トップ>小説>暇人ネットゲーマー、異世界を往く 〜強すぎてチートと間違われてアカBANされた〜
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1.謎のダンジョン

勇者達再び

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その日はいつもの様に……
過ごすと暇なので椅子にカバー掛けたり意匠を施したりして自画自賛してたら悲しくなり悶絶していた日であった。

なんと、どうせ使えないので放置していた転移魔法陣が光り輝き始めたのである。

「………!よし!外出るぞ!
ようやくの外だー!!!」

と、意気込み速攻で準備を整え転移魔法陣に突撃した

―――ゴスッ

………ら何かが頭にぶつかった。

「…………結界かよ。なんか強化されてないか?
本気で神様的なのがイジメに来てるんじゃないよな?」

仕方ないので家具やら何やら配置し直していると転移魔法陣から何やら人が出てきた。

「………ん?お前ら勇者君達一行か……「助けてくれ!」……?」

何やら久しぶりな感覚である。

「おい!聞いているのか!」

いきなり突撃してきて返事も言う間もなく肩をガクガク揺さぶられる。

「はいはい。聞いてるから落ち着け。とりあえず説明して貰おうか。」
「………ああ、実は………」










俺はシン大迷宮から帰った後、
王城に呼ばれていた。
どうやら最深部まで到達した事で褒章が与えられるようだ。
あの大迷宮誰も攻略出来た人が居ないのである。
それで、初攻略の事を聞こうとして呼んだのだろう。
だが、あの堕天使の事は言うべきではないと思っている。
なので、そこは避けて言おうと思っている。
この事はリアとジンには前もって言ってある。
騎士に連れられて、謁見の間へと向かう。

「ここだ。入れ。」

―――ギィィィィ

謁見の間のとても重そうな扉がゆっくりと4人の兵士によって開かれていく。
兵士達はとても大変そうだ。
開き終わると兵士達はなにかやり切った顔をして下がって言った。
………扉変えてやれよ。
俺は謁見の間へとゆっくりと二歩歩き膝を付く。

「………面を上げよ。」

重苦しい雰囲気と共に王から声がかかる。
俺は頭を上げ、前を見る。
玉座にはこの国の王、エルレスト=リヒ=ハイント3世言ってしまうと処刑されかねないので言わないが、デブである。
それもとんでもないレベルの、もはやどうやって歩いているのだろうとか思ってしまう。
非常に気になるが、誰も聞かない。
というか聞けない。
周りには宰相、貴族達が勢揃いしている。

「此度は大儀であった。」
「ハッ」
「して、今回の大迷宮の成果は?」
「はい。今回は大迷宮最奥までの攻略に成功しました。
大迷宮は100層から成り、その最深部には七つ首のヒュドラが立ちはだかっていました。
そして最後の扉が開かれると伝承の通りに堕天使の水晶封印が施されていました。」

周りから「おお!」「それは!」
とか「これならばあの方達は………」とか聞こえるのだが、これは僕達に関する話では無さそうだ。
ならば誰の事だろうか?
貴族達があの方などと言うのは限られている。

「フムフム、そうかそうか。それならば彼等には相当期待できそうじゃな。フム………宰相アレを」

ん?どういう事だ?彼等?誰の事を指している。

「勇者 レイ、並びに聖女リアよ。
そなた達から勇者、並びに聖女の称号を剥奪する。
よって、その聖剣は国宝であるからして、没収とする。
また、そなた達を国外追放とする。」

「………は?」

思わず、唖然としてしまった。
勇者と聖女を剥奪?有り得ない。
勇者と聖女の称号は神から授けられる者だ。
人が勝手に取り上げていいものではない。

「待ってください!どういう事でしょうか?
勇者と聖女の称号は神の神託でしか得る事が叶わないもの………
それを剥奪など出来る筈がありません!」
「黙れ!これはその神よりの神託であるぞ!我等が神!
時空神 エスト様直々の神託である!
これは神の決定である!
これに逆らうならば貴様らは異端とする!」
「………グッ!(そんな……称号が取り上げられるなんてそんな事あっていいはずが………)」
「………謹んでお受け致します。陛下。」
「そうだ。貴様らは早く国から出ていくのだ。おい!」

「………ハッ!」

兵士が俺達を抱え、この城から引きずり出していく。
俺達はショックで何も抵抗は出来なかった。
城を出て、王都の門を出た所で兵士に離される。
そして同情を帯びた目で話しかけられる。

「お前達も可哀想にな。
異世界から神の使徒様が召喚されたからってすぐにお払い箱で、武器も持たされず国外退去とはね………王も残酷だよ。
まぁ頑張れ。俺達にはそれ位の応援しか出来んよ。」

兵士達は王都へと戻っていく。
俺とリアはまだ呆然としていたが、俺が気を取り直し、リアに話しかける。

「リア、行こう。俺達は国外退去になったがそれでも行く宛が無い訳では無い。
あいつの元に行くのはちょっと嫌だが、あの堕天使の居る場所へ行こう。
あいつならこの状況を理解して少しだけでも保護してくれるかもしれない。」

それからの俺達は頑張った。
魔物の森を素手と回復魔法で乗り切り、転移魔法陣が隠されている場所まで
もう少しの時だった。
リアが遂に魔力不足に陥りそれでも回復魔法を使った結果、生命力を削り倒れてしまった。
そして俺は魔物に攻撃されるのも無視してリアを担いで転移魔法陣へと飛び込んだ。
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