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恋愛 連載中 短編 R15
王国の豊穣を司る女神の化身として崇められてきた聖女イシュタリア。 しかし、聖女の権威拡大を恐れた王や貴族達が、邪教を庇護して聖女を追放してしまう。 「――このままでは国が滅びますよっ!?」 「だまれ! 民をたぶらかす魔女めが! さっさと国から出ていくがよい!」 聖女は地位、名誉、財産をことごとく没収されたあげく、兵士達に国境線まで質素な衣服のままで道中を晒し者のように連れて行かれる。 「どこへなりとも行くがよい! そして勝手にくたばるがいい!」 上は王から、下は民まで、国中の者の心が腐り果てたがゆえに、聖なる者を追放し、魔を迎え入れる。 まさに王国が終わりゆく始まりであった。 聖女は失意のまま、あてもなく道をさまようが、道の果てから砂塵が近づいてくる。 それは敵国の銀王子と近衛兵達だった。 銀色のキラキラと輝く長髪の美しい王子は、聖女の前で馬から飛び降りると、転げるかのように駆け寄ってきて、聖女の前でひざまずき、聖女の手を取るや手の甲に優しくキスをする。 「――おお! 豊穣を司る「黄金麦の聖女」よ! 迎えに参りました! どうか! どうか我が国へ!」 敵国は寒風が吹きすさぶ荒れた土地しかないのだが、聖女を迎え入れたことにより大発展を遂げることになる。
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文字数 10,915 最終更新日 2020.06.07 登録日 2020.05.30
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