17
件
11歳のとき誘拐に遭い、犯人の死に立ち会って以来、その記憶に縛られてきた女の子が20歳になって再びその現場に赴き、ある異国の少年に出会ってゆっくりと解放されていくおはなしです。
登録日 2015.01.12
一日の終わりにネットに接続することを楽しみにしていた僕に、突然一通のダイレクトメッセージが送られてきた。それは、これまで人の言葉に揺れたことのなかった僕を激しく揺るがすものだった。
登録日 2015.06.15
夜毎、おんなたちは穴を掘る。
誰にも見つからないように、人々が寝静まった後に。
まるでさまざまな憎悪を殺すように一心不乱に掘り続ける。
そうして深くなった穴に落ち、ひとり、そこで見るものとは――。
登録日 2018.06.10
手榴弾のピンを、おまえは今抜こうとしている。大切なはずの息子を前に、ピンを抜いて、それをぶつけて、何もかもが吹き飛んで散り散りになってしまえばいいと思っている。息子の叫ぶような泣き声の反響する部屋の中で、おまえはたったひとり、血の鎖に締めあげられながら、許されない失敗を犯そうとしている。
登録日 2018.09.04
17
件