今どきの若手の育て方

3分間話を聞くだけで、部下との関係性が劇的に変わる

2019.10.03 公式 今どきの若手の育て方 第20回

「今どきの若手の育て方」より

若手の「ラブ・ボタン」を見つける

ラブ・ボタンを見つけるとは、「若手の関心ごとに、上司も関心をもつ」ということです。

「今、仕事は何やっているの?」
「状況は?」
「課題は?」

などは、相手が今やっている仕事に関心をもっている聴き方です。要は相手に関心があるのではなく、自分が関心を持っているだけです。これでは、尋問を受けているのと同じになります。聴かれた若手は、苦しくなるだけです。

若手の関心ごとに、上司が関心をもつ聴き方はこうなります。

「今の仕事で、一番気になっていることは何?」
「今の悩みごととして、どんなことがある?」
「今後のキャリアはどう築いていきたいと思っているの?」

このように、若手が今一番関心をもっていることは何かを聴くことが、若手の関心ごとに上司も関心をもつということなのです。
これなら、自身の一番気になっていることが言えるので、その話し合いは若手にとっても価値のあるものになります。

若手としても、

「今○○社との交渉で、この点をどうすればいいか困っています」
「自身のスキルアップのために何をしたらいいか悩んでいます」

などと言いやすくなります。自分が一番聴いて欲しい点、つまりラブ・ボタンに関心をもつことがポイントです。

協力者として関わる

若手の話をしっかり受け入れ、こう言ってあげると若手は最高に喜びます。

「その課題や、悩みに対して、私に協力できることはないか?」

これは、上司が上の立場で指示するのではなく、相手の一番して欲しいことをしてあげる協力者としての関わり方です。つまり、若手にとって最もして欲しい「ラブ・ボタン」を押す人になるのです。

上司は、ついつい指導という視点から若手を見てしまうので、指示はしますが、支援ができていないことが多々あります。そんなとき若手は、上司と話しても何の役にも立たないと感じてしまうのです。

しかし明確に「私に協力できることはないか?」と言ってくれる上司には、非常に助かる協力者として感謝するようになります。若手にとって上司が、自分の課題や悩みを共有してくれる、一体感をもった仲間になるからです。

これを半年継続した上司がいます。若手の成長のために全力で悩みを聴き、サポートをしました。その結果徐々に成果もあがっていき、若手も自信をもつようになっていったそうです。
次第にコミュニケーションが活発にできるようになっていき、あるとき若手からこう言われたそうです。

「○○さん、よかったら今度飲みに行きましょう」と。

前に誘っても飲みに来なかった若手から、誘われてびっくりしたというのです。若手にとっては、自分の悩みを真剣に聴いてくれる人との飲み会で、嫌な気持ちになることはありません。だから、今度飲みに行きましょうと誘ってきたのです。
若手を飲み会に誘っても来ないと嘆いている上司は多くいますが、要は、飲み会で信頼関係をつくろうとするのではなく、先に信頼関係をつくれれば自然と飲みに行くようになるのです。

若手との関係性を変えたければ、上司が若手との関わり方を変えましょう。そのためには発想の転換がカギとなります。

次回に続く


石田祐一郎「今どきの若手の育て方」書籍の詳細はこちら

ご感想はこちら

プロフィール

石田祐一郎
石田祐一郎

株式会社GO FRONTIER代表取締役。大学卒業後、婦人服アパレル企業に就職。いちスタッフから数店舗の店長を経て、マネージャーとして全国を回る。その後、課長に抜擢。ブランド存続の危機の中で、社員一丸となって業績を挽回。さらに商品部長を経て取締役営業部長となり、全社の古い企業体質を改善。退職後はコーチング、アドラー心理学、メンタルケアを学び、プロコーチとして独立。現在は年間150回以上登壇し、成果が出るマネジメントとコミュニケーションのコツを全国で伝えている。

著書

今どきの若手の育て方

今どきの若手の育て方

「今の若手はやる気がない」「すぐに会社を辞めてしまう」「いくら教育しても育たない」――。いわゆる「ミレニアル世代」と呼ばれる若手の育成に悩むリー...
出版をご希望の方へ