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互いに惹かれ合うも言い出せずにいた建設会社勤務の杉野と青山。けれど杉野が支店へ転勤することになり、青山は勇気を振り絞って告白。離ればなれになる寸前に恋人同士となる。しかし後に会社は原因不明の経営不振によって倒産。表向きの理由は経営陣の使い込み。だが他にも何かあるらしい。この倒産までの間、杉野は支店長から「経営不振は本社の責任」などと一方的に罵られて社内で孤立し、青山も売上減少による激務で体調を崩した。転勤先で無職となった杉野は青山の療養も兼ねて自分の住む街へ連れて来る。だがそこには杉野へ執拗につきまとう支店長の息子、奥田がいて、青山へ露骨に敵意を剥き出しにし、そのうえ激しい殺意までをも抱くのであった――
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文字数 73,237
最終更新日 2022.06.10
登録日 2022.06.10
建設技術者の吉沢は、名前も顔も分からぬ人物を無意識に探してしまう感情に悩まされている。部下の緑崎は霊感が強く、それは「前世の記憶」のせいと言う。吉沢が監督する工事現場の近くに村を水没させて造成したダムがあり、同じ職場の赤岩が、このダムの周辺の補修工事を担当。吉沢はその関係でダム管理事務所の職員、松岡と出会う。松岡には事務所周辺の山中へ頻繁に入る奇行があり、しかもその間の記憶はなく、赤岩やダム管理事務所の所長をいつも困惑させていた。ある日、吉沢は沢へ転落した松岡を救出する。だがその時の松岡は全身から花と蜜の香りをさせて吉沢を雅成と呼び、「探し物が見つからない」と泣いた末に気を失う。これをきっかけに吉沢は松岡が自分と同じマンションに住んでいることを知る。また、近隣に住む老人達は吉沢と松岡を見て、「過去に存在した人物と生き写しだ」と驚く。そんな当惑の中、緑崎も「松岡は前世の記憶に憑依されているので関わらないほうがいい」と吉沢に言う。しかしそんな警告をよそに松岡は吉沢へ積極的に接近し始める。そしてさらに周囲の者をも巻き込みながら吉沢を恐怖のどん底へと突き落とす――
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文字数 82,495
最終更新日 2022.06.07
登録日 2022.06.07
電気工事会社の跡取り息子の笹山は社長である父から、経営難を乗り切るために取引先の資材会社の令嬢との政略結婚を強要される。だが笹山は男しか愛せない気質。仕事以外では女と話すのも苦痛。しかも相手は経歴や情報の一切が不明で、挨拶などの連絡すら来ない謎の人物。あらゆる面で途方に暮れる笹山に、親友の佐藤は、「とりあえず今は女との会話訓練のためにメイド喫茶へ通う。そして結婚式はどうにかやり過ごし、その後は努めて淡泊に接して、相手の方から離婚を切り出されるようしむける」と提案。こうして笹山が嫌々ながらメイド喫茶へ通っていると、偶然にもこの店舗の電気工事を担当することになり、このメイド喫茶とゲイバーの経営者である上杉と出会う。そこで笹山は、上杉の不思議な魅力と包容力に、つい身の上話をしてしまう。すると上杉は自分も「同じ」だと語り、さらにその結婚は止めるようにと、なぜか妙に力を込めて警告する。そんな中、政略結婚相手の父であり資材会社の社長、松田が笹山の会社へ来る。笹山はこの時、松田の倉庫での不審な行動を目撃し、疑念を抱く――
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文字数 41,633
最終更新日 2022.06.06
登録日 2022.06.06
建設会社に入社した楯山は、新人研修で工事部課長の加宮と出会う。加宮は美しい銀髪や端正なルックスの持ち主だが、それらを全て台無しするような仏頂面と無愛想さで周囲の者を激しく拒絶していた。二か月後、楯山は加宮と共に遠方かつ通勤圏外の工事を担当。そこで現場事務所からほど近い、家具付きの賃貸マンションを借りる。加宮とは部屋は別だが隣同士。仕事と生活の両方で息の詰まるような毎日を楯山は送る。そんな中、加宮の不在時に工事部の上司が現場事務所へ陣中見舞いに来る。そこで楯山は加宮が以前は明るい性格で社内の人気者であったのに、二年前、唐突に今のような状態になってしまったことを知る――
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文字数 43,426
最終更新日 2022.06.06
登録日 2022.06.06
建設会社勤務の宮坂はゲイという理由で親から勘当され、親族からもその存在を消されていた。このことは同僚で親友の石倉だけが知っていて、ほかの者には隠している。また、親族で唯一、励まし続けてくれた祖母は一年前に他界。その際に宮坂は家族からの陰湿な仕打ちによるショックも重なり、祖母の死を知った直後の数日間の記憶を消失していた。以降、宮坂は更に深い孤独と疎外感にさいなまれながら上司の藤野と仕事に打ち込む。一方、支店から転勤して来た田島は出世に異常な執着を見せ、社長や取締役達に取り入る。また、工事物件の横取りや積算金額の改ざん、女性社員への嫌がらせなど卑劣な行為は事欠かない。それでも着々と取締役就任への足固めが進む田島は、積算の件で対立している藤野を失脚させようと宮坂に近づく。だが藤野を尊敬する宮坂は相手にせず不発に終わる。すると今度はこの報復とばかりに宮坂を潰そうと画策。宮坂の「秘密」をどこからか探り出し、社内で吹聴して回る。これを知った宮坂は絶望のあまり卒倒。病院へ搬送されるが――
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文字数 49,700
最終更新日 2022.06.06
登録日 2022.06.06
電気工事会社勤務の奥野は頓挫寸前の工事現場を伊澤と共に引き継ぐ。伊澤の前職は精密機器の技術者。それを隠して営業部に在籍していたのだが、工事部の窮地を見過ごせず、職歴を明かして担当を志願。これには以前から工事部を敵視している伊澤の上司、田中が激怒。伊澤に対して陰湿な嫌がらせを開始する。
ある夜、工事現場事務所で奥野と伊澤は各々の恋人と電話で喧嘩別れする。後に奥野は伊澤の元恋人の永山と、その新たな心変わりの相手、佐東が伊澤の前職での後輩で、しかも男と知って驚く。また、その三角関係はこじれており、伊澤と永山との間には今なお恋愛感情が残っていた。
この愛憎の渦へ奥野は巻き込まれるが、それで自分も伊澤に惹かれていることに気づいてしまい、ひとり思い煩う。そんな中、田中の謀略で機器の納入がストップ。施工は工期目前で中断という最悪の事態に陥ってしまう――
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文字数 142,128
最終更新日 2022.06.05
登録日 2022.06.05
警備員の京澤は、勤務先の社長の息子でチェロ奏者、上羽雅和の秘書となるよう唐突に命じられる。畑違いの異動に困惑するも、理由を教えてくれる者は誰もいない。そして赴任先で待っていたのは、眉目秀麗でありながら性格は偏屈で傲慢、しかも恋人の倉森との異様な性行為に京澤を同席させるような奇行の音楽家だった。当然ながら倉森には疎まれ、ほかにも雑誌記者が上羽の近辺を嗅ぎ回るなど、周囲は常に不穏な空気が漂っている。そんな中、京澤は上羽一族の内紛に巻き込まれ、身も心も淫らに翻弄されてしまう。だがこれにより京澤は、自覚せぬまま芽生えていた上羽への恋心に気づく。また、秘書抜擢の理由や上羽の真意、倉森の境遇、さらには上羽家の歪んだセックスのモラルや因果などが次々と明らかになっていく。加えて今度は上羽と倉森が属する楽団にとんでもなく厄介な問題が勃発。それらは四方に波及する。こうして京澤を取り巻く状況は、ますます複雑になり泥沼と化していく――
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文字数 192,537
最終更新日 2022.06.04
登録日 2022.06.04
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