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連載

翌日と翌々日

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 翌日、自分はワンモアにログインせず。これは前日の疲労が原因ではなく残業したため。急にパーツの発注が入った為、ほとんどの人が残業した……社長も予定外の事だったらしく、従業人に申し訳ないと謝っていたな……ここら辺が中小企業のアットホームな一面かも知れないが。ツヴァイ達にはメールでログインできない事を伝えたが、ツヴァイ達もダンジョンには入らなかったらしい。なんでも前日のカオスに疲れただけではなく、持ち帰った大量の鉱石の中に貴重な鉱石が混じっていたらしくて、一部のメンバーの新しい武器製作をギルドメンバーの生産専門プレイヤーにに依頼するなどで右往左往する必要があったとかで。まあちょうどよかったと言う事になるだろう。

 さらに次の日、残業も無く普段通りの時間に返ってきた自分は鍛冶を済ませた後にワンモアへとログイン。まずはスキルレベルの確認を行う事にした。あれだけ濃密な戦闘を行ったのだから、全く上がっていないと言う事はあるまい。


 スキル

風迅狩弓Lv50 The limit! 砕蹴(エルフ流・限定師範代候補)Lv42  百里眼Lv39 ↑1UP  技量の指Lv66 ↑10UP  小盾Lv42  蛇剣武術身体能力強化Lv18 ↑15UP ダーク・スラッシャーLv9 ↑6UP 義賊頭Lv60 ↑13UP 隠蔽・改Lv7 妖精招来Lv22 ↑4UP (強制習得・昇格)(控えスキルへの移動不可能)

追加能力スキル

黄龍変身Lv4 ↑UP  偶像の魔王 2.11 ↑UP 

控えスキル

木工の経験者Lv14 上級薬剤Lv47  釣り LOST!  料理の経験者Lv27  鍛冶の経験者LV31  人魚泳法Lv10

ExP 22


 これはまた、ドカンと上がったな。惜しむらくは弓が成長限界を迎えている事か。限界を迎えていなかったら、とんでもない上がり方をしたであろうに。特に指、蛇剣武術、義賊頭の上がりっぷりがすさまじい。指が弓を撃ちまくったからだろうし、蛇剣はノーラとロナが大暴れしてる時に見えないサポートとしてちょいちょい使ってからかな? ゴーレムの小さな残骸を移動させるときにもひっそりと使ってたのも原因かもしれない。ほぼ無意識に使ってる事が時々あるんだよな……指輪のルエットも勝手に使う時があるし。義賊頭は間違いなく《危険察知》の展開が理由だな。特殊な環境下だったから物凄い経験になっていたのだろう。

 ただ、今回は新しいアーツなどの習得は一切なかった。特に蛇剣や義賊頭は十や五〇という一つの節目を超えたのに、だ。そこがちょっとがっかりしたが、うだうだ言っていても始まるまい。どちらも先がある以上、もっと鍛えれば何らかのアーツを習得できる可能性は十分ある。それに期待しよう。

 スキルの成長を確認し終わってから、ツヴァイにウィスパーチャットを飛ばす。今日はどうするのかな……新しい武器が完成するまで冒険を控えると言うのならそれでもいい。その場合はこの街をのんびりを見て回るだけ……《隠蔽・改》を発動してこそこそとね。チラッと掲示板の方も見てきたのだが、炭の一件はもうちょっと時間を置きたいかなーって感想が出て来る状況。更にぶっちゃけると、あんたらどこまでアホやってたんやと言いたい。ワンモアが始まってからかなり立つし、運営も曲者揃いだってのはもうよーく解ってたでしょうに……目先のニンジンを食うために多くの事を台無しにしちゃったと言う感じだね、炭を買い占めてしまったいくつかのギルドは。

【お、アース。今日の事なんだが……レイジ、カナ、ノーラ、ロナ、コーンポタージュの五人でいける範囲で行ってくれないか……】

 なんだか、ウィスパーチャットから聞こえてきたツヴァイの声が弱弱しい。何かあったんだろうか?

【ツヴァイ、具合が悪いのか? もしそうなら、今日は無理せずログアウトして休息をとった方がいいのではないか?】

 ゲームは健康な状態でやらないとつまらないからね。具合が悪いのに無理してやっても疲れるだけだ。ましてやVRなんだから、健康な時は問題がなくても、具合が悪い時にやっていると何らかの問題が生まれる可能性もある。知り合いがそんな事になる前に止めるのも大事な事だ。

【ああ、いや、体調の方は問題ないんだ……ちょっとギルメンから一昨日のダンジョン内での行動について少々お仕置きされただけでさ】

 アレか。まあさすがに強敵に追われてて、そこを切り抜けたと思ったらいちゃつきだしたんだもんな。あれはさすがにいけないだろう。ノーラ辺りが切れたかな?

【えーっと、物理的に爆発しろ?】【怖えよ!!】

 自分の言葉に、ツヴァイから即座にツッコミが入る。でもそれに近い事をノーラ辺りから言われたと予想してるんだけどね。というか当初、ツヴァイってノーラの事が好きだった様な気がするんだが……今はもうどうなってるのか分からんな。人様の色恋沙汰に首を突っ込むつもりはないから何も聞かないけどさ。

【で、今のツヴァイの恰好は……ギザギザの形をした石板の上に正座で座って、その膝の上に石の板を置かれてる状況で良いのか?】【俺は昔の罪人じゃないって! アースの想像内の俺はどんな姿してんの!?】

 あれ、話が通じた。歴史の教科書にも出て来るんだっけかなぁ、あの罪人に対して行う拷問方法。あれもえぐい方法だよね……なんでそんなお仕置きを受けてるツヴァイの姿が浮かんだのかは自分でも謎だが。そして一緒に行けるメンバーの中にミリーとエリザも居ないって事は。

【もしかして、ミリーとエリザもお仕置きされてるの?】【ああ、うん、そうだ。なので今日はミリーとエリザも行けない。お仕置き部屋で、いろんな場所からギルメンが取ってきた鑑定済み鉱石の選別作業を俺と一緒にやらされてる。数が多くて、今日のログインはこれだけで終わりそうだぜ……ハハッ】

 乾いた笑い声が聞こえた。まあそう言う事なら仕方がない、行ける範囲で無理せず冒険をする事にしよう。

【とりあえず状況は理解した、とりあえずレイジにウィスパー入れて今日の事は考える事にするよ】【そうしてくれ。ううっ、ミリーとエリザに俺は巻き込まれただけだってのに……】

 そんな言葉と共にツヴァイとのウィスパーチャットは終了する。まあ巻き込まれたたのはそう言う定めなんだろうと思って諦めてもらうしかないね。自分はもう諦めがついて来てるから、よっぽどおかしい展開を迎えない限りは受け入れる事にしてるさ……と、テンションを下げても仕方ない。とりあえずレイジと話してみますかねー。
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短くてすみません、区切ります。
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