トップ>小説>転生貴族の異世界冒険録〜自重を知らない神々の使徒〜
16 / 105
第一章 幼少期編

第十二話 二人からの卒業

しおりを挟む
 あれから空いた時間で創造魔法の作成に費やした。
 
 新しい魔法はこうだ。

世界地図ワールドマップ
 ▽視界に地図を表示

思考行動加速クロックアップ
 ▽思考と行動が早くなる

並列思考パラレルシンク
 ▽違うことを同時処理できる。

長距離瞬間移動ロングワープ
 ▽魔力拠点登録する箇所に瞬間移動できる。

短距離瞬間移動ショートワープ
 ▽視界内に限り瞬間移動できる。

創造制作クリエイティブメイク
 ▽素材をイメージ通りの形に変化させる。

『複合魔法』
▽並列思考により複数の元素魔法を複合できる。

 四元素魔法についても、超級までつかえるようになった。
 魔法は初級・中級・上級・超級・帝級・神級とあり、帝級以上は現世で使える人はいない。
 超級でも使える人は現世で数える程しかいない。しかも一回使うのが限界だ。

 領都付近で一度上級魔法を試した時は、轟音と火柱が領都の外壁から見えたらしく大騒ぎとなった。
 ミリィとニーナからは上級魔法以上は禁止と言い渡された。

「カインの上級魔法は、普通のレベルじゃない。注意しないと危険」

 訓練がない日は、まだ話していない創造魔法の『長距離瞬間移動ロングワープ』を使い、魔物の森の奥深くまで探検している。

 もちろん魔物とはこっそり戦っている。冒険者登録をしていなくても素材の売買は出来るが、さすがに森の奥地にいる魔物は出せない。当分はアイテムボックスの中に死蔵予定だ。

 今、カインが立っているのは魔物の奥地数十キロ進んだところだ。周りには木がない。一面の焼け野原となっており数百メートルが円の様に広がっている。
 夜寝る時間になってから部屋を抜け出し、『長距離瞬間移動ロングワープ』を使い拠点にきて魔法の訓練をしている。
 以前、ここで超級魔法の『獄炎地獄インフェルノ』を唱えたら辺り一帯が吹き飛んだ。
 これを領都の近くでやってしまったらと冷や汗をかいた。
 ニーナからも人前で大規模な魔法を使ったら大騒ぎになるから、中級魔法までに抑えるように言われている。


「もう少ししたら王都に行かないといけないから、魔法の訓練は少し休憩かな。ミリィさんとニーナさんの依頼の期限だから少し寂しくなっちゃうなぁ」

 色々とお世話になったし、何かプレゼント贈りたいな。

「そうえいばミリィさんが魔法袋マジックバック欲しいって言ってたよな。一応魔法使えるしつくってみようか」

 そういってアイテムボックスから赤と緑の魔物の革を2枚取り出した。

「ミリィさんは赤で、ニーナさんが緑ってイメージだな。使い勝手がいいからウエストポーチみたいなのがいいかな」

 魔力を手に込める。

創造制作クリエイティブメイク

 素材が光り輝きはじめる。光りが消えた時には手に二つのポーチが出来上がっていた。

「次は、空間魔法か。アイテムボックスをイメージすればできるかな」

 アイテムボックスをイメージしながら魔力を込める。

 二つのポーチはまた光り輝き始めた。光りが落ち着いたら出来上がりだ。

「普通の魔法袋マジックバックの容量がわからないけど、これくらいなら平気かな」

 一般的な魔法袋マジックバックは二メートル四方くらいのスペースが基本で、十メートルの大きさがあればS級冒険者でも欲しがる程貴重なものだ。

 カインがそんなことを知るはずもない。
 カインが作った魔法ポーチマジックポーチは五十メートル四方のスペースを持つ国宝以上のものになった。

「これで二人とも喜んでもらえるかな」

 喜んでいる二人を想像しながら『長距離瞬間移動ロングワープ』を使い部屋に戻った。

 ◇◇◇

 今日は訓練最後の日だ。
 実際にもう教えてもらうことは何もないので、保護者同伴ということで領都の外に来ている。
 カイン一人でウルフの群れを狩っているのを後ろで見ているだけだが。

「もうカインが五歳って思えない。私たちより強いし」

「今日で最後。少し寂しい」

 後ろでそうつぶやいてる二人だった。

 二十匹ほどの群れを殲滅したあとに、二人のところに戻る。

「今日はこれでおしまいよ。二ヶ月よく頑張ったわね。まぁすぐに私たちを抜かして、教えることなんてほとんどなかったけど」

「そういえば、今までのお礼と思って、お二人にプレゼントがあるんです。僕が作りました」

 アイテムボックスから二つのポーチを取り出す。赤のポーチをミリィさんに、緑のポーチをニーナさんに渡した。

「カイン。ありがと……って、この革の素材はっ!?」

「カイン、この素材って?」

 二人が恐る恐る聞いてくる。

「あ、実はこっそり魔物の森に行って狩った素材です。赤いのブラッドオーガで、緑のがアースドラゴンかな」

「「……」」

 二人とも絶句してた。

 なぜならブラッドオーガもアースドラゴンも魔物ランクでいうとAランクだ。
 冒険者のAランクパーティで一匹を仕留めるのがやっとの魔物なのだ。
 それを軽く五歳児が「狩ってきました〜」なんて言われても信じられない。
 まぁカインが規格外なのは一番知っているので理解はできるけど。

「そのポーチ、一応空間魔法で拡張しているので、是非使ってください。前にミリィさんが魔法袋マジッグバック欲しいって言ってたの思い出して作ってみたんです」

「カインくん……ちょっといいかしら。このポーチの容量って……」

「あ、そこらへんはセーブしましたよ。あんまり大きすぎると、また常識がないって言われると思ったので両方とも五十メートル四方くらいにしてあります」

「「……」」

「カインくん……。私が買おうか悩んでた魔法袋マジックバックは二メートル四方で金貨10枚するのよ」

 この世界のお金は銅貨、大銅貨、銀貨、大銀貨、金貨、白金貨の六種類となっている。
 
 銅貨十枚=大銅貨一枚
 大銅貨十枚=銀貨一枚
 銀貨十枚=大銀貨一枚
 大銀貨十枚で金貨一枚
 金貨十枚=白金貨一枚
 各十進法だ。

 銅貨一枚=100円
 大銅貨一枚=1,000円
 銀貨一枚=10,000円
 大銀貨一枚=100,000円
 金貨一枚=1,000,000円
 白金貨一枚=10,000,000円
 
 金貨十枚ってことは、一千万円!!

「もしかしてこのサイズの魔法ポーチマジックポーチって……」

「「国宝クラスね」」

 またやっちまったっ!!!!!

「こんなの持ってたら、いつ襲われるか……」

 ニーナが心配してる。

「ニーナさん。それは大丈夫。その二つはミリィさんとニーナさんと僕の三人しか使えないようにしてあるから。他の人が持とうとすると中身の重さが全て加わるようになってるの」

「「まさかの国宝以上クラス」」

 二人とも同時だった。

「これは、絶対に人には言えないわね。いいねニーナ!」

「わかってる」

「本当にありがとう。そこまで教えることなかったのによかったの?」

「いいんです。お二人のおかげで外にも出れましたし」

「「じゃぁ、これは私たちからのお礼ね」」

 そう言って、カインの前に二人とも膝をついて同じ目線になった。

 二人が同時に両頬にキスをしてくれた。

 うほっ。

 自分の顔が熱くなっているのがよくわかる。

「な、な、なにを……」

 動揺するカイン。

「二人からのプレゼント」




 そして二人との契約期間が終わった。

 



 

しおりを挟む