涼風雫

　超名門貴族であるメリーチ家に拾われ、使用人として使えているアンドゥー15歳。そこの一人令嬢ユリアは、アンドゥーを魔法の威力を試すための実験台にしている。三年間毎日、それを喰らっていたアンドゥーは、誕生日に体に異変をきたす。なんと、彼女の魔法が効かなくなってしまったのである。屋敷では、メイド長と執事長から罵詈雑言を浴びせられている。その上、こき使われている。一方、学院では、ユリアのことをよく思わない三人の令嬢から、いびられている。そんな彼ではあるが、初めてローレンスとクリスティーナという友人が出来た。ユリアに振り回されながらも、二人との学院での交流と彼を見守る元近衛隊長のヨハンを支えに耐えている。三令嬢のリーダーであるマチルダは、ユリアをどうにか追い落としたいと考えている。彼女は、その手をアンドゥーたちに伸ばす。ある日、彼は屋敷に入り込んだ少女ニコラと出会う。後日、彼女は、メイド見習いとしてメリーチ家に雇われる。とにかく、彼は四大令嬢に振り回される。

　新設された創造学科入学した6人。その一人である日馬南都。何の能力のないごく普通の学生。そんな彼は、最難関の学校へと無試験で入学を認められた。入学式で、居眠りをしていた彼は、学年一の才女である魔法科地神充に、目を付けられてしまう。それ以降、何かと彼女と関わるようになる。そんな二人は、学校に一度も登校してこない雲坊雨恵を訪れることになる。理不尽な約束を頼まれ、彼女は登校するようになるのだが、そんな彼女に、振り回される。