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『奇なる姓に妙なる名』その人は『四天王寺ロダン』。
彼はのっぽ背にちじれ毛のアフロヘアを掻きまわしながら、小さな劇団の一員として、日々懸命に舞台芸を磨いている。しかし、そんな彼には不思議とどこからか『謎』めいた話がふわりふわりと浮かんで、彼自身ですら知らない内に『謎』へと走り出してしまう。人間の娑婆は現代劇よりもファナティックに溢れた劇場で、そこで生きる人々は現在進行形の素晴らしい演者達である。
そんな人々の人生を彩る劇中で四天王寺ロダンはどんな役割を演じるのだろうか?
――露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢、秀吉が辞世で詠んだ現代の難波で、四天王寺ロダンは走り出す。
この短編集は『嗤う田中』シリーズから、一人歩き始めた彼の活躍を集めた物語集です。
文字数 45,295
最終更新日 2022.08.07
登録日 2022.07.09
――君は突然僕達の前に現れ、そして姿を消した、そうあの向日葵の咲く世界から
妹の病室を訪れた僕は、不意に「小説を書かないか?」と言われる。それは妹が知らない少年の頃の僕と仲間が引き起こした夏の失踪事件についてだった。
その失踪事件は、懐かしい故郷の九州宮崎南部の町で仲間と過ごした少年時代の夏の切ない思い出。
―――そう、今でも瞼を閉じれば思い出す。美しい故郷の川を流れて来た小さなボトルメール。
それを拾った僕達はやがて、それぞれの悩みを抱えながらもそのある少女に会う為に冒険に出る。
それはもう戻ることのできない夏に咲く輝く向日葵を探す、少年の頃のあまりにも無謀な冒険の旅だった。
この小説はもう戻ることができない「人生のおいて本当に奇跡のような時間」を綴ったジュブナイル小説である。
文字数 74,880
最終更新日 2022.07.03
登録日 2022.07.01
夏休みを迎えた大学生の僕(こだま)は夏休みを無駄に過ごしたくない為、目標を決めた。一つはバイクの免許を取る事。そしてもう一つはラテン語の古い辞書を翻訳すること。
そんな夏の或る日、こだまは古い辞書の中にQRコードに似たものを見つける。それをスマホアプリに写真で取り込んだところ、強大な地震に遭遇する。翌日、こだまの元をひとりの人物が訪ねて来て言った。「千年封印(ミレニアムロック)」された扉が開いたため世界の気候が異常をきたし始めたと。それを開放したのがこだまであり、もとに戻すには「ハンドル」と呼ばれる「千年封印」の扉を閉める力のハンドルを探すしかないと言われる。
嘘か本当か分からないまま過ごすこだまに、巨大で最悪な台風が日本襲うニュースが流れて来る。こだまは訪れたその人物と共にそのハンドルを探して巨大な台風を封じようとするが、巨大な台風が迫りくる中、そのハンドルを探すこだま達にある組織の黒い影が迫る。
果たしてこだまは「千年封印」の扉を閉める力のハンドルを探し、無事巨大な台風を止めることができるのだろうか?
文字数 153,277
最終更新日 2022.07.03
登録日 2022.06.18
文字数 10,514
最終更新日 2022.05.23
登録日 2022.05.23
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