考えすぎない

「ひどい人間」に反応しない心のテクニック

2018.06.13 公式 考えすぎない 第23回
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仕事でもプライベートでも、私たち日本人はその勤勉さゆえなのかつい考えすぎてしまうことが多いように思います。しかしそうした日々の悩みは、ほとんどが“考えすぎ”を原因としています。この“考えすぎるクセ”を改善すれば、もっとラクに生きることができるはず……この連載では、「考えすぎずに生き、もっと幸せになる」ための方法を紹介していきます。 

人のことを悪く考えすぎない

人が自分にイヤなことをした場合に、「ひどいヤツだ」「意地悪だ」「根性が悪い」などと人を悪く考えてしまうことがあるという人は多いでしょう。それはあくまでも憶測です。

そういう自分の否定的な考えに対して、「そうじゃないんじゃないか」と考えられるようになれるといいでしょう。

また、「本当? 絶対?」と自問してみれば、「わからない」「絶対とは言えない」と気づくことができるでしょう。「わからない」のだったら、「わからない(不確かな)ことで人を悪く考えるのはやめよう」と考えたほうがいいでしょう。

中には、日常的に意地悪なことをする人もいますが、そういう人に対しても「この人には何か事情があるに違いない」「過去の経験がこういう人にしてしまったのではないか」「かわいそうな人なのかもしれない」などと考えることができれば、心を鎮めることができるでしょう。

どうしても自分の考えを打ち消せない場合には、「(世の中には)こんな人もいる」と相手の存在を受け入れたほうがいいでしょう。

続けて、「こんな人のためにイヤな思いをするのは損だ」と考えられるといいのです。

このような考え方は「人のため」にするのではなくて、「自分のため」にするのです。

何が正しいか間違っているか、どちらが良いか悪いかよりも、「自分の心の平穏のためにはどう考えるのがいいか」ということです。

決めつけない

人に対する考え方の材料は何でしょうか?

自分が見たり聞いたりした相手の言動が大半でしょう。

それだけで相手を正当に判断するのは、すごく難しいことではないでしょうか。誤解や錯覚をしてしまうことも多いでしょう。

誰かが自分に対してイヤなことを言った、もしくは、したとしても、それはその人の一面がその時に出たもので、その人のすべてではありません。誰にでも欠点はあるし、過ちやミスをおかしてしまうこともあります。また、人間がその時の気分や状況によって人にイヤなことをしてしまうことがあるのも、自分のことを考えてみればわかるはずです。

そんな時、「あの人には、××のところもあるけど、○○のところもある(のではないか)」のように考えられるといいのです。

第一印象は悪かったが実はいい人だった、ということがあるでしょう。

第一印象が悪い場合には、自分の判断を疑ってみたほうがいいのです。少なくとも悪い印象だけで相手を決めつけるのはやめたほうがいいでしょう。

「この人はこういう人(じゃないか)」と自分が思うのは自由です。でも、自分にとって「イヤな人」と決めつけてしまうと、イヤな思いをするのは自分です。そのために関係が悪くなってしまうこともあります。

「この人はこういう人」と決めつけないで、「違う可能性もあるんじゃないか」「変わる可能性もあるのではないか」などと一瞬でも考えられるだけでずいぶん違うのです。

余計なこと

人間関係でイヤなことがあった時、後でそのことを考えてイヤな気もちになってしまうことがあります。

思い出して「イヤだイヤだ」「信じられない」「何で自分がこんな目に合わなくちゃならないんだ」「あの人が悪いんだ」などと考えたら、イヤな気もちになるのは当然です。その上、相手との過去のイヤな出来事や相手の欠点など、思い出した悪い材料をどんどんつけ足してしまったりもします。

こんなふうに後から悪材料を加えてしまうから、自分の中で問題が大きく、相手はどんどん悪人になってしまうのです。後からつけ加えるのは「余計なこと」です。

さらに、「意地悪してるんだ」とか「自分のことを嫌いなんだ」とか「自分に対して悪意があるんだ」とか、考えてしまうこともあります。

「人の心はわからない」のです。相手が考えていたことや、相手の気もちや、相手の意図などは、いくら考えてもわかりません。そもそも答え合わせができるわけでもありません。

もし、勝手に間違ったことを考えて、一人でイヤな気もちになっていたとしたらばかばかしいでしょう。

「余計なこと」を考えないようにするためには、その相手のことをできるだけ考えないようにすればいいのです。その相手のことを考えているのに気づいたら、「いっしょでない時には、イヤな人のことを考えるのはやめよう」と考えればいいのです。

そもそも、いっしょでない時にその相手のことを考えてイヤな気もちになること自体が「余計なこと」なのです。


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プロフィール

本多時生
本多時生

1956年7月、神奈川県生まれ。電気通信大学卒業。ソフト開発の仕事の傍ら、20代後半より「人の幸せに関する研究」をライフワークとしてはじめ、1996年には「幸せのホームページ」を開設、現在までほぼ毎日更新を続けている。

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