あらゆるスキマ時間で集中学習! 無駄ゼロ独学術

社会人にとって「夜に勉強する」が完全に非効率な訳

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多忙な社会人が勉強時間を確保する方法

独学で資格試験を受ける場合、多くの人は働きながら挑戦すると思います。そのため合格を目指すには、仕事と勉強を両立させ、本番までのスケジュールを組み立てることが求められます。

時間は万人に平等です。また、ごく一部の天才を除いて、集中力には限界があるので、効率を考えながら、一日のエネルギーを仕事と勉強に配分することになります。難しいのは、適切な力の配分です。

仕事を重視しすぎると実力がつかずに合格しませんし、勉強に集中しすぎると、日中に疲れて身が入らず、仕事に支障が出ます。場合によっては、資格試験どころではなくなる可能性もあります。

このように、社会人の受験が難しいのは、試験にすべての力を注げない点です。生活の糧は日々の仕事から得なければならないので、仕事に影響がないように勉強スケジュールを考えなければなりません。

フルタイムの仕事をやめ、アルバイトなど時間の融通がきく働き方にシフトする選択肢もあります。
ただ、この方法は家庭があって収入を確保しなければならない人は選べませんし、長期的なキャリアパスで考えてもプラスにはなりません。受からなかった場合は、転職の際に勉強していた時期を実質的な空白期間と判断される可能性もあるので、リスクは大きいでしょう。

私も新聞社をやめたとき、就職せずに専業受験生になったことがありました。早々に挫折するまで、1年にも満たない期間でしたが、住民税の支払いなどで貯金がみるみるうちに減ってしまい、苦しい気分を味わいました。

そのため、難関資格試験であっても、フルタイムの仕事をやめずに挑戦することが、リスクを考えるとベターな選択だと思います。前回の記事で書いたように、定時で帰る環境を整えられれば、十分な勉強時間を確保することも可能です。

独学で効率的に勉強する方法につき、今回は時間帯の視点から考えてみましょう。
勉強スタイルには、大きく分けて、朝中心と夜中心のタイプがあります。このうち、朝の勉強を重視することをすすめます。さらにいえば、早起きして学習時間のなるべく多くを朝のうちに終えることが効率的です。

「夜に勉強する」が非効率である理由

悪いパターンから考えてみましょう。
日中は仕事に集中し、午後7時半に帰宅、夕食と入浴を終え、9時から勉強するとしましょう。翌日も仕事があり、7時に起床するならば、遅くとも午前1時には寝た方がよいでしょう。そうすると、勉強時間が最長でも4時間しかとれません。

仕事が終えると、普通はとても疲れています。お腹いっぱいになって体が温まると、徐々に眠気が襲ってきます。テキストを読んだり、問題を解いたりしていても、集中できずに時間だけが過ぎてしまいがちです。

また、夜は多くの人が休んでいる時間帯です。面白いチャンネルの生配信も夜に行われることが多いですし、コロナ禍で少なくなってはいるものの、飲み会や友人との食事に誘われることもあるでしょう。そのような誘惑と戦いながら、机に向かうことは精神的にもつらいものです。

頑張りすぎもよくありません。障害に打ち勝って順調に勉強できたとしても、深夜まで勉強すると翌日に響きます。始業時間を自分の都合で遅らせることはできないので、勉強のペースが上がると、睡眠時間を削ることになり、仕事中に眠くなってしまいます。そうすると、ミスにつながってストレスがたまり、仕事での疲労が増加します。疲れとストレスで勉強も集中できなくなり、悪循環に陥ってしまいかねません。

このように、社会人が夜中心で勉強するには、様々な困難があります。これらに負けずに勉強を続けるには、鉄のように固い意志が必要です。

別の視点で考えると、夜は自分でコントロールできない突発的な事態が起こりやすいことも問題です。最もわかりやすいのは残業です。
定時で帰るキャラを貫いていても、ときにトラブルが起こった場合は、残業をせざるを得ません。そのような日が何日も続くことがあれば、勉強のノルマを果たせない日々が続いてしまいます。

時間がたてば記憶は薄れます。難関資格試験では、範囲が膨大になるため、毎日すべての論点に触れることは現実的ではありません。一般的には、全範囲を学習し、もう一度最初に戻る方法を採用している人が多いように思います。
休みが多くなると、一つのサイクルを終えるまでにかかる時間が延びてしまうので、特定の論点に再度触れるまでの期間は長くなります。そうすると、前回学んだポイントの理解が弱くなっているので、学習効率が下がってしまいます。これまでの連載で書いたように、リズムとペースを守って勉強を継続することが、合格への近道になります。

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プロフィール

石動龍
石動龍

青森県八戸市在住。公認会計士、税理士、司法書士、行政書士。読売新聞社記者などを経て、働きながら独学で司法書士試験、公認会計士試験に合格。石動総合会計法務事務所代表。ドラゴンラーメン(八戸市)店長、ワイン専門店 vin+共同オーナー、十和田子ども食堂ボランティアとしても活動している。趣味はブラジリアン柔術(黒帯)と煮干しラーメンの研究。

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