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2巻試し読み

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アヤメさん達との会合から数日後、第二陣となるプレイヤーの参入がいよいよ運営から発表された。
サーバーの安定化ならびに最適化が進み、今の倍の人数を受け入れることが可能になったことと、VR(ヴァーチャル・リアリティ)に必要な機材の供給が安定したことなどから、ようやく決定したようだ。
それから、昨日行われたメンテナンス後に更なる状態異常が追加されている。
[ブレイクアーム]状態というそれは、単純に言えば武器や盾を持てなくなる、とても凶悪な異常であった。発生すると装備を落としてしまい、拾い上げることができない時間が数秒続くらしい。
もちろん発生条件も発表されている。手や腕が[麻痺]や[石化]になると追加発生するのが一つ目。そして二つ目が、手か腕に最大HPの二十五%以上のダメージを受けることであった。
僅かな救いは、落とした装備をモンスターや他のプレイヤーが盗めないようになっていること。かつてあるゲームで、死亡した直後にレア装備を落としてしまい、そのまま他人に盗まれた経験が有る身としてはひと安心である。
それに続いて、次回のアップデートによる追加要素として、「死者の挑戦状」と名付けられた完全ランダム地下ダンジョンが登場することも発表された。一時間の制限時間内にダンジョンをどこまで踏破できるかという趣旨のようだ。ちなみに最初は、地下一〇階がひとまずのゴールになるらしい。
設定は本当にランダムで、明るい森林マップになることもあれば、いかにもダンジョンといった暗いマップになることもあるそうだ。その上、罠も多種多様、今までにはなかったタイプも仕掛けられており、力押しではすぐに死者の仲間入りになるぞ〜とPVで紹介されていた。さすが鬼畜運営。
さらに第二陣プレイヤーに向けてのPVも流れたのだが、それは今までの目立ったプレイヤーの行動をつなぎ合わせて作られていた。出演者の中にはツヴァイ、グラッド、シルバーが……そして自分はどうかと言うと、フェアリークィーンにトドメを刺すシーンが採用されていた。
フェアリークィーンは見えないように処理されていたが、〈鞭〉で《拘束》からの〈弓〉&〈蹴撃〉コンボが全部流れていた。
「アレを流すな〜!」とつい声を出してしまったのもやむを得まい。これを見たプレイヤーが変に弓への幻想を持つと、後々きついのに。
ともかく、運営の鬼畜さに負けないように戦力を調ととのえねばなるまい。そう考えると、いよいよ盾が必要になってくる。さすがに防御能力が回避だけでは、この先厳しいだろうからな。ソロプレイが多い自分は、常に不意打ちで攻撃できるわけではない。新しいダンジョンならなおさら。
……だが、ただの盾じゃ面白くないよなぁ? とりあえず、手に持つタイプは却下だな。弓が引けなくなっては意味がない。やっぱり腕につけるタイプか……そうするとバックラーなどの小盾系統が無難か。
それでは、変則武器製作者の本領発揮といきますか。
良い弓なのは分かっていたが、X弓には採用できなかった弓がある。それはコンパウンドボウ。滑車などを使うので弦が引きやすく、威力も申し分ないのだが、その複雑な機構ゆえ、これまで採用を見送っていた。
だが次に製作する弓には採用しよう……とりあえず盾スキルが上がってからだな、それに取り掛かるのは。

肉料理素材の調達や〈盾〉スキルの練習を兼ねて、じっくりと戦闘を繰り返す。
間に合わせで作った鉄製の盾をに持ち、相手の攻撃を盾で防御することでスキルLvをガンガン上げていく。
何故利き腕である右手なのか。それは、右腕に盾を装着する予定だからだ。まともな盾を作るつもりははじめからない。また悪目立ちするだろうが、という意見は無視する……ああ無視するっ!
とりあえずウルフで〈盾〉スキルLvを5まで上げて、続いて森でロック・アント相手にスキル上げ。このロック・アントの殻も素材に使ってみる価値があるから、その採集も兼ねて。もちろん、〈盗賊〉スキルによるレーダーで、他のロック・アントが集結リンクしてこないようにきちんと警戒している。
成果は上々で、〈盾〉スキルは一気に急上昇、スキルLvが25までいった。さすが初期スキルは上がりが早い。〈蹴撃〉もLvが4上昇、こちらもなかなかだろう。明日もう一回来れば、盾を特化進化させてバックラーなどがある〈小盾〉系統に進ませることができるだろう。
ちなみに盾の進化先は〈小盾〉〈中盾〉〈大盾〉に分かれ、〈中盾〉はカイトシールドなどのミドルサイズが該当し、〈大盾〉はタワーシールドなど体をほぼ隠せるものが該当する。

街に帰還した後でネクシアに転移する。目的は上級者用の製作セットの購入だ。
〈料理〉がLv50に到達し、上位スキルに進化させた結果、上級者製作セットが使えるようになった。
これで蒸し器が使えるようになったので、肉まんとかを作ってみるつもりでいる。そのために薄力粉になりそうな小麦粉を購入した。これもひたすら実験だな。時間が取れるかが怪しいが……
後はとにかく武具製作用のインゴットを用意しておかねばならない。コンパウンドボウを作るとなるとまた素材が大量に必要になるだろうし、さらに今考えているコンパウンドボウにはある特別な機構が必要で、余計に手間が掛かる。また、矢も専用のものを作らねばならない。ライトメタルがいくらあっても足りないぞこれは……
一回作れれば次からは手順をスキップできるので楽なのだが、その最初の一歩が非常に大変である。そのへんは現実と変わりがないのが、この世界だったりする。まして作るのは持ち手が逆さまな弓。おそらく完成したとしても、鍛冶屋の仲間からは「こんなのまともに使えるのか?」と言われるだろうな。
まあ問題はない、自分しか使えない専用武器にすれば良いだけだ。

結局今日は、素材の調達に〈盾〉スキル上げと、めまぐるしく動き回っている間に終わってしまった。
次回のダンジョン追加まであと一週間か。どこまで戦力を上げられるかが勝負どころという感じになった。〈盾〉スキルを特化進化させた後は、コンパウンドボウの製作に全力を注ぐことになるだろう。料理は気晴らしにやることになりそうだ……
掘りに掘ってかき集めたライトメタルと鋼鉄で、いよいよ試作品ではなく本当に使い続ける盾兼弓を製作する。
製作の前にロック・アントを倒して最後の甲殻集めを行い、ついでに〈盾〉を特化進化させておいた。進化先は予定通り〈小盾〉。これで下準備は整った。
まずは普通にコンパウンドボウを作ってみる。現実世界リアルから引っ張ってきた設計図を基に、木を主体として製作。とりあえず試作品として、ひと通り作ってみた。使い物にならなくても問題ない。大体の流れを覚えたいだけだからだ。


【異界の弓】
この世界の考えではない方法で生み出された弓。
滑車などが使われており、原理は不明ながら威力や安定性は非常に高い。
その反面、専用の矢でないと運用できない。
効果:Atk+38
製作評価:3 


製作評価がたったの3程度で、やっと完成にまでこぎつけただけなのにこの攻撃力か……今ちまたに溢れている、弓を訓練中の人達に売るのには良いかも知れない。
けどダメだな、矢のコストが高くなりすぎるから、お勧めするにはハードルが高い。とりあえず今日はこれで落ちよう。

翌日もログイン。次は変形機構を考えないといけない。そう、自分の考えているのは、コンパウンドと盾を合体させ、変型機能をつけたものなのだ。そのために、またも設計図とのにらめっこ再開である。
風の妖精達にぷにぷにしてもらい続けて、イライラを抑えながらの作業。この作業が地味にきついので、妖精達にはずいぶん助けられている。
変形機構案をいくつか出したが、できるだけシンプルにした方が製作難易度、耐久性の両面で効果的なため、中央で折れる形を採用。パーツを引っ張ることで弓の形が復元されるように設計した。直接手に持つということを考えないからこそできる変形機構である。この日は設計だけで終わった。

――そして更にその翌日。設計図に従って変形式コンパウンドボウを製作する。またそれに平行して、木製小盾の製作も行う。
普段は小盾だが、変形させると隠れていた弓が現れる。「右手で支えて左手で引いて撃つ」という、何から何まででたらめなの完成形がついに見えてきた。
もちろん使い方を練習しないといけないだろうが、コンパウンドボウは狙いをつけやすいという特性から考えて、こんな無茶もいけると踏んだのである。
盾は五角形を採用し、中央で左右に切断。そこに一枚の板を被せて切れ目を覆う。
変形させると、手首付近に設置した完全固定の土台を基に、天道虫てんとう むしが羽を広げたように盾は左右に分かれ、切断面を隠している板は上へスライドする。そして弓の形を取ったコンパウンドボウが割れた盾の下から出現。あとは腕を回転させ、弓を内側に持ってきて撃つのだ。
本番ではふんだんにライトメタルと一部鋼鉄を用いるが、今は試作なので全部木材で作る。だが完成したら即使えるようなクオリティでなくてはいけないので、当然本気を込める。
これができて初めて、ようやく本当の意味で設計図の完成と言えるのだ。
当然一日では終わらず、満足がいくまでに二日が必要となった。
最終的に、盾の下にメリケンサックのような形をした取っ手付きの紐を組み込み、取っ手を左手で引っ張ると変形、そのまま右手で持つと維持できるようにした。


【試作型変形盾】
変形機構を備えた盾。純粋な盾としての能力は低いが、本領は変形した後に発揮される。
効果:Def+8
特殊効果:「変形可能」
製作評価:4


これが、こうなる。


【試作型仕込み異界の弓】
変形盾の裏に隠されていた異界の弓。
小盾の裏に仕込まれているために狩弓としては小さめだが、殺傷力は高い。
専用の矢のみ射ることができる。
効果:Atk+38 Def+3
製作評価:4

とりあえず完成ではあるが、ここからさらに細かく詰めていかねばならない。
盾の左右にロック・アントの甲殻をつけて、ややはみ出しているコンバウンドボウのパーツを保護。他にもいくつか欠点を潰さないと製作評価は上がらないだろう。
いよいよ新しいダンジョンの実装が迫ってきており、それまでには完成させておきたい。ここまでこぎつけるのに既に四日が過ぎ、きついスケジュールとなってしまった。
明けて翌日。製作に取り掛かってから既に五日目、今日こそは完成させねば時間的に厳しい。
盾の部分はライトメタルで、切れ目を隠す板は鋼鉄で作る。
コンパウンドボウは全部ライトメタルで製作する。ライトメタルという柔軟性がある特殊な金属が存在していなければ、自分の装備はもっと貧弱だっただろうな……
既に昨日の時点で設計そのものは完成しているので、部品作りは手間こそ掛かるが組み立ては早い。必要な部分をガンガン組み立てていく。
盾の左右にロック・アントの甲殻を加工した補強具を備えつけた結果、一回り大きくはなったが、コンパウンドボウは完全に隠れた。ライトメタルの鈍い青色と揃えて、この甲殻部分は青く染める。青く光る左右はまるで飾りのようだ。

【シークレットライトメタルシールド】
ライトメタル製の小盾。盾としても十分に機能するが、隠し機能が搭載されている。
効果:Def+25 
特殊効果:「変形能力所持」「右腕専用装備」 
製作評価:6 


そして、弓としての性能がこちら。


【シークレットアナザーボウ】
隠し機構を展開した姿。狩弓としては小ぶりであるが、殺傷能力、命中率は高い。
ただし、専用の矢しか扱えないという欠点がある。
効果:Atk+60 Def+5
特殊効果:「変形能力所持」「右腕専用装備」「命中補正(弱)」
製作評価:6

これでようやく完成である……長かった、本当に。変形機構のテストを繰り返し、問題なく動くことを確認して、やっとひと息つけた。
新しい能力として命中補正(弱)が付いているが、これはコンパウンドボウのスコープサイトを、擬似的ながら再現したためと思われる。
早速試し撃ちである。ライトメタルで専用の矢を山ほど生産し、ガンガン撃ってみる。
最初はやはり右手で支えて左手で引くという特殊な動作のため狙いがずれることが多かった。だが、それでも山ほど矢を撃ってきた今までの経験、スキルLv、命中補正などが組み合わさって、こんな無茶な弓矢でも目標に当てられるようになってしまった。リアルでは絶対に真似できない行為である。これで[ブレイクアーム]を受けても、即座に遠距離攻撃能力が消失することはなくなった。
もちろん食らわないのが一番ではあるが、「こんなこともあろうかと」と言えるような備えをしておくべきだ。
十分に満足した自分は、残っていたライトメタルを全部専用の矢に作り変えてからログアウトした。いよいよ「死者の挑戦状」と銘打たれた新しいダンジョンの実装が迫っている。


【スキル一覧】
〈風塵狩弓〉Lv2(←1UP) 〈蹴撃〉Lv17(←5UP) 〈遠視〉Lv47
〈製作の指先〉Lv50(←3UP) 〈小盾〉Lv3(NEW!) 〈隠蔽〉Lv38
〈身体能力強化〉Lv18(←1UP) (盗賊〉Lv33 〈鞭術〉Lv34
〈妖精言語〉Lv99(強制習得・控えスキルへの移動不可能)
控えスキル
〈木工〉Lv33(←5UP) 〈鍛冶〉Lv38(←5UP) 〈薬剤〉Lv40  〈上級料理〉Lv1(NEW!)
ExP11
称号:妖精女王すら魅了した者 一人で強者を討伐した者



 4

メンテナンスが明けて、いよいよ「死者の挑戦状」が開放された。それから第二陣プレイヤーの参加が始まると、ファストの街は一気に人でごった返すようになった。
ダンジョン挑戦のためにアイテムを調達する人や、その人達相手に商売するプレイヤー、それから当然新規参加者もファストに降り立つわけで……初日のときのような活気に溢れている。
といっても、自分が仕事を終えてログインする頃にはある程度落ち着いていたが。
自分もとりあえず下見として「死者の挑戦状」に挑むつもりだ。回復アイテムは自作してあるし、矢の数も十分に揃えてある。アナザーボウ専用の矢も、本番用のものをしっかり作っておいた。


【アナザーアロー】
アナザーボウ専用の矢。アナザーボウでしか放つことができない。
効果:Atk+10(アナザーボウ専用矢)
製作評価:5 


これが本番用。ちなみに以前の矢は試験用の数打ちなので、雑魚ざこ相手ならともかくそれなりの相手にはまったく使えないから、紹介しなかっただけである。

    ◆ ◆ ◆

【強化オイル】の数をしっかり確認して、ネクシアに向かう。「死者の挑戦状」のダンジョンは、ネクシアの北側に存在しているのだ。そこまで辿り着くのに迷う心配はない。行き先が同じと思われるプレイヤーが山ほどいるから、それに付いていけばいい。
街から多少歩くと、いかにも入り口らしき神殿の門のようなものが見えてきた。あの中にダンジョンがあるのだろう。
どんどん入っていく人の列から離れて、所持品を最終確認。単独でダンジョンに入るだけでも無謀極まりないのだから、すぐにアイテムを使えるようにきちんと最終的な準備をしておかなければならない。アイテム良し、矢良し、オイル良し、装備も良し! ではいざ、とつにゅ……
「そこの弓使い、ちょっと待ってくれっ!」
……いやな予感がまたするが、仕方なく振り向くと……そこには実にカラフルな五人がいた。
「ええと、何事でしょうか……?」
そんな自分の質問に……
「俺はレッド!」(ジャキーン!)
「オレはブルー!」(ジャッキーン!)
「オラはイエロー!」(どどーん!)
「私はピンク!」(キラリーン!)
「我はグリーン!」(キュピーン!)
「「「「「五人揃って、ゴ……」」」」」
「ストップストップストーップ! それ以上はいけない!」
危ない台詞せりふを言い出しそうだったので、大慌てで止める。何故効果音が付いているのかは思考放棄をさせて頂く。
よくある戦隊モノをイメージしているのだろうが、わざわざ全員同じデザインのフルフェイスメットと、五色に分けられたカラフルな鎧を着込んでいる。
しかし、かなりの猛者もさだなこの五人。周りに人が山ほどいるのに、ここまでド派手な格好をよくできるものだ。とりあえず疑問をぶつけてみる。
「……ブラックは?」
そう、戦隊物であと一色あるとすればブラックだろう。
「……あいつは、なんか今日腹痛いって……」
ばつが悪そうに、ブルーがぼそっと教えてくれた。なんかせっかくの戦隊モノの雰囲気が一気に崩れた気がするが、スルーしとこう。それが良い。
「まあ、それは置いといて、ね?」
ピンクが念押しでスルーしてくれって注文してきたぞオイ。
「ともかく、これでは制限人数より一人欠けて五人PTになってしまう。そこでソロ行動している君に協力してもらえないかと、声をかけてみたのさ!」
レッドは暑苦しい空気をぶつけることで、微妙になってきた空気を無理やり吹き飛ばそうとしている……まあ乗ってあげよう。どの道ソロじゃ大した下見はできないだろうなと思っていたからな。
「つまり、臨時PTのお誘いということで良いんだよな?」
間違ってはいないだろうが。
「それで間違っていないぜ」
何はともあれ、じゃあPT申請をお願いすると伝え、今回限りのPTを組む。
「よし、では行くぞ!」
やっぱりリーダーの役目を背負っているレッドが声を上げて、ダンジョンに進入する。入った途端、穴に落ちたような浮遊感があり、自分達はダンジョンの中に降り立った。
最初のダンジョンは人工物がメインの、な形だった。早速〈盗賊〉スキルの《罠探知》を作動させると……
「では、ゆ……」
「行くなっ!」
明かりをつけながら声を出したレッドをさえぎって、自分は叫んだ。五人&五人の妖精がこっちを向く。それぞれの妖精を今のうちに教えておくと、レッドが火の中型犬、ブルーが水の大きな鳥、イエローが土の小さめなサイ、ピンクが光のうりぼう、グリーンが風のリスである。
「いきなり極悪なマップにぶち当たったようだ、この部屋の中に罠が一五個ある!」
その一言に絶句するヒーロー戦隊メンバー。ヒーローが罠にはまるのはお約束かもしれないが、その罠でやられたいわけではないのは当たり前である。
それにしても、《罠探知》の赤警告罠が四つも……つまり引っかかったら即死がありうるレベルと判断して良いだろう。
「ヒーローが罠で全滅なんてウケないぞ。先導するから自分と同じ場所を歩いてくれ」
罠がない場所を丁寧にゆっくり歩く。いきなり最初からこれなのか。本気で殺しに来てるダンジョンのようだ。油断は即死亡を意味する。これは気合を入れ直さないとまずい。
「……レッドの判断は正しかったな、一人入れると聞いたときは大丈夫なのかと心配したが」
「……いきなり全滅の危機を回避できたのは大きいわね」
ブルーとピンクがぼそぼそ喋っている。そりゃそうだろう、急造メンバーを入れるのは当たり外れが非常に大きい。よくもまあ入れる気になったものだ。
「おいおい、フェアリークィーンの旦那さんが弱いわけがないだろう?」
なんかとんでもない言葉が飛び出したぞ……!?
「あの、そのフェアリークィーンの旦那さんって……自分のことか?」
恐る恐る訊いてみる。返答は、「本人は知らなかったのか」であった。
泣いていいかね?

いきなりの罠満載な部屋を抜けて、通路に出る。この分じゃとにかく罠だらけだろうし、《罠探知》を常に起動しておかないと危険すぎるな。
レッドの妖精が火で明かりをつけてくれているが、このダンジョンの中は明かりが届く距離が短くなっているらしい。暗視能力を持つ自分は良いが、他の五人はそうはいくまい。ナビゲートした方が良いだろう。
レッドとイエローが前衛列、中衛が自分とピンク、後衛がブルーとグリーンという編成だ。何で弓使いの自分が中衛なんだ? という意見もあるだろうが、ダンジョンではバックアタックこそが一番恐ろしいので、後衛にも接近戦に強いプレイヤーを配置しないといけない。ブルーには十分な前衛能力があるため、バックアタック警戒要員として後ろにいるのである。
モンスターも出てきたのだが、特筆することはない。なんせヒーロー戦隊を名乗っているだけあって五人の実力はかなり高く、ゾンビやスケルトンといった雑魚ざこモンスターは瞬殺されていく。
自分はちょいちょいモンスターに射かけて妨害するぐらいしかしていない。それで十分とばかりにレッドの剣とイエローの斧がうなりを上げて、モンスターをなぎ倒していった。

探索はゆっくりとだが順調に進み、しばらくして地下二階へ降りる階段を発見した。モンスター戦は圧倒的な強さを持つヒーロー五人組が完封するため障害にならなかったのだが、問題は罠と宝箱だった。
罠を発見・解除できるのが自分しかいないため、どうしても時間が必要になる。また、ドコに持っていたんだと突っ込み全開なほど大きな宝箱を、倒したモンスターが落としていくことがあるのだ。もちろんご丁寧に罠付き。《罠探知》が強く危険を知らせる宝箱は、開けずに放置して進んでいる。
「結局ここまで来るのに時間はどれぐらい掛かった?」
レッドが確認を取る。ここまで時間が掛かるとは誰も予想していないだろう。一〇階がとりあえずのゴールなんて運営は言っていたが、そうそう辿り着ける場所じゃない。なんせ一時間の制限時間付きだ。
「一八分……だな、正直ここまで第一階で時間を取られるとは思わなかった」
ブルーが冷静に告げる。確かに、とてもじゃないが一〇階どころか五階に行けるかすら怪しい。
「うーん、モンスターは現時点では大したことないわね。問題は罠と箱よね」
「すまん、もっと早く解除できれば良いのだが……焦るとかえって危険なのでな」
ピンクの後に、自分の意見も言っておく。遠慮してしまう方が今は危険だ。
「そこに文句を言う馬鹿は我らの中には居ないから安心してくれ。正直いてくれて助かっている」
グリーンがそう言ってくれる。
「ともかく、注意を払いつつ前進するしかないとオラは思う」
イエローの締めに全員が無言で頷き、階段を降りていく。ダンジョンが見せる牙は、まだまだ極僅かである。

二階はすぐに突破できた。なんと次の階段が降りた場所のすぐ近くにあったのである。これもランダムゆえの運不運に含まれるのだろう、すぐさま三階へ降りた。
三階に降りた後、罠がないかどうか慎重に確認しながら進んでいると、槍を構えているグリーンから声がかかった。
「アースさん、質問しても良いか? スキルの詮索がタブーなのは承知なのだが、アースさんの〈盗賊〉スキルはLv20を超えているのか? これまでの罠は、〈盗賊〉スキルがなくてもなんとなく怪しい感じがして見破れていたのだが……このダンジョンの中ではその感覚がまったく通用しないのだ」
ふむ、今まで色々な場所に行っていれば、罠を踏んでしまった経験は当然あるだろうし、その経験から怪しいと思う場所は自然と警戒するだろう。しかしこのダンジョンではその常識が通じないのか。だから最初の部屋で、レッドは無造作に進もうとしたわけだ。
「詳しい数値はいえない、だが20以上なのは認めるよ」
とりあえず間違ってはいない。本当は30以上だが、そこまで伝えるのはまずい。つまりこのダンジョンは〈盗賊〉スキルをしっかり鍛えている人が一人はいないと、まともに進めない仕組みか。
今日はこの場にいないブラックが〈盗賊〉スキルを持っていないとしたら、今後は彼らも苦戦しそうだ。実際30オーバーの自分でも、ここの罠の発見・解除でものすごいペースで〈盗賊〉スキルが上がっているから、相当な高難易度設定になっているらしいことが窺える。
「チッ、感覚があてにならないのがここまでキツイとはな……」
ブルーが憎らしげにダンジョンの罠に対して舌打ちをする。一部とはいえ、今までつちかってきものが役に立たないのは厳しいだろうな。
「ねえ、一つだけ予想を教えて欲しいな。アースさんの言う『危険度が高すぎる罠』って、どれぐらいの被害が出るのかな?」
ピンクがさらに質問してきた。少しでも情報が欲しいのだろう。PTを組んでもらっているし、自分もそれぐらいは情報を出すべきか。
「良くて半壊、悪ければ一発全滅と予想してる」
この見積もりは、ウィザー○○○での経験からだ。あのゲームで危険な感じを受けたときの感覚を基に予想を立ててみた。
もちろん経験だけが根拠ではなく、これまで、はまれば即死となる吊り天井の部屋はいくつかあったし、その部屋には必ず危険度が極高の罠が仕掛けられていた。
これらの判断材料があれば、良くて半壊と見積もって間違いないだろう。吊り天井だけなら急いで部屋から出れば良いが、そこに足止め系の罠がコンボするとジ・エンド。
吊り天井の部屋にはそれらしい罠がほぼ毎回設置されていたし、本気で殺しに来ているのがよく分かる良い見本である。
「……ブラックには悪いが、頭脳と参謀役だけでなく、そういう罠の見破り役もお願いしないといけなくなったな」
レッドが小さく呟いていた。

三階からは、スケルトン、ゾンビに加えて、ワイトとソルジャースケルトンが新たに出現するようになっていた。ワイトは物理攻撃が一切通じない幽霊タイプのモンスター、ソルジャースケルトンは魔法を一定確率で打ち消してしまうという特殊能力を持つモンスターである。
一度、モンスターの群れを一網打尽にしようとピンクが光魔法の範囲攻撃を放ったのだが、ソルジャースケルトンがその魔法を打ち消してしまったために、この特殊能力持ちだと判明したのだった。
しかし、タネが割れればこのヒーロー戦隊にとっては大した相手ではなかったようだ。がしゃーんがちゃーんとレッド達に打ち砕かれたソルジャースケルトンの骨が舞う中、ワイトにはピンクの光魔法&ブルーの水魔法と、自分が新しく覚えた〈風塵狩弓〉のアーツである《風塵の矢》を放ち、どんどん始末した。
《風塵の矢》は、矢に風属性の魔法を纏わせる、技と魔法の融合アーツで、魔法攻撃力を持つため、ワイトにも通用したのだ。自分もようやく魔法戦士ならぬ魔法弓使いらしいアーツが使えるようになってきたな。
もちろんヒーロー達の妖精達も奮闘し、モンスター殲滅せんめつの手助けをしている。
とまあ、戦闘面で何の問題もなく、幸いにして罠の解除や回避にも成功して、いくばくかのお金や装備品も獲得できていたのだが、この三階の階段がなかなか見つからない。
せっかく二階を素早く通過できたというのに、これでは時間の貯金が消えていくだけだ。マッピングを行いつつ探したのだが、結局階段が見つかったときには二〇分以上が経過してしまっていた。現時点で経過した時間が四〇分……どうあがいても一〇階まで行くのは無理なことが確定してしまった。
とりあえず五階までは踏破しようと目標を切り替えることに全員が納得して、四階へ降りる……降りた瞬間、背筋に冷たいものを感じた。これVRだよな……!? まるで死神の手に撫でられたような感覚を受けたのだ。
この感覚はおそらく間違っていないと思い、レッド達に「この階は様子がおかしい」とだけ伝えておく。それぐらいの緊張感を持って行動した方が良い気がしたのだ。
――その予感は正しかった。探索を進めるうち、ダンジョンの中とは思えないほど広いエリアを発見。あからさまに怪しい場所だったため、全員なんとはなしに罠があると見て入るつもりはなかったのだが……一応確認だけはしておこうと、そのエリアへ入る扉の前まで進んだときである。
扉の内側から「誰か助けてくれー!」と、悲痛な声が聞こえてきたのだ。
助けを呼ぶ声に応えないのはヒーローじゃないとばかりに、レッドが扉を蹴破って突入。他のメンバーは扉付近を確保し、脱出を支援しようとしたのだが……なんと扉は勝手に閉じてしまった。
勝手に閉じる扉は閉じ込めトラップの一つで、中のクエストを達成しないと出られない罠である。この時点で、この部屋の中に突入すると、中にいるモンスターを殲滅しないと外に出られないトラップ部屋だと判明。
こうなったら、モンスターを殲滅するために全員で突入。中には多数のアンデッドモンスターと、一目で分かるぐらい状態が悪化した六人PTがいた。
アンデッドモンスターの数は尋常ではなく、一つのPTでは明らかに押し負ける。彼らは部屋の大きさからして宝物があると踏んで入ったのだろうか……実際はモンスターハウスだったわけだ。この階に来たときに寒気がしたのは、このモンハウが原因だったのだろうか?
レッドが突撃し、それに続いてグリーンがなぎ払い、イエローが吹き飛ばす。ブルーとピンクは中にいたPTを回復させて戦闘に復帰させる。
自分は罠の有無を確認してから、弓でワイトを射殺していく。ワイトは弱いながらも闇魔法を使ってきて、こちらを状態異常にしようとするから、できる限り迅速に処理することが前衛への支援になる。
モンスターの数こそ多かったのだが、圧倒的な強さを持つヒーロー達の参戦により、戦いの勢いは完全にプレイヤー側に傾いた。そして崩壊しかかっていたもう一つのPTもすっかり立ち直って戦闘に加わり、ついにはモンスターの完全殲滅に成功した。
「Clear」と、血にまみれた文字が空中に浮かび上がったと同時に、閉まっていた扉が開放され、外に出られるようになった。
そしてそれと同時に、中央に一つ、宝箱が出現した。だが、〈盗賊〉スキル持ちの自分には分かる……その宝箱がこの部屋からの置き土産となる、最後の罠であることが。
「おお、でかい宝箱が出た!」
もう一つのPTはかなり喜んでいる。全滅しかかったのに切り替えが早いのは、冒険者としては良いことかも知れないが……
そして、PTリーダーらしき男がこちらに近寄ってきた。
「本当に助かった、こんなダンジョンで援軍が来るとは。全滅から救ってくれて感謝するよ」
そんな風に素直に感謝を述べてきたのに対して、レッドは「当然のことをしたまでだ」などとヒーローっぽい受け答えをする。そんなやり取りを見ながらふと宝箱を見ると、向こうのPTメンバーの一人が宝箱に近寄っていく。
「ダメだ、その宝箱に触るな! その宝箱は罠だ!」
自分はとっさに大声を出して、そいつを止める。
「そちらで中身を独り占めしたいのか?」
近寄っていたプレイヤーは、自分に向かって不満そうな声を上げる。
「そんなつもりはない。こちらはすぐに立ち去るし、その宝箱に触れるつもりもない。どうしても開けたいのなら、せめてこちらが全員この部屋から出て行った後にしてくれないだろうか?」
自分はそう返事をしつつ、PT専用チャットを起動する。
【リーダー、レッド。今すぐこの部屋から出よう。〈盗賊〉スキル持ちの自分から警告する。あの宝箱は、今までの罠の中でも一番の危険警告が出ているんだ、一刻も早くこの部屋を離れたい!】
すぐさま「分かった、その判断を尊重しよう」との返事が来る。
「では、こちらはこれで失礼する。その宝箱はそちらの自由にしてもらって構わない」
レッドは向こうのPTに向けて言い、「では、こちらは撤収しよう」と自分と仲間に声をかける。
全員が急いで部屋の外に出て距離をとると、そこでようやくひと息つけた。
「で、一体危険と言うのはなんだったんだ?」
ブルーが自分に聞いてくる。
「おそらくあの部屋は、二重に罠が仕掛けてあったんだ。一つ目はモンスターハウスで殺しに掛かり、そしてもう一つは……」
そこまで話した途端、今まで開いていた扉が勢い良く閉まる……やっぱりか。
「そしてもう一つは、人の欲で殺す。つまり欲をあおるためにそれっぽい大きな宝箱を出して、それを開けたら罠が起動。部屋そのものがデス・トラップに早変わりというわけさ……」
ホラー物にはよくある話だよな、変な物に触ったら脱出不可能になってジ・エンドなんてのは。断末魔の声なんてゲームでも聞く趣味はないし、警告を無視したんだからもう仕方がない。
多少やりきれない気持ちを抱えつつ、自分達はその場を後にした。
モンスターハウスで時間をとられたため、制限時間の一時間がここで経過。こうして時間切れで強制退去させられる形で、最初の「死者の挑戦状」へのダンジョンアタックは終了した。

地上に戻ってくるとほっとする。なんせ今の今までアンデッド系統のどんよりした連中と戦っていたのだ。極端なグロさはないが、それでもアンデッドモンスターを見続けるのは結構きつい。擬似空間に過ぎないこの世界の光でも、ひと息つけるというものだ。
早速、得たものを山分けするため、お金や装備を取り出して均等に分けていく。
お金は一人当たり大体五〇〇〇グローといったところか。ダンジョンの稼ぎとしては少ない方になる。とりあえず下見という目的が優先だったから、そこは仕方ないだろう。
自分は大幅にスキル上げをさせてもらったから、目に見えない部分で大もうけなのだが。
宝箱から出てきた装備品は、大半がNPC商店で売っているようなロングソードやツーハンデッドソード、ナイフといった、特に珍しくもない物ばかり。魔法や属性が刷り込まれた、俗に「魔剣」と呼ばれる逸品の収穫はなかった。もう少し奥に降りて戦えば宝箱から出てくるのかもしれないが。ちなみに魔剣は、今はまだプレイヤーが作ることはできない。
もう一回降りるか? という話も出たが、ほぼ全員一致で「今日はやめておこう」ということになった。罠が多くて制限時間つきという厄介すぎるダンジョンへの初挑戦で、みんな結構な精神的疲労を蓄積していたからである。
「よし、では帰還しよう。掲示板にもある程度情報を上げないとな」
レッドの意見に全員が頷く。掲示板はお祭り状態で、情報が飛び交っているはずである。我々の得た情報もそこで公開して、一歩でも奥に進めるよう、プレイヤー全体の底上げをすべきなのは間違いない。情報を隠し合って、自分達だけで進められるようなダンジョンではないのだ。
「では、自分はそろそろ失礼するよ、PTありがとう」
この辺でそろそろ抜けておこうと判断し、お礼を言ってPTを離脱する。いずれブラックにも会って欲しいとのことで、フレンド登録を双方で行う。
このメンバーとは、今後付き合いが増えるかもしれない。今まで他人との付き合いが少なかった自分には良い機会かもしれないな。ギルド参加までは難しいが。
正直な話、今回は彼らと一緒にダンジョンへ入れたこと自体が非常に幸運であったと言わざるを得ない。彼らが簡単に倒していたソルジャースケルトンだって、シールドを使った防御をきっちり行う上、たまにではあるが魔法を打ち消してしまうという能力を持つ強敵だった。そこそこの中堅プレイヤーでも結構苦戦するはずだ。今回のダンジョンアタックが上手くいったのは、例外と考えておこう。
さて、今後のことを考えると、自分があのダンジョンで活躍するには、〈盗賊〉スキルによる罠の発見や解除と、対処の面倒なゴースト系の排除を主軸にするのが一番よさそうだ。
外のフィールドと違って大体のエリアが例外を除いて狭いから、無闇に鞭や蹴りを使うと前衛職への妨害になる可能性が高い。
だが弓による後方支援ならその心配はないし、魔法のような詠唱時間が無い分、牽制や妨害がしやすい。またモンスターが使ってくる闇魔法は色々な状態異常を引き起こすから、少しでも詠唱を妨害して撃たせないようにすることは大事だろう。
後は宝箱だよなぁ……人の心理としては罠かもしれなくても開けたいというのが本音。その上四階までにモンスターが落とした宝箱の九割が、罠に引っかかっても魔法やポーションを一つ使えば完全回復する程度の軽い罠だった。これなら大丈夫……と油断したところに、一定範囲内のプレイヤーを石化させたり、違う場所に強制移動させたり、最悪ボスモンスターが召喚されたりなんて罠が仕掛けられた宝箱が出てもおかしくはない。
実際〈盗賊〉スキルの《罠探知》は、いくつかの宝箱には触りたくないレベルの罠警告を出してくれていたからなぁ……とはいえ、いつまでも「触りたくない」で済ますわけにはいかないか。先に進むためには、罠が仕掛けられている扉をこじ開けないとならない可能性もあるのだから。そうなると、小道具が欲しいところだな。色々な盗賊作業を補助してくれるツール、俗に言う七つ道具みたいな感じのやつが。そういった物があれば少しでも解除のリスクを下げられる。後で再現できるか検討してみよう。

ネクシアに無事帰還すると、あちこちでダンジョンの話が交わされていた。モンスターの話に始まり、罠が鬼畜過ぎるという声がいくつも上がっている。
自分だって〈盗賊〉スキルを鍛えていなかったら泣く羽目になっていたはずだ。覚えるときはExPを8も消費することにかなり抵抗があったが、今思えばこういった活躍の場があることを見越しての設定だったのかもしれない。
当分はこのダンジョンの攻略の話が、プレイヤー達の話題の中心となるだろう。特殊能力持ちのモンスターはまだまだ居るだろうし、一時間という制限時間内に踏破するには、下準備が何より重要だ。そしてもう一つ、マップの運……こればかりは祈るしかない。
当然、新しいアイテムか何かがあのダンジョンの下にはあるのだろうし、トレジャーハンティングなども考えると、相当な時間をかけないといけないのだろうな。
ここの運営は、プレイヤーが見つけるまでそういう要素を告知しないスタイルをとっている。今回は何を追加したのやら。
ダンジョンへ向かう様々な人達を眺めつつ、今後の展望や必要な道具などの考えをまとめてゆく。とりあえず罠に対する対応力の強化だな……このダンジョンとプレイヤーとの戦いは長く続きそうである。


【スキル一覧】
〈風塵狩弓〉Lv7(←5UP) 〈蹴撃〉Lv17 〈遠視〉Lv47 〈製作の指先〉Lv50 〈小盾〉Lv3
〈隠蔽〉Lv38 〈身体能力強化〉 Lv22(←4UP) 〈盗賊〉Lv43(←UP) 〈鞭術〉Lv34
〈妖精言語〉Lv99(強制習得・控えスキルへの移動不可能)
控えスキル〈木工〉Lv33 〈鍛冶〉Lv38 〈薬剤〉Lv40  〈上級料理〉Lv1
ExP11
称号:妖精女王すら魅了した者 一人で強者を討伐した者
プレイヤーからの二つ名:フェアリークィーンの旦那さん
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