学園では、完璧超人のようにもてはやされている姉、ラクリフスィア。
勉強ができて、運動もできて、それなのに謙虚で、だれにでもやさしくて。先生も周りの子たちも、大半の人々がラクリフスィアのことを問われれば褒めそやした。
しかし妹のミファーナだけは知っていた。
姉のラクリフスィアが、誰にでも優しい、純粋な心の持ち主などではないことを……
文字数 3,651
最終更新日 2022.06.23
登録日 2022.06.23
「ルーアさん。僕と婚約してください」
私にそうもう申し込んでくださったジェイ=リアラールド伯爵令息は、「金髪碧眼の王子様」と影で噂されるほど優れた容姿の持ち主でした。
それに加えて性格も良く、「こんな私で良いのだろうか」と、思わずしり込みしてしまうほどの方でした。
それでもお互いの家の関係も含めた婚約だったので、話はとんとん拍子で進み、私は彼のお屋敷に住ませてもらうことに。
そんな幸せな同棲生活が始まった矢先のこと。
ある夜に私は、見てはいけないものを見てしまったのです。
それは、彼の裏の顔。
私は耐えきれず、彼の屋敷を飛び出してしまい……
文字数 3,453
最終更新日 2022.06.16
登録日 2022.06.16
「そろそろお前も、生涯をともにする相手が必要だろう」
そう言ってお父様に紹介された、シリル=アバーデン侯爵。
家同士の決めごとのため婚約までとんとん拍子に進み、私たちは結婚を見据えた同棲を始めることになった。
しかし屋敷へ行ってみると、そこには何と彼の妹マレリーアもいて。
「マレリーアはとても繊細な子で、僕が一緒にいてあげなければならないんだよ」。
理由を尋ねると、そんなことを言う婚約者。
ありえないと思いつつも、すぐに追い出すことはしなかった私。
すると義妹は段々と本性を現わし、ついには私が大事にしている、亡き母から譲り受けたある貴重なものまで「私の物だ」と言い始めて……
(……どうなっても知りませんよ?)
文字数 3,254
最終更新日 2022.06.15
登録日 2022.06.15
婚約者として紹介されたギルダー伯爵令息の第一印象は、『なんか胡散臭い人だな』というものだった。
知人に頼んで調べてもらうと、彼には婚約前から関係を続けている恋人がいると分かり。
そしてしばらくすると、彼からの婚約破棄。
「お前がいけないんだ! 俺とベッドに入ることを拒むから。
お前は男としての俺のプライドを、深く傷つけたんだ……」
浮気相手がいる相手に、婚前交渉を許すとお思いですか?
無条件で婚約解消に応じた私。
ところが、その後、彼の様子がおかしくなって……
文字数 2,899
最終更新日 2022.06.14
登録日 2022.06.14
私には片思いしていた人がいた。
名前はアルバドーラ=リュードビッヒ公爵令息。しかしイケメンで家柄も良い彼との婚約を望むライバルは多く、なかなかその中から抜け出せずにいた。
しかしひょんなことから、私は彼と親密になるきっかけを得て。何とか婚約をこぎつけることに成功したのだ。
問題はそこからだった。
婚約が決まり、お試しの同棲生活が始めると、彼の欠点が次々に浮き彫りになり……
私はとうとう、彼に婚約解消を申し出た。
すると彼は、私が生理的に受け付けないような言葉を吐いて……
文字数 1,455
最終更新日 2022.06.14
登録日 2022.06.14
自分に自信がもてない私。
婚約者のビフェタール侯爵令息から酷い言葉をかけられても、「自分がこんなだから……」と卑下する日々だった。
しかし私の人生は、彼からの婚約破棄をきっかけに大きく変わることに……
さくっと読めるハッピーエンドの短編です。
文字数 2,719
最終更新日 2022.06.14
登録日 2022.06.14
子爵令嬢のペンネ=マルタイルは、最愛の人、バハラデス=ゴーラン伯爵から婚約破棄を言い渡されてしまう。
「お前を女として見られないんだよ」
噂には聞いていたけれど……こんなことって、本当にあるんですね。
(5月15日に、完結話まで書き終わりました。一日数話ずつ投稿していきますので、安心してお読みいただければと思います。)
文字数 18,700
最終更新日 2022.05.22
登録日 2022.04.16
冒険者の夫、マシューの帰りはいつも遅い。
持ち帰る収入も少なく、妻のテテリアは貧乏な生活を余儀なくされていた。
しかし隣人の情報によって、夫のマシューが浮気しているという事実を彼女は知る。
夫を問い詰めると、彼は妻に許しがたい言葉を吐いて……
文字数 2,326
最終更新日 2022.05.16
登録日 2022.05.16
「もう一度、俺とやり直すことを考えてくれ!!」
そう言って泣きついてきた、元婚約者、デリロ=マコ―キン侯爵令息。
マーリン子爵令嬢は、彼にうんざりしていた。
大勢の人がいるパーティーの場で、彼に全てを台無しにされた。
今さらどの面下げて、復縁を迫ってきているのだろう。
「お断りします」
しかしマーリン子爵令嬢がそう突っぱねると、彼の態度は豹変し……
文字数 1,531
最終更新日 2022.05.16
登録日 2022.05.16
何かの間違いだろうか。
「ちょっと会って欲しい人がいるんだ」と、婚約者であるラルファン侯爵に呼び出された私。
しかし部屋へ行くと、彼だけでなく、お腹の膨らんだ女性も立っていて。
「この人は……?」と私が尋ねても、彼は口を開かない。
そして女は、理解できないことをべらべらと話し始めた……
(※ざまぁタグをつけておりますが、人によって解釈の分かれる内容になっております。
テンプレート100%の展開を求められている方の感覚には合わない場合もあるかとは思うので、その点、ご容赦ください
※この物語はフィクションです。実際の個人、事件、団体などには一切関係がありません)
文字数 2,441
最終更新日 2022.05.15
登録日 2022.05.15
「マレリア。お前、リーダのことを陰でいじめていたそうだな?」
あらぬ疑いをかけられ、婚約者であるラルド伯爵に責められたマレリア。
彼の隣には、被害者であると主張する使用人のリーダ。
「記憶にありません」と正直に答えても、一切、聞き入れないラルド伯爵。
そしてマレリアは、屋敷を追い出されてしまい……
文字数 1,464
最終更新日 2022.05.13
登録日 2022.05.13
「くそっ……妹の方にすればよかった……」という呟きが聞こえた。
彼に体を求められて服を脱いだ後のことだった。
私は自分の耳を疑った。
しかし聞き間違いなどではなかった。
「悪いけど、帰るわ」
裸の私を置き去りにして、彼は部屋を出て行った。
次の日の夜、私の部屋に妹がやって来た。
そして私に、正気の沙汰とは思えない提案をしてきて……
文字数 1,687
最終更新日 2022.05.11
登録日 2022.05.11
婚約が決まるまでは、とても優しかったバゾドワーズ子爵。
しかしそれは、彼の表向きの顔に過ぎなかった。
婚約を機に同棲を始めると、彼の態度は一変。
「何のためにお前を選んだと思っているんだ」
そして彼は、私にこう問い詰めた。
「お前、俺に隠していることがあるだろ?」
家族にも隠していた秘密を彼に握られてしまった私は、逃げ場を失ってしまい……
文字数 4,047
最終更新日 2022.05.11
登録日 2022.05.11
「俺のことはあきらめてくれ」
婚約者のギーランは、一言そう告げて、私との婚約を破棄した。
教えてもらえなかった理由は、すぐに耳に入ってきた。
しかし彼のその選択が、うまくいくとは思えず……
文字数 335
最終更新日 2022.05.11
登録日 2022.05.11
ダルシム子爵が帰宅すると、妻のファラメが手料理をつくって待っていた。
上機嫌な様子の妻を見て、「何かいいことでもあったのか」と尋ねるダルシム子爵。
妻はおかしそうに、「何言ってるの。今日は私たちの結婚記念日じゃない」と答えた。
慌てて話を合わせるダルシム子爵だったが、妻は気にする様子もなく、どこか浮かれている。
「気分屋だからな」と、妻の浮ついた態度を自分なりに理解するダルシム子爵は、頭の中で自分の浮気相手と比べ、妻のことを「残念な女だ」と考え、うんざりする。
その直後、彼を襲ったのは、身の毛もよだつ出来事だった……
文字数 3,647
最終更新日 2022.05.10
登録日 2022.05.10
「お姉様。今日からこの人は私のものですから!!」
妹のグランディアが、声高らかにそう宣言した。
はいはい、と私は思った。
私の婚約者は、妹の隣で私を睨んでいる。
そして彼は私に言った。
「お前がいけないんだぞ、他の男の所に行きやがって……
この尻軽女!」
「分かりました、では、婚約は解消いたしましょう」
さて。
うまくいきますかね、この二人……
文字数 635
最終更新日 2022.05.10
登録日 2022.05.10
婚約者、ジェラルダ侯爵には、心優しい弟、そしてその奥様である義妹がいます。
ジェラルダはいつもいばっていて、弟にも、義妹にも強気であたります。
彼らはそれをうまくかわし続けているのですが、私はみていて、あまり良い気持ちはしません。
あるとき彼は、私のことをあれやこれとダメ出ししはじめて、「あの子は可愛げがあるよ。自分のことをよくわかってんだな」と、義妹と比較し、私を貶めました。
とうとう我慢の限界を迎えた私。
怒りを剥き出しにした私を見て、彼はデリカシーのない一言を口にして……
文字数 1,053
最終更新日 2022.05.09
登録日 2022.05.09
婚約者のフォン=マーティス伯爵に私は尋ねました。
「後ろめたくないなら、なぜ隠していたんでしょう?」
すると彼はこう言いました。
「……わざわざ君に聞かせることじゃないと思って」
刺々しい口調、への字に曲がった口。
『なんで俺が責められるんだよ』という感情がありありと現れた顔。
ああ無理だな。
この人とこれから、やっていくのは。
文字数 672
最終更新日 2022.05.08
登録日 2022.05.08
婚約者、バハルマ侯爵との子を産んだ私。
産まれたばかりのその子は私の腕を離れ、彼の家に預けられた。
それから産褥期を終え、やっと自分の子に再会できると胸を躍らせた私は、彼の屋敷を訪れて衝撃の言葉を聞かされる。
「ああ。君の子なら、売ったよ」
その後に彼が語ったのは、全く納得できない理由だった……
文字数 2,472
最終更新日 2022.05.08
登録日 2022.05.08