私が死んで満足ですか?2
疎まれた令嬢の死と、残された人々の破滅について
事故死した伯爵令嬢ロロナ・リュース。それは婚約者である王太子に婚約破棄を告げられた翌日のことだった。ロロナの妹や婚約者の王太子が彼女の死を喜ぶ一方、隣国のステラ帝国の第三皇子・アステルはロロナの死の真相を探り、彼女が受けた苦しみの報いを受けさせてやろうと暗躍を始める。ロロナの死が彼らにもたらすものは――!?
贖罪の花嫁はいつわりの婚姻に溺れる1
幼い頃の事件をきっかけに、家族から疎まれてきた令嬢・エステル。ある日、いわれのない罪を着せられた彼女は、強い魔力を持つ魔法使い・アンデリックと結婚し、彼の子どもを産むことを命じられる。かたちだけの婚姻だったが、不器用ながらも自分を気遣ってくれるアンデリックと共に穏やかな日々が続く。けれどエステルの胸に安らぎが訪れるたび、過去の記憶が彼女を苛む。「私がすべきことはアンデリック様の子を孕むことだけ」自分の役割を果たすため、彼女がとった行動は――…?
私が死んで満足ですか?1
疎まれた令嬢の死と、残された人々の破滅について
伯爵令嬢ロロナ・リュースが事故死した。その知らせが舞い込んだのは、彼女が婚約者である王太子に婚約破棄を告げられた翌日のことだった。妹を虐げたなどと、いわれなき罪で糾弾されながら、その咎めをあっさり受け入れたロロナ。彼女は郊外の街道で横転した馬車の中、顔の潰れた遺体となって発見されたという。その死を知ったロロナの妹は喜んだ。「これで王太子は自分のもの」と。王太子は笑った。「もっと早く死んでくれればよかったのに」と。しかし、彼らは知らなかった。ロロナの死がもたらすものは、幸運だけではないということを……。