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あの夏の話だ。
「眉目秀麗、頭脳明晰、職業はモデル、そんな誰もが憧れる27歳の男」の本性は、『バケモノ』だったと、日本列島全土はおろか、海外にまで報道され、テレビをつければ男の美しい笑顔と彼が15年間に及んで続けた所業を、放送可能な限りグロテスクに、必要以上におどろおどろしいBGMと共に垂れ流す番組ばかりが放送されていた。
出版業界でも似たような現象が当然起こっており、その男の名前や顔写真を表紙に載せるだけで売り上げは上がり、裁判が終わると様々な出版社から様々な読本が出版された。
しかし、それらに対して、
「上辺だけをなぞっている」、「彼を自分たちとは違う『バケモノ』という異物として扱っている」、「グロテスクな犯行にばかり注目して、事件の本筋を全く追えていない」と物申す人物がいた。
それが、当連載の筆者、新進気鋭のノンフィクション作家・秋坂要一氏である。
我々サリアル・メディアは、担当編集と共に秋坂氏と膝をつき合わせ、結果、当サイト「サリアル・オンライン」にて秋坂氏に「誰もが憧れる27歳の男」と一連の事件についての連載をスタートさせることとなった。
【月代慎哉(つきしろ・しんや)】
日本犯罪史上初の連続猟奇殺人犯を、『バケモノ』ではなく我々と同じひとりの人間として紐解いていく新連載「赤むらさきの森で待つ」、乞うご期待!
文字数 4,262
最終更新日 2022.02.24
登録日 2022.02.24
波多野水希は、今日も駅のホームで電車が通過する度に「飛び込まなかった、偉い」と自分を褒める。
柴浦雪緒は、今日もその過敏な感受性で街行く人々の顔に様々な影や光を見出し、彼らの人生に想いを馳せる。
精神疾患を患う水希は年度初めが一番精神的に苦しい。もう何年も、自分より若い『新卒』たちがどこかぎこちないスーツ姿で街を闊歩するのを見ては、どうして私はああなれなかったのだろう、と螺旋状の鬱に囚われる。
会社員というものに嫌気がさした柴浦は、東京を捨てて山の麓でスローライフを満喫していた。
何の接点も共通項もない二人が、この国で今を生きていく。
この物語は、彼らの単なる生き様の記録だ。
文字数 4,455
最終更新日 2021.04.27
登録日 2021.04.26
シャープな顔立ちでクールな印象のレキちゃんと、目が大きくてえくぼのかわいいソラくんは生まれた時から仲良し!
幼稚園も小学校も中学校もずっとずっと仲良しで、周りのみんなもそれを知ってたよ!
成績の悪いレキちゃんに、ソラくんが一生懸命勉強を教えて、ついにおんなじ高校に入学できることになったんだ!
——え、ちょっと待って、アレ、何事?
——男同士で手を……は? しかも恋人つなぎ……?
——両方イケメンだけど何かの罰ゲーム……?
——俺の目が悪いのか? 今キスしなかったか?
高校生っていう『色んなこと』に敏感なお年頃のみんなの中でも、レキちゃんとソラくんは常にマイペース! だって二人は仲良しだからね!!
入学式から学園中の注目の的になった二人だけど、そんなことは気にしない! 幼馴染みのユイくん、アイリちゃんもいるから心強いよ!
性描写はないから男性読者も安心して楽しめる、ただ単に男女じゃなくて男男なバカップルによる偏差値4のラブコメです★ ラブ1割コメ11割くらい♪ 笑ってやってください!
◇ ◆ ◇
本作は、様々な人物・無機物の視点で学園生活が描かれ、彼らにレキちゃんとソラくんが絡む、という構成になっております。端的に言えばエピソード毎に語り手が変わる予定です。
たまに長編入るかもしれませんが、あくまで予定は未定。ご笑覧くださいませ。
※カクヨムでは、同レキちゃんとソラくんで全く違うストーリー展開の長編連載を予定しています。
興味のある方は是非お立ち寄りくださいませ!
文字数 15,279
最終更新日 2020.08.09
登録日 2020.07.26
香坂輝(こうさか・てる)は、どこにでもいる極々普通の高校二年生……
……ではないっ。
何故なら彼の父は「暁みちる」、男性役も女性役も圧巻の演技力でこなす「ジェンダーレス俳優」として活動している超絶美形パパであり、その性別を超えた美しさと天才的演技力でアカデミー賞にまでノミネートされる、世界的役者なのだ。
「日本はミチル・アカツキの美しさを国家レベルで守らなければならない」とまで言われる父の美しさを見て育った輝は、まだ初恋すらしたことがない。
親友の暉隆(きりゅう)、輝にフラれた学年一の美少女・あやめ、輝の秘密の友人・詩雨とその姉・詩日、輝と暉隆をライバル視する残念なイケメン、果ては父の友人=ハリウッドスターまで来日する中で、はたして輝は恋愛を謳歌することができるのか?
……というラブコメです。
恋愛モノもコメディもライトな文体も連載も門外漢&初挑戦ですが、読んでくださる方がクスリとでも笑ってくれるなら僥倖、是非ご笑覧ください。
※作者、年寄りなので若者言葉の誤用などございましたらお知らせください※
※2019/07/15、展開変更に伴い一部修正※
文字数 131,307
最終更新日 2020.07.27
登録日 2019.05.28
「なんじゃいおまえらそろいもそろって偏差値上げる時間あるなら品性を磨け!」
『留学』が『ピアノを習う』、『塾に行く』と同レベルで浸透している近未来。
中学二年生で帰国子女の篠崎凜々(しのざき・りり)は、県内でも有数の進学校に在籍しつつも自分が帰国子女であることを隠し、脳内ではおっさんのような口調で毎日くだを巻いていた。
ある日の放課後、凜々は教師に呼び出され、今度アメリカから転入してくる『ワケあり留学生』の言語面のサポートをしてくれないか、と頼まれる。進学に大きく作用する部活動をまったくしてこなかった凜々に対し、教師陣は、そのサポート役でその面をカバーすると約束。
結局その留学生のサポーターになった凜々、そして留学生アイザック。
恋愛感情では絶対にないけれど、何かもっと深くて暖かいもので結ばれる二人の話。
文字数 7,149
最終更新日 2020.04.18
登録日 2020.04.18
文字数 41,910
最終更新日 2018.10.20
登録日 2018.10.16
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