営業マンは70点主義でいい

確実に商談が盛り上がる3つの「質問術」

2019.04.17 公式 営業マンは70点主義でいい 第16回
Getty Images

『えっ、相手に話してもらうって……、難しくない?』

今回は、いよいよ商談の場で何をすべきか、具体的な話をしていきます。
前回の話で、最初のステージでは、自分自身が無理に話をしなくてもいいってことがわかりました。

「なーんだ、無理に話そうとしなくてもいいんだ!」って、救われた感じがしました? でも、それと同時に……、

「あれ? でも、相手に話をしてもらうのって……、もっと難しくない!?」
って、別な問題が出てきますよね。

安心して下さい。今回は、まさにその解決策の話です。
あなたが無理に話題をつくらなくても、相手の方からどんどん話したくなるための方法を紹介します。
しかも、相手が話したくなるだけじゃなく、お互いの距離が一気に縮まって相手が「味方」になってくれるほどの効果があります。

そんなスゴイ効果があるのに、やることはいつも通りで超簡単。
準備はいいですか? それではレッツラゴー!

実は普段から身につけている『質問のチカラ』

自分自身が無理にベラベラ話をせずに、しかも「相手」の方から話してくれる方法。それは普段の会話で、あなたも僕もやっている『質問のチカラ』を使うことです。

例えば、あなたが友達や家族と話をしていて会話が盛り上がるときって、きっとお互いに相づちを打ったり、質問したりしますよね?

1.話が興味深くて面白い

2.面白いから相づちや質問をする

3.反応してくれるから話し手のテンションが上がる

4.さらに話が面白くなる

2・3・4のループが起きる

この、ループを商談の場でも起こせれば、普段の会話と同じで、お互いに楽しくなれますよね。もちろん、遊びじゃないのはわかってます。
でも「どうせ話すなら、楽しく話したい」「どうせ付き合うなら、話が合う担当者がいい」。これは、あなただけじゃなくて、商談相手だって同じ気持ちです。
(というか、同じ気持ちじゃないなら深追いしなくてOK)

結局のところ『営業の会話』と『普段の会話』を別物として考えるから、上手くいかないのです。
逆に言えば、普段のノリやテンポを再現できれば、営業だってスムーズに会話が弾みます。それを実現するのが、これからお話する質問術です。

相手がどんどん喋りたくなる『かんたん質問術』

あたり前ですが、質問なら何をしても相手のテンションが上がるわけじゃないですよね。相手が「自分から喋りたくなる質問」をする必要があります。そして、それはそんなに難しいことじゃありません。だって、僕たちが普段はできていることだから。簡単にまとめると3つのポイントに気をつければ、『普段の会話』を再現できます。

1.オープンクエスチョンで質問する

この言葉はもしかしたらあなたも耳にしたことがあるかもしれません。
オープンクエスチョンとは簡単に言うと、質問の答えが「はい」か「いいえ」で答えられない質問です。逆に「はい」「いいえ」で答えられる質問はクローズドクエスチョンといいます。

例えば…よく商談するときに着席して、苦し紛れに言っちゃう
「なんか今日は寒いですねー?」

この質問はどっちだと思いますか?
答えは、クローズドクエスチョンです。

無言の空気がいやで、『会話が広がらないかなぁ』と淡い期待を抱きながらついつい言っちゃいますよね。おそらく僕も、1万回ぐらい言ってます。でも結局、奇跡は起こらず「あぁ、そうですね」と言われて会話が一切弾まない。それどころか、空気がさっきよりも重くなる……。

これこそがまさに、「はい・いいえ」で答えられる質問で会話を広げようとした天罰なんです。大事なことはオープンクエスチョンで会話を進めること。初対面だったり関係性ができていない相手なら、なおさら早い段階でオープンクエスチョンをしてみましょう。

でも待てよ? オープンクエスチョンってどうやってつくるの???

それはとても簡単!
What(なんですか?)
When(どういうとき?)
Why(どうしてそうなる?)
Where(どんなところで?)
Who(どんな人が?)
How(どんな風に?)
このキーワードを使って質問をつくるだけです。

例えば、
「○○って普段どんな使い方をすることが多いですか?」
「何が原因でそういう問題って起きるんですか?」
「コレをどんなところで使いますか?」

こんなふうに質問すると、相手は頭で考えて答えを出してくれるので、そこから会話がつながりやすくなります。

2.答えをさらに彫りまくる

オープンクエスチョンを覚えたら、1つだけ注意が必要です。それは、あなたの答えの返し方。せっかく相手がつくってくれた『会話のタネ』を、「へぇ、そうなんですか……」(シーン)みたいに葬っちゃダメですよ!

オープンクエスチョンで会話が動き始めたら、今度は加速させることが大事です。もちろんコレにも簡単なコツがあります。それは、『相手の答えをさらに掘り下げる』こと。

例えば、質問に相手が答えてくれたら
「それって、例えばどんなときにそうなりますか?」とか
「なるほどぉ。そういうときって他にどんな問題が起きやすいですか?」
「そんなときって、どんな風に感じるんですか?」
みたいに、さらにオープンクエスチョンで話題を深く掘り下げます。

そうすると、相手は会話にエンジンがかかってくるので、わざわざ「何を話したらいいんだ?」みたいに悩む必要がなくなります。

3.時系列で質問をする

会話にテンポが出てくると、相手との距離も一気に縮まり始めます。このテンポをさらに弾ませるには、もう1つ重要なポイントがあります。それはなるべく「会話を時系列で順序よく質問すること」。

会話が弾むときの特徴って、「それで?」→「それから?」→「で、どうなったんですか?」みたいに流れるように進んでいきますよね。だから、相手に質問をするときも、時間軸が行ったり来たりしないように、「それでそれで?」みたいに流れるように、深く掘り下げてみて下さい。

相手も話しやすいので、ついつい、いろいろ話したくなっちゃいます。そんなときに、あなたが相手に共感したり賛同することで、短時間で一気に絆が生まれ始めます。

ご感想はこちら

プロフィール

中尾隼人
中尾隼人

株式会社everride(エバーライド )
代表取締役

1500人規模の上場企業で、営業未経験であったにもかかわらず毎年TOPセールスを記録。もともと人見知りの性格だったため、会社から教えられた一般的な営業手法が肌に合わず、見事に落ちこぼれ街道まっしぐら。そんな中、生き残りをかけてしゃべりが上手くない自分でも成果をだすための営業方法を試行錯誤する。

その結果、営業が得意じゃない自分でも売込みをせずにモノが売れる「人を引き寄せる手順」を確立。おちこぼれだった状態から全国No.1の記録を作るだけじゃなく、145日連続契約という記録も生み出す。所属部署において最速でチーム主任に抜擢されてからは、営業が苦手だった部下にも連続契約を達成させるなど、営業チーム育成コーチとしても実績を残す。

2012年に独立し、株式会社everrideを設立。現在は当時の「人を引き寄せる手順」を営業・求人向けの研修や広告制作に応用し、全国の営業苦手なスタッフを抱える企業や、人材不足で悩んでいる企業をサポートしている。

「営業は70点採れれば十分に成果が出る、そして70点なら誰だって取れる」というコンセプトで研修・コーチングを行い、今まで全く契約や売り上げがゼロだったスタッフが3ヶ月でドンドン目標達成をするなどの事例を量産し続けている。

出版をご希望の方へ