやってられないし。

 土台の方は、腕に巻きつける部分だけは自分の腕にあわせて痛くないようにしたぐらいで、後は頑丈さを重視。ただ、頑丈なだけでは案外あっさりバリンと行くかもしれないので、ある程度粘りを持つ素材で作ったインゴットをまぜた。

 以前の弓の時と違って、盾の装甲部分が砕けても盾の能力を完全に失う事がない様にした。装甲部分が壊された時には当然仕込んであるスネーク・ソードも大破するだろうが、盾としての役目は果たしきれるように、と。

 盾の接着は6角形の角の内、スネーク・ソードを飛び出させる一番下の角以外の5箇所に、しっかりとした柱でくっつける。柱が生み出すスペースに、スネーク・ソードを仕込む事になるのは、前回の弓を仕込んだ盾と同じだ。

 今回は変形機構を撤廃している分、頑丈に作れる。横から仕掛けが見えないように、懐かしのロック・アントの甲殻で適当に横を隠す。倉庫に在庫が転がっていてくれていて助かった。

 スネーク・ソード自体は、短くて細いマジックハンドを何個も連結した物を中心にして、ロングソードなどの両刃タイプの刃を細かくした物をくっつけていく。刃を作ってとりあえずいくつか付けてみるが、やはりきちんとした造りのスネーク・ソードのようには曲がらない。機構が全く違うのだからそれは仕方が無いが。

 自作のスネーク・ソードの曲がる部分はマジックハンドの連結部分だけだし。まあ、そんな柔軟さは惑に任せるからいいんだ。こっちは一種の暗器としての運用ができればいいのだから。

 ここから先はとにかく設計図の通りに小さなマジックハンドもどきと、そのマジックハンドもどきにくっつける刃の生産。これが非常に手間だった。ロングソードならば一回で終わる作業を何度も何度も行わないといけないし、刃の大きさもずれがあってはいけない。

 この作業をポーションみたいに一括生産が出来れば楽なんだが……。おかげでこれだけで一時間以上時間を使ってしまい、へとへとになってしまった。こんな調子では毎日依頼を受けて武器を打つ鍛冶屋プレイヤーにはなれそうにないな。

 疲れてしまったので、宿屋に泊まってログアウトする。スネーク・ソードのパーツは大体8割完成といったところだ。翌日残りの2割を完成させて組み上げる事にしよう。


 そして翌日、再び鍛冶場に戻った自分は、スネーク・ソードの刃製作に取り掛かる。この刃を作るだけで、鍛冶スキルがもりもり上がっていくんだよな……初めて扱ったときの反動こそ無いが、明らかに鍛冶スキルに対して素材が高級品過ぎる事が原因だろう。そうでなければ説明が付かない。

 45分後にようやく刃を作り終えた。昨日よりもペースがかなり落ちているが、とりあえず必要な分量は完成した。それから15分ぐらいかけてマジックハンドもどきも完成。さっさと刃をマジックハンドもどきに装着していく。最後に全ての部分にばねの様な機構を仕込み、伸びてもすぐに戻ることを確認する。これでスネーク・ソードの刃部分も完成でいいだろう。

 土台部分にスネーク・ソードの刃が傷まないように鞘を設置し、スネーク・ソードは普段はその鞘の中に納まっているようにする。先端の安全装置をはずすと鞘の先が開き、盾を突き出したり、振り回したりすると盾の土台と装甲部分の中間にある鞘から細めのスネークソードが飛び出し、相手を切る事になる。

 さらには刃にも龍の毒を仕込んだので、直接切りつけてダメージを与えると言う事よりも傷口を作ってそこから毒状態にすると言った扱いになるだろう。アンデットや毒耐性の高いモンスター相手の対処用に、一定の攻撃力は確保してあるが。ただし、ゴーレムのような固い相手には残念ながら無力だろう。

 あくまでサブウェポンだから……これをメインに置いた立ち回りはよろしくない。それでも惑を装備して、惑を振るいつつ盾の中に仕込んだ刃も延ばすと言う右手だけ擬似的な二刀流? のような事もできるだろう。

 いっその事両手にこの盾を装備して両手に武器を持てば四刀流? になるかも知れんが……その装備に意味があるのかどうかはちょっと微妙だろう。自分には絶対に扱いきれないことだけは分かるが。

 とにかく仕込む物やら盾のパーツやらがようやく全部揃ったので、後は一気に組み立てるだけだ。土台に柱を立て、スネーク・ソード保護用の鞘を中央に配置し、スネーク・ソードをその中に収めて固定する。後はその上に蓋をするように盾の装甲部分を載せて固定し、6つのパイルも装着。左右にロック・アントの甲殻を配置して中の機構を見た目的に隠す。

 後は盾の装甲部分を中に着ているドラゴンスケイルアーマーと同じ色である青色に染める。色の強さはうっすらと青くする程度にとどめた。ドギツイ青色は好みから外れるし、美しさを損なう。

 何度か盾そのものを念入りに点検し、ようやく完成であると確信を持つことが出来た。完成品は……


 ドラゴン・スネーククリスタルシールド


スモールシールド Def+42 左右の手どちらにも装備可能 製作評価6

特殊能力(シールド攻撃アーツ威力増加・中) (防御成功時、ダメージの一部を反射、龍の毒付与・中) (魔法・属性防御力増加・中) (スネーク・ソードによる攻撃が可能、アーツは使用不可能、Atk+29、毒付与)


 と言う感じだ。仕込んだスネーク・ソードではアーツが使えないらしい。また、前に使ったクリスタルシールドとの違いは特殊能力のシールド攻撃アーツ威力増加が強から中にダウンし、魔法・属性防御力増加が弱から中にアップしているといったところか。

 まあ、盾による攻撃アーツなどは、自分的にまず使わないから純粋に盾が強化されたと見ていいだろう。強化された理由は、装甲部分と土台部分の2重構造になったから、防御が向上したのだと思われる。

 早速右手に装備してみるが、やはり仕込み武器を追加した分やや重量がかさむ。当分の間は装備し続けて、この重さに腕を慣れさせておくべきだろう。後片付けを済ませて鍛冶場を後にし、早速ファストの草原で盾に仕込んだスネーク・ソードを使ってみる事にした。

 草原に人はほとんどおらず、武器を試すには良い状況だろう。懐かしのラビットホーンがいるので、犠牲になってもらうことにした。盾の上部に作ったスイッチを左手で操作し、安全装置を解除。これで鞘の先端が口を開けた筈だ。そろそろと《隠蔽・改》を発動して気が付かれない様に接近し、近づいた所で盾を装備している右手を左上から右下へと振り下ろす。

 ジャラリィッという音と共に内蔵されたスネーク・ソードが伸び、のんびりしていたラビットホーンの胴体に食い込み、切り裂く。ラビットホーンはその一撃で光の粒子となって消滅した。即死させたことは別に問題ではない。むしろ今の自分のステータスなら最初の敵なんて即死させて当然である。それよりも。

(ふむ、きちんと伸びて、きちんと切れたか。これならば暗器として使っていけるかな?)

 念のため数匹のラビットホーンと、ゴブリンに犠牲になってもらった。上から下に振り下ろした時だけでなく、正拳突きのような形や、下から上に腕を振った時もきちんと内蔵のスネーク・ソードは伸びて相手を切り捨ててくれた。射程は大体2,4mぐらいかな? 不意を付く武器としては十分な射程だろう。

 最後に安全装置の確認を行う。安全装置を入れて何度か腕を振ってみるが、きちんと動作をしているようでスネーク・ソードが飛び出してくることは無かった。

(よーしよし、これで目的は果たせたな。明日ログインしたら、ライナさんと合流しようか)
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スキル

風迅狩弓Lv29 剛蹴(エルフ流・一人前)Lv37 百里眼Lv28 技量の指Lv30 ↑4UP 小盾Lv28 隠蔽・改Lv1 武術身体能力強化Lv64 スネークソードLv48 義賊頭Lv24 妖精招来Lv12 (強制習得・昇格)(控えスキルへの移動不可能)

追加能力スキル

黄龍変身Lv1.54

控えスキル

木工の経験者Lv1 上級薬剤Lv23  釣り LOST!  料理の経験者Lv16 鍛冶の経験者LV27 ↑7UP 人魚泳法Lv9 

ExP 17

所持称号 妖精女王の意見者 一人で強者を討伐した者 竜と龍に関わった者 妖精に祝福を受けた者 ドラゴンを調理した者 雲獣セラピスト 人災の相 託された者 龍の盟友 ドラゴンスレイヤー(胃袋限定) 義賊 人魚を釣った人 妖精国の隠れアイドル  悲しみの激情を知る者 メイドのご主人様(仮)

二つ名 妖精王候補(妬) 戦場の料理人

進化武器 護魂の弓

Atk+110 魂弓こんきゅう 所有者が変身中のみ使用可能 魂をささげた者の力が宿っている 大きさが必要に応じて変化

特殊能力 貫通力強化(中) 大雷光招来(確率低) 大砂塵招来(確率低) 矢が光状になり、命中直前に4本に分裂する 大妖精の魔薬(ランダムで状態異常を付与する、確率中)弦1本 サハギンの水膜(水による矢の威力減衰無視) エルフの魂(一部の弓技を変身中でも使用可能)
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