
あなたの会社では「1 on 1」をやっていますか?
「1 on 1」とは、革新的なベンチャー企業や有名企業が集まる米国シリコンバレーでは当たり前の習慣とされている、上司と部下による1対1の対話です。
グーグル、ヤフー、メルカリ、楽天、日清食品、パナソニックなど、国内外を問わず、先進企業や人気企業であるほど、積極的に取り組んでいます。
といっても、上司が部下に報告を求め、指摘するような「管理のための時間」ではありません。「1 on 1」の目的は、部下の成長を促すこと。部下の現状の悩みに寄り添いながら、部下の能力を引き出す、いわば「部下を育てるための時間」です。
多ければ週に1回、最低でも月に1回は実施することが重要とされており、1回の実施時間は30分程度。中には、毎週1時間かけている企業もあります。
では、なぜ人気企業ほど「1 on 1」に熱心に取り組んでいるのでしょうか?
その目的はさまざまですが、最も大きなもののひとつは、若手が辞めないようにするためです。
「1 on 1」は、もともとグーグルやインテル、マイクロソフト、アドビシステムといったシリコンバレーの人材獲得競争が激しい人気企業から始まっています。日本でもヤフーがいちはやく導入しました。
人気企業では、その会社でキャリアを積んでいくことのメリットや、上司自身がキャリアアップしていく姿を常に見せていないと、若手が辞めてしまいます。
若手の教育という意味合いももちろんありますが、それ以上に、実は離職を防げるという効果が高いのです。
「最近うれしかったことある?最近困ったことある?」
「どんなことにやりがいを感じた?」
「チームの状況はどう思う?」
「困っていることや悩んでいることはある?」
「今後のキャリアはどうしていきたい?」
部下の悩みを知り、真摯に相談に乗り、コミュニケーションを深めながら、部下の能力を上手く引き出せるように導いていきます。
そのため「1 on 1」が終わったあとに、「部下が話してよかった!」と思えることが、第1のゴールになります。