絶対に失敗しない起業術

あなたの商品を他人が売ってくれる状況をつくるには?

2019.01.29 公式 絶対に失敗しない起業術 第13回
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誰かが売ってくれたらいいのに……

「ぜひ、うちでも売らせてほしい」
「ぜひ、お仕事を引き受けて下さい」
と、いろんなところから声がかかるようになれれば、とても嬉しいですよね。

ヒット商品は、国内だけでなく、世界各国の店舗で取り扱われています。
人気の飲食店は、フランチャイズをしたい人や企業でいっぱいです。
有名な作家やジャーナリストは講演依頼が絶えません。

こんな状況になれば最高です。

その状態を目指すべきだし、本当に価値のあるものを提供していたら、いずれはそうなるに違いありません。

しかし、そんな人気商品、有名な人になるまでには、それなりの工夫や努力が必要です。
間違ってはいけないのは、最初から誰かに売ってもらおうと思わない、ということです。

もちろん、最終的にたくさんの方々に自分の商品を取り扱ってもらえるように考えておくことは大切ですが、それはあくまでも最後の話です。

でも、起業当初の実績のないころから、自分の商品を誰かに売ってもらおうとする人は、思ったより多くいらっしゃいます。

いろいろな方が商品の資料やパンフレットを片手に、いろんな人に声をかけています。私のところに話が来ることもあります。

私に話がきた多くの商品は、見たことも聞いたこともありません。
何が特徴なのかもわからないし、どういう人に紹介すればいいのかも分かりません。

「紹介しづらいなぁ」と困っていると、いつの間にか話がなくなっているということがけっこうありました。

やはり、ほとんどの商品はいつの間にか消えて行っているようです。

一方で、しっかり広がっていく商品もあります。
たくさんの人に売ってもらえて、どんどん拡散していっています。

そういう商品は、最初から誰かに売ってもらおうとはしていません。
一生懸命に自分の力で売っているからこそ、だんだんと他の人も手伝いたいと思うわけです。

あなたなら、見ず知らずの人の商品を売りますか?

これは、逆の立場から考えれば分かりやすいと思います。

もし、あなたなら、見ず知らずの人の商品を売りたいと思うでしょうか?

商品の内容も分からない、つくった人の人柄も分からない、実績も分からない、売り方も分からない、見込み客もいない、ゼロから開拓しないといけないという状況なら、面倒でやってられないのではないでしょうか。

ゼロから顧客開拓をするのであれば、自社製品を売った方が利益は大きいですし、いろいろなことがコントロールできてやりやすいです。わざわざよく知らない商品を取り扱う理由がありません。

他社製品を扱うにしても、よく知っている人の商品や、有名で実績のある商品を取り扱いたいと思うはずです。

私は会社員時代にそれを実感しました。

私は大手のIT企業で技術寄りの部署にいました。重要な仕事として「社内営業」がありました。
これは、自分の部署で使っている技術を客先で導入してもらうために、営業の部署の方々にお願いするという仕事です。

私たちの部署にいると、営業担当の方が間に入ってくれないと、そもそもお客さまにコンタクトすることもできないわけです。

しかし、営業の方々はすでに受注している仕事もあるし、年間の売上目標を達成するための業務でいっぱいの方々がほとんどです。ですので、売れるかどうか分からない新しい商品を取り扱って、一緒に冒険しようと思ってくれる人は滅多にいません。

頑張れば、もしかしたら売上が上がって成績も上がるかもしれませんが、自分の仕事が忙しい中で、新しい技術をゼロから理解してお客さまに提案するというのはやはりハードな仕事です。

うまく行っても大して給料が変わらないのであれば、「そこまでは手が回らない」という気持ちの方が強いのではないでしょうか。

同じ社内でさえそんな感じなので、知らない会社や知らない人に商品を扱ってもらうということは、なかなか難しいものなのです。

ですので、繰り返しになりますが、「最初は自分で売る」が基本です。

もちろん、自分の商品が他人に売ってもらえる状態を目指すことは素晴らしいことです。

せっかく売っていくなら、多くの人に「売らせてください!」と言ってもらえるようなビジネスを目指すのがよいのではないでしょうか。

今回は、そうなるためにやっておくとよいことを3つのポイントにまとめてご紹介します。

みんな実験台にはなりたくない

まず大切な1つ目のポイントは「実績」をつくることです。

ここで言う実績とは、「あなたのビジネスが繁盛している」ということです。

人気商品があって、たくさんのお客さまがいて、しっかりと利益も出ているという状態です。

それを見て、ようやく他の人が興味を持ってくれます。

どんどん商品が売れているのを見て、「うちもあの商品を扱いたい」と思うわけです。

逆に言えば、売れるか売れないか分からない商品を扱うという「実験台」のような役割は、多くの人は望まないということです。

さて、あなたのビジネスの成功を見て、ビジネスパートナーになりたいという会社が見つかったら、それで終わりではありません。

次の段階に入るわけですが、そこからの方がもっと大変かもしれません。

なぜなら、ビジネスパートナーに成功して実績がないと、その次のビジネスパートナーが見つからないからです。

あなたの会社だけでなくビジネスパートナーが繁盛していたら、「どんな会社でも成功するに違いない」と思って、さらにパートナーが増えていくわけです。

ですので、初期のビジネスパートナーには成功してもらいたところです。

しかし、自分の会社が成功するより、他人の会社を成功させる方が難易度は高まります。

教えれば勝手に売ってくれるのではありません。

初期のビジネスパートナーには、かなり手厚いサポートをしっかりする必要があります。

誰かに売ってもらうということは、初期の段階では余計に大変になります。
あなた自身が、他人のためにかなり頑張らなければなりません。

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プロフィール

今井 孝
今井 孝

株式会社キャリッジウェイ・コンサルティング
代表取締役

大手IT企業でいくつもの新規事業開発を手がけ、初年度年商が数億円を超える事業で社内アワードを受賞。その実績をもとに意気揚々と独立したものの、スモールビジネスの成功法則を知らなかったため、いきなり挫折。セミナーを開催しても閑古鳥が鳴き叫ぶばかり。挽回のために数百万円を投資して作成した教材はほとんど売れず、部屋を占領する在庫の山に。ネット広告につぎ込んだ資金は一瞬で消えてしまい、胃の痛みと闘いながら起業1年目は終了。
その後、10年連続300人以上が参加するセミナーを主催。トータルでは6,000人以上に。
集客できるようになった一方で、毎回結果を出すことに囚われるようになり、「やらなければ……」という苦しさを味わい、その結果、数多くの経営者から学びを得て“過程を楽しむ”という本質に到達した。売上に執着し過ぎることを消し去ったのは「誰かのために貢献し続けたい」という思い。そこで、ビジネスを心から楽しめるようになる。
それらの経験を踏まえたマーケティングとマインドに関するさまざまな教材が累計3,000本以上購入されるなど、3万人以上の起業家にノウハウや考え方を伝え、最初の一歩を導いた。
誰にでもわかりやすく、行動しやすいノウハウと伝え方で、「今井さんの話を聞いたら安心する」「自分でも成功できるんだと思える」「勇気が湧いてくる」と、たくさんの起業家に支持されている。

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