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次はあなたがリストラ候補!? 「定期昇給」の給与の仕組みと落とし穴

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給料が上がる仕組み、知っていますか?

あなたは自分の会社の「給与の仕組み」を知っていますか?

何をしたら、どれくらい給料が上がるのか?
そもそも、なぜ給料は毎年上がっていくのか?

昇給の具体的な仕組みを知っている人は、おそらくあまりいないと思います。
なぜなら、ほとんどの企業では「給与の仕組み」を公開していないからです。

給料が上がる仕組みにはいくつかの型があり、会社によってそれぞれ異なりますが、 もしあなたの会社に「定期昇給」という仕組みがあるのなら注意が必要です。

どんな注意が必要なのかというと「リストラされる確率が高い」ということです。

定期昇給とは、成果や行動とは関係なく、勤続年数や年齢などによって、ある一定の期間ごとに自動的に給与が上がっていく仕組みです。

最近の日本の定期昇給率は、おおよそ2.1%程度。給与が20万円だとしたら、年に1回、あるいは年に2回といったペースで、4000円から5000円くらいずつ給料が上がっていきます。

「それって当たり前のことじゃないの?」

そう思う人も多いでしょう。事実、こうした年功序列型の賃金制度は昭和初期から存在し、戦後から高度成長期にかけて広く日本に定着してきました。近年では「勤続年数」や「年齢」ではなく、「成果」や「行動」に対して給与を払う考え方が主流になってきましたが、今でもこの定期昇給を続けている会社は数多くあります。

しかし、昭和から平成、そして令和となった現在、時代は大きく変容しています。
定期昇給に安心している人は、気をつけてください。
この制度には、あなたの将来を決定的に左右する、危険な落とし穴があるのです。

入社7〜8年目がターニングポイント

定期昇給のある会社では、若年層においては大きな問題や個別の事故(勤怠異常)がない限り、ほぼ一律に昇給します。ここでは給与にあまり大きな差はつきません。

その後、主任やチーフに昇格すると、誰が先に課長になるかなどで差がついてきます。ただし基本的には早いか遅いかの問題なので、一定の層まではほぼ一律に昇給します。

課長以上になると、トーナメント型になり、はじめて選抜が行われます。部長になれない課長層も出てきます。役員も同様です。

このような漠然とした昇進イメージは、多くの人が認識しているでしょう。
問題はこうして昇給していった場合、勤続年数や年齢、あるいは自分のポジションと給与との間にギャップが生まれることです。

給与とは、社員が会社に提供した「価値」の対価です。月給20万円の人は月給20万円に見合った「価値=働き」を、月給30万円の人は月給30万円に見合った「価値=働き」を求められます。

たとえば、入社1年目と2年目の社員では、入社2年目の社員のほうがより多くの「価値=働き」を会社に提供できるでしょう。2年目と3年目でも、同様のはずです。だから給料が上がるのです。

しかし7年目と8年目に、明確な違いがあるでしょうか?

課長や主任といった管理職に昇進するなどして、マネジメントがおもな業務となり、20代の頃とは明らかに違う「価値」を提供できているのならともかく、そうでない場合、どんどん高くなる給与と実際の業務が釣り合わなくなってきます。

モノの値段は、価値が上がらないと、上がりませんよね。会社員も同じです。
20万円の価値しか出していないのに、給料が30万円だったら、ヤバいのです。

その先に何があるかというと、リストラです。

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プロフィール

西尾 太
西尾 太

フォー・ノーツ株式会社
代表取締役社長

1988年
いすゞ自動車株式会社入社。人事部門配属
1990年
株式会社リクルート入社。企業の採用・教育に関する営業を担当
1998年
カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社入社。最終役職人事部長
2005年
株式会社クリーク・アンド・リバー社 人事・総務部長
2008年
フォー・ノーツ株式会社設立

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