今どきの若手の育て方

若手に「やりがい」を感じさせ、ワクワクさせる方法!

2019.08.22 公式 今どきの若手の育て方 第16回
Getty Imges

若手には、成長すると
いいことがありそうだと思わせる

若手の教育が上手くいく最大のポイントは、しっかりと「若手自身の成長メリット」を伝えることです。では、その成長メリットとはなんでしょう。それは、成長することによって辿り着ける「未来像を伝える」ことです。

例えば、求める人材像を
「お客様に最高のサービスを積極的に提供できる素直な人材」
としたときに、その人材になれた場合、その若手にはどんなメリットが待っているかを伝えるのです。

ポイントは、その人材になったときの「グッドサイクル」を想像することです。まず「最高のサービス」ができれば、お客様に喜んでいただき、売上げに繋がります。そしてまた「あなたにお願いします」と頼られることになるでしょう。また「積極的」にサービスを提供できているので、お客様の数は増えていきます。

そして「素直」な人材であるということは、指示やアドバイスを素直に聴いていることになるので、仕事の知識やスキルの吸収力も高くなるはずです。
そういった若手は、周囲の人の評価も高くなり、困ったときの助けも得られやすくなります。つまり大きな仕事で困ったときも、助けが得られやすくなり、達成しやすくなるのです。

それは、今後若手に責任のある役割を任せてもよいという理由になります。つまり、役職と給与を上げる大きな要素になるのです。

では、教育担当者がこのサイクルをもとに、若手にこう言ったらどうでしょうか。

「この教育を通して○○さんには、お客様に最高のサービスを積極的に提供できる素直な人材になって欲しいと期待しています。それは会社の発展とともに、○○さんにとって大きなメリットをもたらすからです。最高のサービスが提供できる人材になれば、お客様が本当に喜んでくれます。それは○○さんの売上げを大きくあげる要素になります。また積極的にそれができるということは、お客様の数を増やすことに繋がり、○○さんが継続して成果をあげる源になります。きっと、またあなたにお願いしますと言ってくれるお客様が増えることでしょう。また素直な人材になっているということは、仕事の知識、スキルの吸収力を高め、そして周囲の人から信頼とサポートが得られる人材になっているはずです。仕事に困ったときも助けが得られ、早く結果を出すことに繋がります。それは今後○○さんに大きな、責任のある仕事を任せていいという評価となります。そしてそれは○○さんの役職と給与をあげる大きな要素になります。将来○○さんが結婚して家庭をもったときに、家族を幸せにする基盤ができます。私は○○さんに、当社に入ったことで幸せになって欲しいと願っています。ですので、この目標とする人材を目指し、一緒に頑張っていきましょう」

いかがですか? 長いなと感じたなら申し訳ありません。

しかし、教育担当者の方が、ここまで言ってくれることはほとんどありません。自分の幸せを願うとはっきり言ってくれる方が、自分の教育担当者であったならどう感じるでしょうか。自分のことを考えてくれる人が側にいることを実感でき、そして自己努力をすることで、早くその人材になることを目指すのではないでしょうか。

教育において大事な点は、相手に求めるだけでなく、その実現を若手自身にとって「大きなメリット」や「やりがい」と感じさせることです。
そしてそれが、若手自身の自主性を大きく伸ばす要素になるのです。

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プロフィール

石田祐一郎
石田祐一郎

株式会社GO FRONTIER代表取締役。大学卒業後、婦人服アパレル企業に就職。いちスタッフから数店舗の店長を経て、マネージャーとして全国を回る。その後、課長に抜擢。ブランド存続の危機の中で、社員一丸となって業績を挽回。さらに商品部長を経て取締役営業部長となり、全社の古い企業体質を改善。退職後はコーチング、アドラー心理学、メンタルケアを学び、プロコーチとして独立。現在は年間150回以上登壇し、成果が出るマネジメントとコミュニケーションのコツを全国で伝えている。

著書

今どきの若手の育て方

今どきの若手の育て方

「今の若手はやる気がない」「すぐに会社を辞めてしまう」「いくら教育しても育たない」――。いわゆる「ミレニアル世代」と呼ばれる若手の育成に悩むリー...
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