絶対に失敗しない起業術

優れた起業家は「自分が事業をあきらめたとき」を常に考えている!?

2019.06.18 公式 絶対に失敗しない起業術 第23回
Getty Images
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あなたは起業をあきらめますか?

冒頭からいきなり質問です。

「あなたはどんなときに、今のビジネスをあきらめますか?」

こういう質問をすると、多くの人の答えは、

「いやいや、あきらめませんよ」
「必ず起業を成功させます!」
「絶対に軌道に乗せます!」

というものです。

その気持ちに偽りはありません。

しかし、現実はそう簡単ではありません。

それだけ熱く意気込みを語っている人が、

「やっぱりやめました。他にいいビジネスはありませんか?」
「あのイベントは中止にしました」
「家族の関係で、できなくなりました」

と言って、途中であきらめてしまうことは少なくないのです。

これは途中で気が変わったわけではありません。

最初から「こういうときにはあきらめる」と決めていたのです。

「ええっ!? そんなことはないのでは?」
と思うかもしれません。

しかし、そうなのです。

ご自身では気づいていなかったのかもしれませんが、潜在意識の中では、「あきらめる」と決めていたのです。

これはいったいどういうことでしょうか?

あきらめるところを確認してみる

例えば、旦那さんや奥さんが「もうやめて下さい。これ以上やるなら離婚します」と言ったら、あなたならどうするでしょう? もしくは、恋人が「別れる」と言ったら?

このような極端なケースを、クライアントの皆さんに考えてもらうことがあります。

何度説得しても理解してもらえず、ビジネスを取るかパートナーを取るか二者択一の状況だと仮定してもらいます。

「そんな極端な場面を考えなくていいのでは?」という人もいるのですが、選択を迫られるような極端な設定なので、深く自分のことを考えることができます。

実際に考えてもらうと、「反対されてもやる」と答える人もいれば、「それならやめる」という人もいます。

傾向としては、「一旦はやめる」と答える人のほうが多いです。

このとき、「それならやめる」と答えている自分を直視して、驚いてしまう人も少なくありません。

「自分はあきらめないと思っていたけど、こんな場合にはやめてしまうのか……」
と、気づくわけです。

まさにこれが、あらかじめ「あきらめるところを決めている」ということです。

しかし、ショックを受ける必要はありません。
これは、別に悪いことではないからです。
思考実験をしてみることで、自分自身のことをよく知ることができたというだけのことです。

そういう意味で、私は「自分がどんなときにあきらめてしまうのか?」ということを事前に確認してみることを、クライアントにはおすすめしています。

あきらめるところを確認するということは、起こりうるトラブルや困難を想定しておくことに他なりません。

これは、いわばリスクマネジメントです。

・高熱を出したとき
・大ケガをしたとき
・大金を失ったとき
・迷惑をかけたとき
・ネットで中傷されたとき
・親に反対されたとき
・etc……

このように、困難なケースをどんどん挙げていってみてください。

実際に書き出して想像してみると、自分があきらめそうな場面が明らかになってきます。

客観的になれただけで成功したも同然

さて、困難な場面といっても、言葉にしてみると多くの場合は大したことがないことに気づきます。

例えば、「セールスして3人に断られたとき」というケースを考えてみて下さい。

これは、それほど大したことではありません。ビジネスの世界ではよくあることだと思います。

しかし、起業して間もないころの私であれば、あきらめてしまうところです。当時の私にとってはものすごく困難な場面ですし、ショックで打ちひしがれてしまっていると思います。

あなたの場合はいかがでしょうか?

3人に断られたとき、あきらめてしまうことはないでしょうか?

この質問をクライアントの方々にしてみると、「ああ、確かに。もし何も心の準備をしていなかったら、たぶんあきらめていたと思います」というような答えを多くいただきます。

そうなのです。言葉にすると大したことのない状況であっても、実際に直面するとあきらめてしまうことも多いものなのです。

しかし、もう大丈夫です。

言葉にした時点で、その状況を自分で客観的に見ることができています。

すると事前にそういうケースを想定できますし、心の準備もできます。

小さな困難は、こんな風にあらかじめ書き出すだけで、困難ではなくなるのです。

とても簡単にできるわりに効果は絶大です。

ただ書き出すだけで、あきらめる場面をどんどん減らすことができます。

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プロフィール

今井 孝
今井 孝

株式会社キャリッジウェイ・コンサルティング
代表取締役

大手IT企業でいくつもの新規事業開発を手がけ、初年度年商が数億円を超える事業で社内アワードを受賞。その実績をもとに意気揚々と独立したものの、スモールビジネスの成功法則を知らなかったため、いきなり挫折。セミナーを開催しても閑古鳥が鳴き叫ぶばかり。挽回のために数百万円を投資して作成した教材はほとんど売れず、部屋を占領する在庫の山に。ネット広告につぎ込んだ資金は一瞬で消えてしまい、胃の痛みと闘いながら起業1年目は終了。
その後、10年連続300人以上が参加するセミナーを主催。トータルでは6,000人以上に。
集客できるようになった一方で、毎回結果を出すことに囚われるようになり、「やらなければ……」という苦しさを味わい、その結果、数多くの経営者から学びを得て“過程を楽しむ”という本質に到達した。売上に執着し過ぎることを消し去ったのは「誰かのために貢献し続けたい」という思い。そこで、ビジネスを心から楽しめるようになる。
それらの経験を踏まえたマーケティングとマインドに関するさまざまな教材が累計3,000本以上購入されるなど、3万人以上の起業家にノウハウや考え方を伝え、最初の一歩を導いた。
誰にでもわかりやすく、行動しやすいノウハウと伝え方で、「今井さんの話を聞いたら安心する」「自分でも成功できるんだと思える」「勇気が湧いてくる」と、たくさんの起業家に支持されている。

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