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AR技術が発達した時代。人々は白い眼鏡をかけ、レンズに映る架空のバーチャルキャラクタと恋愛するようになった。極度の〈バーチャルアレルギー〉を患っている栄純一は、虚構を受け入れられず、同時に虚構を愛する人間を嫌悪した。ある日、栄純一が外を歩いていると、白金由貴と名乗る女性に出会う。白金由貴は、今どきでは珍しく白い眼鏡をかけていなかった。虚構を嫌う二人は意気投合し、惹かれ合った。栄純一と白金由貴は、〈現実同盟〉を組み、虚構が蔓延るこの狂った世の中を変えようと目論む。
※この作品は、以下の小説投稿サイトにも投稿しています。
「ノベルアップ+」「カクヨム」「小説家になろう」
文字数 5,462
最終更新日 2020.06.29
登録日 2020.06.29
”孤独”というのは、最も身近なウイルスだ。人の心に感染すると、次第に健康な部分を蝕み、やがては使い物にならなくなる。これを治療するには、孤独を忘れさせてくれるような友人であったり、恋人が必要だ。残念なことに、それを用意できない者は”孤独”を治療することはできない。
この状況を危惧した政府により、とある技術が開発された。「サイケロマンス」という薬品だ。これは脳に作用し、投与すると服用者の思い描いた<理想の恋人>が幻覚となって現れる。”孤独”を治療するために必要な相手を、薬の力で作り上げた架空の人物で代用するのが「サイケロマンス」の目的だ。
薬によって理想の女性が現れた僕の人生は、素晴らしいものになると思っていた。
※他サイトにも掲載しています。
文字数 4,462
最終更新日 2020.06.05
登録日 2020.06.05
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