今どきの若手の育て方

今どきの若手を効率的に動かすには、4つの簡潔な説明が最適

2019.09.19 公式 今どきの若手の育て方 第19回
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伝えたいキーワードを明確にする

今どきの若手に最も分かりやすい指示の仕方は、「PREP法」を使います。

PREP法とは、
・POINT(結論)
・REASON(理由)
・EXAMPLE(事例)
・POINT(結論)
の頭文字を繋げたものです。

最初に「結論」を掲げます。例えば、「○○さんにこの仕事を依頼したい」ということを伝えます。

次に「理由」を述べます。「なぜなら、今回のプロジェクトにおいて、○○さんの高いスキルが必要だからです。仕事の目的、目標、手段は□□です。その計画の中で、○○さんにはこの役割をお願いしたい」ということをしっかり伝えると、納得感がもてます。

その後に、「事例」を挙げます。「例えば前例として、こういう案件があったので参考にして欲しい」や「もし分からない点や、こまったときのフォローとしてこう考えている」などを補足説明すると、さらに納得感が高まります。

そして最後に、もう一度「結論」を示します。「以上の理由をもって○○さんにこの仕事をお願いしたい」と言えば、簡潔に伝えることができます。

忙しくて伝える時間がないときは、
若手から聴いてくる仕組みにする

コミュニケーションがとりたくても、忙しくてとれない上司はたくさんいます。これを解決するには「自然とできる状態にする仕組み」をつくってしまうしかありません。

ポイントは3つです。
・「聴く」ルールにする。
・フォーマットをつくる。
・若手が聴きやすい環境をつくる。
です。

「聴く」をルールにする

もし時間がなく説明することができないようなら、若手から聴くことをルールとするといいでしょう。まずは、若手が仕事の全体像が分からない場合は、仕事の目的、目標、手段、自身の役割を理解しないまま仕事はしないことをルールにします。
お互い時間を有効に活用するために、相互に認識の齟齬(そご)がないようにすることをルール化するのです。こうすれば若手も自ら聴きやすくできるはずです。

フォーマットをつくる

また、仕事を行うときは簡単なフォーマットを作成し、仕事の背景、自身のやるべきことを明確化するといいでしょう。つまり、「何を」「いつまでに」「どのレベルまで」を記入し、上司との確認を行うのです。
若手には、自分が分からないまま仕事を行うと失敗する危険性があるため、聴いておきたいことがあるはずです。フォーマットをつくり、確認するのを日常化することで、お互い安心して仕事に取り組めます。

若手が聴きやすい環境をつくる

ポイントは、
・メモを活用する。
・声かけを増やす。
です。

まずは「メモを活用する」です。困ったとき、悩んだとき、若手は上司に聴きたいことがたくさんあります。
しかし、上司が忙しいことも分かっているので、こちらから聴くのは申し訳ないと気が引けてしまい、なかなか聴くことができません。

1つの案としては、朝一番に上司の机にメモを置くことをルールとするといいでしょう。
メモに「本日30分打ち合わせの時間をいただけないでしょうか」と書いてあれば、そのメモを見た後に、自分のスケジュールと照らし合わせ、「午前中ならいいよ」とか、「午前は用事があるので、午後1時からならどうだろう」など、時間をつくることができます。
メモを使うと若手も自分のペースで聴くことができるので、お互い負担なく打ち合わせ時間をもつことができます。

次は「声かけを増やす」です。あとは、上司が声かけを増やすことで、聴きやすくなります。朝一番に笑顔で「おはよう」の挨拶をすることで、若手も「おはようございます。朝一番に申し訳ないのですが、よろしいですか?」と聴きやすくなります。
組織でルール化することや、自身の関わり方を工夫することで、時間をつくることができます。その意識を持つことが、若手の心を安心させる要因になるのです。

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プロフィール

石田祐一郎
石田祐一郎

株式会社GO FRONTIER代表取締役。大学卒業後、婦人服アパレル企業に就職。いちスタッフから数店舗の店長を経て、マネージャーとして全国を回る。その後、課長に抜擢。ブランド存続の危機の中で、社員一丸となって業績を挽回。さらに商品部長を経て取締役営業部長となり、全社の古い企業体質を改善。退職後はコーチング、アドラー心理学、メンタルケアを学び、プロコーチとして独立。現在は年間150回以上登壇し、成果が出るマネジメントとコミュニケーションのコツを全国で伝えている。

著書

今どきの若手の育て方

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「今の若手はやる気がない」「すぐに会社を辞めてしまう」「いくら教育しても育たない」――。いわゆる「ミレニアル世代」と呼ばれる若手の育成に悩むリー...
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