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第一章 幼少期編

第二十九話 白状

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 お詫び
 予約投稿をしておりましたが、21時になっても更新されていないことを疑問に思い、確認してみたら間違えて1日抜けておりました。本日は22:00投稿となります。
 明日からは21時投稿となりますので、これからもよろしくお願いします。
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 ここは王城の応接室だ。
 テーブルを囲んで王を筆頭に、エリック公爵、マグナ宰相、ダイム副騎士団長、ガルム辺境伯が座っている。

「それで、ダイムよ。この間のティファーナ騎士団長とカインの戦いはどうだったのだ」

 最初に陛下が話始めた。

「はい、団長は途中までは身体強化のみで戦っておりましたが、途中から得意の風を纏いさらに早い剣技を行っておりました。それでもカイン殿は余裕で捌いておりました」

 陛下をため息をつく。

「カインはそこまでの強さを持っているのか、五歳にしてこのクラスか。先々どうなるかわからんな。ガルム、おぬしの子供じゃ、どうなんだ?」

「陛下、こっそりと部屋から抜け出して魔物の森へ一人で狩りに行ってたようです。ホールにあったあのレッドドラゴンも一人で倒したみたいです。あれを見たときには私もさすがに腰を抜かしそうになりました」

 全員が頷く。

「あれはSS級の魔物じゃ、それを一人で倒すとはとんでもない子供じゃな」

 陛下も同じ気持ちのようだ。


 ダイムは思い出したように話始める。

「そういえば、私がカイン殿に「あなたは勇者か神の使徒ではないか?」と聞いた時に体が反応しておりました」


「「「なにっ!!!!」」」


 全員が驚く。

「ま、まさか勇者か使徒様なのかもしれないのか」

「この前ですが、カインにステータスを見せろと言ったのですが、断られました。何かあるのかもしれません」

 ガルムも思い出したように言う。

「試すことはできます。『あれ』を見せてみれば」

 マグナ宰相が話し始める。

「あれか、あれで勇者か違うかはわかるかもしれないな」

 陛下も頷く。

「すぐにカインを呼んで参れ、わしは『あれ』を用意する」




 ◇◇◇


 王を筆頭にエリック公爵、マグナ宰相、ガルム辺境伯、ダイム副騎士団長が座る。真ん中にはカインが座っている。

「陛下、お呼びとのことでしたが本日はどうされましたか。父上まで揃って、グラスはまだ出来ておりませんが」

 カインは、相変わらず国の上層部が一同に集って囲まれていることは過去何度もあり慣れてきていた。

「カイン、ちょっと見てもらいたいものがあるのだ。マグナ出してくれ」

 大事に包装されたものを取り出す、そして開いて出てきたものは一冊の本だった。
 表紙には『帝級魔法書・・・・・』と書いてあった。

「これは王家に伝わる帝級魔法書じゃ。初代様が書いたとされ、代々大切に保管しておるのじゃ」

 陛下が説明をしてくれた。

「帝級の魔法書ですか!? これを見せてもらえるのですか」

 宮廷魔術師の書庫を見ても、超級までしか魔法書はなかった。
 初めてさらに上の帝級の本が目の前に置かれているのだ、興味がないはずがない。

「うむ、カインよ、見ていいぞ」

 そう言って本を差し出してくる。
 ページをめくっていくと、帝級の魔法の名前や効果などが書いてあった。日本語・・・で。
 新しい魔法の本ということで、カインは忘れていた。日本語で書かれているので普通に読めていることがおかしいということに。

「やはりそうか……」

 陛下が呟く。他の皆は沈黙だ。
 カインは本を読んでいた顔を上げ陛下を見て首を傾げる。

「カインよ、その本はな、私たちでは読めんのだ。なぜだかわかるか?」

 カインは改めて本を見てみる。
 たしかに書いてあることが読めるのは確かだ、書いてあるのが日本語・・・なのだから。

 「あっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 カインがわかったようだった。
 そのまま、椅子から崩れ落ち床に手をついている。

「カインよ、まず座れ。それは初代国王が残してくれた書物じゃ。『にほんご』で書かれており「帝級魔法書」だとは言い伝えで知っているが中身は誰も読めない」

 カインは諦めた顔をして椅子に座り直す。

「カイン、改めて問う。おぬしは何者じゃ?」

 陛下はまっすぐな視線でカインを見つめる。ガルムもだ。

「……わかりました……正直に話します。ただし、今はここにいる人たちだけの話にしていただけますか」

 カインは諦めたように答えた。
 皆が頷く。

「私はガルムの子で間違いありません。それは確かです。但し、前世の記憶を持っています。しかも違う世界の。その違う世界とは初代国王と同じ国でした。その国の名前が『にほん』です」



「「「「……」」」」

 少しの沈黙がこの場を支配する。

「やはり普通の五歳ではないと思っていたが、初代様と同じ国にいた記憶とはな」
 
 陛下は納得する。

「ほ、ほんとうに私とサラの子供なのか? 間違えないのか」

 ガルムが心配そうに聞いてくる。

「はい、間違いありません。生命神ライム様から五歳の洗礼時に聞いております」


「「「「神と会ったのかっ!?」」」」


 全員が驚く。普通神に会えるわけではないのだ。教会でも聖女クラスが神託を受けることはあるが直接会うことはない。

 またやっちまったと後悔しながら説明する。

「……はい。洗礼時と教会の礼拝の時に。七神ともお会いいたしました」

 ほとんどバレてしまっているので正直にカインは話す。

「七神様全てか……。おぬしがガルムにステータスを見せられないと言ってたのはそのせいか?」

 陛下が聞いてくる。

「はい、その影響もあります。称号、能力、加護を含め見せられなかったからです」

「では改めて見せてもらってもよいか? もちろんここだけの話にする」

「……はい」

 カインは諦めたように魔法を唱える。

『ステータスオープン』

『ステータス』
 【名前】カイン・フォン・シルフォード
 【種族】人間族 【性別】男性 【年齢】五歳
 【称号】辺境伯家三男 転生者 神の使徒 魔物の森の天敵 自然破壊者 竜殺し 神々の寵愛を受けし者
 【レベル】298
 【体力】5,857,240/5,857,240
 【魔力】102,643,240/102,643,240
 【能力】SSS
  ー筋力 SSS
  ー体力 SSS
  ー知力 SSS
  ー敏速 SSS
  ー魔法行使力 SSS

 【魔法】
  創造魔法Lv.10
  火魔法Lv.10
  風魔法Lv.10
  水魔法Lv.10
  土魔法Lv.10
  光魔法Lv.10
  闇魔法Lv.10
  時空魔法Lv.10
  生活魔法
  複合魔法
 
 【スキル】
  鑑定Lv.10
  アイテムボックスLv.10
  武術Lv.10
  体術Lv.10
  物理耐性Lv.10
  魔法耐性Lv.10

 【加護】
  創造神の加護Lv.10
  生命神の加護Lv.10
  魔法神の加護Lv.10
  大地神の加護Lv.10
  武神の加護Lv.10
  技能神の加護Lv.10
  商業神の加護Lv.10


「「「「……」」」」


 ステータスを見た皆は絶句した。誰も言葉を発することなく時間が過ぎていく。
 数分が過ぎて最初に動いたのは陛下だった。

「ま、まさか神の加護にレベル5以上が存在していたとは。カインよ、その書いてあることは本当なのか? そうなればこの国の全て、いや、全世界の人がおぬしに膝をつかないといけん。もちろん王としてのわしもじゃ。神の使徒様といえば誰よりも高い位なのじゃ」

 陛下が力なく言う。

「陛下、できれば今まで通りでお願いします。私はガルムの息子であり、ただの五歳です」
 
 カインとしてもできれば今のままの関係がよかったのだ。

「……わかった、感謝する。おぬしが規格外のことをやらかす理由がこれでわかった気がするよ」

 納得した陛下であった。

「これから先、何かがあった時にこの国を助けてもらえるか?」

 陛下はまっすぐにこちらを見つめた。

「私はエスフォート王国の男爵です。この国は好きですし、テレスティア王女殿下もシルク嬢も家族もいるので守るつもりです。間違えは正す必要がありますが」

 カインは正直に答える。
 陛下は安心したようにため息をつく。

「本当なら、そのまま公爵の位でも渡してあげたいが、このことは秘密だからの。だから時期を見て少しずつ昇爵するつもりだ。そのつもりでおれ。男爵程度でいると口うるさいやつもいるでのぉ」

 カインの中ではコルジーノ侯爵が思い浮かんだ。

「今日のことは誰にも話さないこととする。家族を含めてだ。皆わかったな」

 陛下がそう言うと全員が頷く。

「ステータスを見せれないと言われたときは悲しかったが、このステータスを見れば納得できる。カイン悪かったな」

 ガルムも笑顔でこちらを見てくる。


 
 カインの秘密が五歳にしてバレた日だった。

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 いつもご愛読ありがとうございます。
 ついに秘密がバレてしまった回となりました。
 やはり腹黒狸たちには勝てないカインでした。

 最近飲み会が多くて、ストックが切れそうに・・・・(;´Д`)
 頑張りますのでこれからも応援よろしくお願いします。








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