今どきの若手の育て方

今どきの若手は意識的に3つの要素で育成する

2019.07.18 公式 今どきの若手の育て方 第11回
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若手は金の卵! 自分が育てたい
若手像を明確にする

若手を育てるには、まずしっかりとした「人材ビジョン」と「育成プラン」をつくることが第一歩です。
目的は教育を「楽に、楽しくする」ためです。それは、あたかも金の卵を金の白鳥にするようなものと考えてみてください。
皆さんが一緒に働けたらいいなと思うのは、どんな人材でしょう? 教育の目的はズバリ、若手をこの人材に育ててしまうことにつきます。

自分や自分の組織の成果をあげたいのなら、その成果をあげられる力を持った組織にしてしまうことが早道です。つまり若手の成長がその原動力になるのです。
まず自分自身が若手の人材ビジョンと育成プランをつくること。そのことが実は自分自身に大きな恩恵をもたらします。

【人材育成に不可欠な3つの要素】
若手を育てるために必要な要素は3つに集約されます。
それは、
・人材像(ビジョン)
・到達点(ゴール)
・計画(プラン)
です。

一番大切なのは、人材像(ビジョン)です。ビジョンとは、「部下にどんな人材に育って欲しいのか」を明確にした人材像です。これがあいまいだと、到達点(ゴール)も計画(プラン)も設定できません。つまり、目的を持った人材育成が不可能なのです。
人材像が示されないと、若手は何を期待されているかも分からなければ、何を教育されているかも分かりません。「勝手に育て!」と野放しにされているも同然の状態です。だからこそ、勝手に育ち、それが上司、ひいては経営者にとって望ましくない結果を生んでいるのです。

育成段階では、人材像(ビジョン)に基づいて、成長段階に応じた到達点(ゴール)を設定することができます。到達点(ゴール)が明確であれば、そこへ到達させるための計画(プラン)を立てることができます。
ゴールがなければ計画が立てられません。だから、新入社員研修の後は、現場でOJT教育を行っているから大丈夫だと考えるのは大間違いなのです。人材の到達点(ゴール)も計画(プラン)もない中でOJT教育を行うことは、行き当たりばったりの経験を重ねさせるだけのことです。教育ではなく、経験の蓄積に過ぎないのです。
若手を育てるには、「人材像(ビジョン)」と「到達点(ゴール)」を定め、「計画(プラン)」をつくることが先決です。
この3つの要素を明確にすると、教育における基準ができます。そしてそれは、教育する担当者のモチベーションへと繋がる大事な指標にもなるのです。

育てたい人材像を明確にする

それでは、はじめに人材像(どんな人材に育って欲しいか)を明確にするポイントをお伝えしましょう。
重要な点は2点です。
・組織が求める人材像
・自分が一緒に働きたい人材像

この2点を明確にし、それを合わせたものが、あなたと組織が求める人材像です。まず「組織が求める人材像」とは、ひと言で言うと「会社の企業理念を実現する人材」です。
人材教育の起点は、ここにあります。
例えば、「組織が求める人材」を「お客様に最高のサービスを提供できる人材」だとしてみましょう。
次に、あなたがどんな人と一緒に働きたいかを明確にします。これは、人によって異なるでしょう。「素直な人」「積極的な人」「プロ意識が高い人」などがあがるかもしれません。
例えば、あなたは「とにかく積極的に何にでも取り組む素直な人」と働きたいのだとします。その人材像に「組織が求める人材像」をプラスするとこうなります。

「お客様に最高のサービスを積極的に提供できる素直な人材」

ポイントは、組織が求めるものと自分が求めるものとを融合した人材像を思い描くことにあります。これによって「組織に指示されたから教育する」という受動的な姿勢から、自分自身が「一緒に働きたいと思える人になってもらえるよう教育する」という能動的な姿勢へと変化することができます。

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プロフィール

石田祐一郎
石田祐一郎

株式会社GO FRONTIER代表取締役。大学卒業後、婦人服アパレル企業に就職。いちスタッフから数店舗の店長を経て、マネージャーとして全国を回る。その後、課長に抜擢。ブランド存続の危機の中で、社員一丸となって業績を挽回。さらに商品部長を経て取締役営業部長となり、全社の古い企業体質を改善。退職後はコーチング、アドラー心理学、メンタルケアを学び、プロコーチとして独立。現在は年間150回以上登壇し、成果が出るマネジメントとコミュニケーションのコツを全国で伝えている。

著書

今どきの若手の育て方

今どきの若手の育て方

「今の若手はやる気がない」「すぐに会社を辞めてしまう」「いくら教育しても育たない」――。いわゆる「ミレニアル世代」と呼ばれる若手の育成に悩むリー...
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