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連載

スネークソードの進化、肉の消費スピード

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「さてさて、〈スネーク・ソード〉の進化先は一体どうなっていますかねー?」

 獣人の皆さんにもう休みますので失礼しますと断りを入れてから宿屋に戻り、一息ついた後にLv50になった〈スネーク・ソード〉スキルの進化派生の説明を見るためにウィンドウをタップ。派生は3つ、か。どれどれ? ふむふむ、上級スネーク・ソード。妖精連剣。ダーク・チェイン。この三つか。追加の説明分は……うん、あるな。

 上級スネーク・ソード

 一番オーソドックスな進化。今まで通りに伸ばして斬る、搦め取るといった行動がより強化されるアーツを習得する。

 妖精連剣

 妖精と深い付き合いがある人が進化先として選べる。妖精の力を借りて攻撃や補助を行うアーツを習得するが、妖精達と仲が悪化すると効果が落ちる一面がある。もちろん、妖精たちに慕われている者がアーツを振るうのであれば効果は大幅に向上する。

 ダーク・チェイン

 闇関連と深い関わりを持った事がある人が進化先として選べる。スネーク・ソードの間に闇の鎖を編み込む事で、より長くスネーク・ソードを伸ばせるようになる。ただし、あまりにも明るい所では全体的にアーツの効果が落ちる傾向にある。スネーク・ソード自体が闇属性の魔力を持っているのであれば、その強さに合わせて明るい場所における弱体化が軽減される。習得するアーツも闇属性の物が中心となる。

 うーむ、こうなると選ぶのは妖精連剣かダーク・チェインのどちらかかな。妖精の方はすでに〈妖精招来〉なんてことができるのだから、嫌われている心配は無いはずだし。その一方でダーク・チェインはスネーク・ソードのリーチが伸ばせるというのが良いな。伸ばせる距離が増えれば、スネーク・ソードを地面に伸ばして、地中から攻撃とかできそうだからな。

 ああでもないこうでもないと7分ほど悩み、結局今使っているのが魔剣のスネーク・ソードである『惑』である事が決め手となって、〈スネーク・ソード〉の進化先を〈ダーク・チェイン〉に確定させて進化させた。進化させるために消費したEXPは8だった。

 さらに進化させたことにより、新しいアーツを入手。それとスネーク・ソードがLv50になった時にもアーツを習得していたのだが、その確認をすっかり忘れていたので、ここで確認する。

 まずはスネーク・ソードがLv50になった時に覚えていたアーツは《スネーク・バイト》と言う技で、相手に向けて振るうとスネーク・ソードの切先が二股に分かれる幻影を相手に見せ、剣の本体と幻影が一対の蛇の牙のように噛みつく感じで相手を突く攻撃らしい。お約束のように毒の追加効果が付与されている。

 毒が付与されるという面では30の時に覚えた《ポイズンスネーク》と同じだが、《ポイズンスネーク》が地面から這いよって不意打ちする形であるのに対し、《スネーク・バイト》は一気に距離を詰めて噛みつく強襲タイプと言った所だろう。状況に合わせてどちらを使うかを選べと言った感じかな。

 そして〈ダーク・チェイン〉に進化させて覚えたアーツは説明文にあった効果を発揮させるためのパッシブアーツである《ダークチェイン》。アーツの名前とスキルの名前がほぼ一緒で紛らわしい。『ダーク』の後に『・』が入っているか入っていないかの違いしかない。

 試しに惑を鞘から抜いてスネーク・モードに切り替えてみた所、確かに闇の鎖がつなぎ目にはまっており、伸ばせる長さが増やされている事が確認できた。後で実際に振ってみる必要があるが、とりあえず新しいアーツの効果の方は分かったからいいだろう。

 スネーク・ソードのスキル進化も終わったので、装備アイテムを解除してアイテムボックスに入れて宿屋のベッドに入る。明日もログインしてバッファローを狩らないとな。


 そして翌日。仕事を終えて帰宅し、翌日の準備を整えた自分はワンモアの世界にログインする。宿屋のベットから起き上がってまずはんーっと背伸びをしてから起き上がる。装備を身に着け、外套を纏って準備を整えてから外へ。まずは、ハーピーの子供たちがいる所に向かう。昨日とってきたバッファローの肉の残り具合を見て、今日中に狩らねばならないバッファローの数を割り出さないといけないからな。

「あ、こんにちは〜」

「こんにちは〜」

 そのハーピー達の仮住まいの家まで行く途中、何人もの獣人さんからあいさつをされた。ハーピーの一件における協力者であることから、声をかけてくれたんだろう。用事が無ければ話に付き合いたい所なのだが、今はそういう訳にもいかない。獣人さん達も時間を取らせるつもりはないようで、時間が出来たら〜と話をすぐに切り上げてくれる。そんな挨拶を何回も交わしながら、ハーピー達の居る所に到着する。

「ぴー♪」

 自分がやってきたことで、おそらく昨日自分が抱き上げたハーピーが手をフリフリしながら挨拶をしてくれた。自分も軽く手を振ってその挨拶に応えた。そして近くでハーピー達の世話をしている牛の獣人お姉さんを呼び止める。

「すみません、先日自分が置いて行ったバッファローの肉はどうなりました? 残りはどれぐらいでしょうか?」

 自分の質問に、牛の獣人お姉さんは「ちょっとまってくださいね〜」と自分にいったん断りを入れてから、何かが書かれているであろう台帳を手に取り、ぱらぱらとめくりながら確認を取っている。

「えーと、残りはほんの僅かですね。おやつとして子供達に食べさせたら在庫はなくなっちゃいます。今日は是非とってきてほしい所なんですが……お願いできますか?」

 危ない、肉の在庫はわずかだったのか。うーん、そうなるとバッファローは4匹ぐらい狩ってきた方がいいのかも知れない。在庫が山ほどっていうのはいただけないが、ぎりぎりって言うのも問題がある。ある程度は肉の量に余裕があった方が、ハーピーの面倒を見ている獣人さん達も安心して居られるだろうし。

「分かりました。では早速これから狩りに行ってきます。できるだけ早く戻るつもりではいますが……」

 時間がかかるかもしれない、と言う含みを持たせた自分の言葉に牛の獣人お姉さんは慌てるように手をぱたぱたと振る。

「いえ、一刻を争うという状態ではありませんから、慌てなくて大丈夫ですよ! 先程この子達にご飯を与えた所ですし。むしろ急いで貴方が大けがを負ってしまう方が問題です。ゆっくりで良いので、確実にお願いします」

 なるほど、それならばいいか。確かに無理をしてやられてしまい、デスペナルティを貰ってしまうと厳しいことになるからな。ここはじっくりと攻めて、確実にお肉を獲得してくる方がいいか……〈妖精招来〉や《プリズム・ノヴァ》をうまく使って、できるだけリスクを減らした狩りを心がける事にしよう。お肉を取ってこれないと、ここにいるハーピーの子供たちが飢えてしまうからな。

「分かりました、では普段のペースでやってきます。狩ってきたら、お肉はここに持ってくれば問題ないですか?」

「ええ、そうしてください。お肉もここで受け取りますよ〜」

 よし、狩りに行く前に知っておくべきことはこれで全部だな。あとはバッファローを4匹狩って、お肉を獲得してくるだけだ。ただ、お肉が変質したらとても困るので、覚えたばかりの〈スネーク・ソード〉の新しいアーツは使う訳には行かないんだよな。何せ毒が攻撃に付与されてしまうから、獲得した肉に何らかの問題が発生するかもしれない。ゴブリンとかの絶対に食べない相手なら、躊躇なしで使えるのだが。

「じゃ、行ってきますね」

「はい、いってらっしゃい」「ぴ〜♪」

 牛の獣人お姉さんと、ハーピーの子に見送られて街の外に向かう。期待された通りの美味しいお肉を取ってこないとな。
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スキル

風迅狩弓Lv33 剛蹴(エルフ流・一人前)Lv38 百里眼Lv29 技量の指Lv35 小盾Lv28 隠蔽・改Lv3  武術身体能力強化Lv68 ↑1UP ダーク・チェインLv1 New! 義賊頭Lv26 妖精招来Lv13 (強制習得・昇格)(控えスキルへの移動不可能)

追加能力スキル

黄龍変身Lv1.77

控えスキル

木工の経験者Lv1 上級薬剤Lv26  釣り LOST!  料理の経験者Lv16 鍛冶の経験者LV28 人魚泳法Lv9 

ExP 14

所持称号 妖精女王の意見者 一人で強者を討伐した者 竜と龍に関わった者 妖精に祝福を受けた者 ドラゴンを調理した者 雲獣セラピスト 人災の相 託された者 龍の盟友 ドラゴンスレイヤー(胃袋限定) 義賊 人魚を釣った人 妖精国の隠れアイドル  悲しみの激情を知る者 メイドのご主人様(仮) 呪具の恋人

二つ名 妖精王候補(妬) 戦場の料理人

ちょっと宣伝を。先日とあるおっさんの3巻目が発売されました。手に取って頂けるととてもうれしいです。徐々に全国の書店さんに入ると思いますので、よろしくお願いします。
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