絶対に失敗しない起業術

優れた起業家は「自分が事業をあきらめたとき」を常に考えている!?

2019.06.18 公式 絶対に失敗しない起業術 第23回
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たったこれだけで「あきらめない自分」になれる

さて、もう少し困難で、普通であればあきらめてしまいそうな場合はどうでしょうか?

その場合は書き出すだけでは足りません。事前に対応策まで考えておく必要があります。

その状況にどう対処するかが決まっていれば、その困難を切り抜けることができます。

例えば、先述した以下のような場面を考えてみます。

・高熱を出したとき
・大ケガをしたとき
・大金を失ったとき
・迷惑をかけたとき
・ネットで中傷されたとき
・親に反対されたとき

まず、「高熱」を出してしまったり、「大けが」をした場合を考えてみましょう。

事前に想定していなければ、そのときのすべての仕事をキャンセルして、大事な商談もふいにしてしまうかもしれません。

しかし、あらかじめ対応策を決めておけばどうでしょうか。

例えば、最低限の仕事は自分で行い、後は誰かにお願いするように、あらかじめ依頼することができるかもしれません。そのために、日頃から人間関係を構築しておき、お互いに助け合えるようにしておくこともできるかもしれません。

無傷ではないにしても、完全にあきらめることがなくなります。目標の50%か30%しか達成できないかもしれませんが、ゼロではなくなります。

次に、「大金を失ったとき」は、それに備えて生活費を削減する算段を事前にしておいたり、お金を融通してくれる人との関係を構築しておけば安心かもしれません。一時的に落ち込んでも、そこから復活すればいいわけです。

「ネットで中傷されること」も織り込み済みであれば、そこまで傷つくこともありません。

「親は普通、反対するものだ」と思っていたら、続けられるかもしれません。
最初は反対されても、数年後に認めてもらおうと考えて努力すればいいのです。

つまり、困難が起こったときの「心の準備」と「物理的な準備」の両方をしておくことで、あきらめずに続ける確率を高められるわけです。

あきらめてもいい場面もある

さて、そうは言っても、一旦撤退する場面もあると思います。

先述した、配偶者が別れると言い出した場合や、子どもが病気になった場合などです。

こういったケースでビジネスをあきらめる場合、それはその人が負けたことになるのでしょうか?

その人の意思が弱いということになるのでしょうか?

実はそうではありません。

意志が弱いのではなく、「ビジネスよりも大切にしていることがある」というだけのことなのです。

家族や健康など、ビジネスより大切なものは当然あります。
価値観は人それぞれです。

ビジネスより大事なものがあれば、それを優先するのは当然です。恥じることはありません。

あらかじめ価値観を明確にしておけば、起こりうるさまざまな選択の場面で迷うことがありません。悩まずに決断できます。

たとえビジネスをあきらめる選択をしたとしても、その自分を責めずにすみます。

「価値観に従って、自分の意志で決断した」と思えるからです。

また、大きな選択の場面だけでなく、日常業務でのあらゆる意思決定のスピードが速まりますので、ご自身の価値観を明確にすることはおすすめします。

自分の歩みたい人生が明確に

これらのことを考えておくことは、ビジネスを成功させるためだけではありません。

価値観を明確にするということは、人生において何を大切にしているかが明確になっていくということです。

ビジネスの場面だけでなく、人生のあらゆる場面において、自分自身がどう生きたいのかがクリアになっていきます。

最悪のケースを描けば描くほど、理想の自分の姿が見えてきます。

人は逆境におかれたときに、その真価が問われます。

「どんな大きな困難に遭遇しても、あきらめずに果敢に挑戦している自分でいる」
「どんなに苦しい状況に陥っても、他人に優しくいられる自分でいる」
「どんなに大変なことがあっても、笑顔を忘れず、いい側面に目を向ける自分でいる」

多くの人はそのような自分でありたいと考えています。

このうえなく最悪のケースで、あえてどういう自分でありたいのかを考えることで、本当になりたい自分が明らかになってくるのです。

そして、普段からそういう自分であることを意識すると、結果も伴ってきます。

また、家族や健康のためにはあきらめることもあると言いましたが、一方で、「自分の命を懸けてもやり遂げる」という人もいます。

いくら馬鹿にされ中傷されても、業界から仲間外れにされても、家族に猛反対されても、一人で多額の借金を背負っても、命を狙われたとしても、やり続ける人もいます。

それは、「その仕事にそれだけの価値がある」と思っているからです。

そんな風に、「何が起こってもやり続ける!」と思えることが見つかったら、それだけで幸せな人生と言えるのではないでしょうか?

真の幸せとは、目標を達成することではなく、そこまでのプロセスを楽しむことにあるわけですから。

次回に続く


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プロフィール

今井 孝
今井 孝

株式会社キャリッジウェイ・コンサルティング
代表取締役

大手IT企業でいくつもの新規事業開発を手がけ、初年度年商が数億円を超える事業で社内アワードを受賞。その実績をもとに意気揚々と独立したものの、スモールビジネスの成功法則を知らなかったため、いきなり挫折。セミナーを開催しても閑古鳥が鳴き叫ぶばかり。挽回のために数百万円を投資して作成した教材はほとんど売れず、部屋を占領する在庫の山に。ネット広告につぎ込んだ資金は一瞬で消えてしまい、胃の痛みと闘いながら起業1年目は終了。
その後、10年連続300人以上が参加するセミナーを主催。トータルでは6,000人以上に。
集客できるようになった一方で、毎回結果を出すことに囚われるようになり、「やらなければ……」という苦しさを味わい、その結果、数多くの経営者から学びを得て“過程を楽しむ”という本質に到達した。売上に執着し過ぎることを消し去ったのは「誰かのために貢献し続けたい」という思い。そこで、ビジネスを心から楽しめるようになる。
それらの経験を踏まえたマーケティングとマインドに関するさまざまな教材が累計3,000本以上購入されるなど、3万人以上の起業家にノウハウや考え方を伝え、最初の一歩を導いた。
誰にでもわかりやすく、行動しやすいノウハウと伝え方で、「今井さんの話を聞いたら安心する」「自分でも成功できるんだと思える」「勇気が湧いてくる」と、たくさんの起業家に支持されている。

著書

必ず成功する起業の心得

必ず成功する起業の心得

アルファポリスビジネスの人気Web連載の書籍化。自身の経験を元に、独立・起業する際の心構えからノウハウまで、広い内容をカバー。誰もが不安になる独...
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