人生100年時代を幸せに生きる明日への一歩

深く関係している「心の不調」と「身体の不調」の整え方

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心と身体の不調は連鎖している!?

不安や心配事がいっぱいで心のバランスが崩れているときというのは、ため息ばかりついて、何に対しても悲観的になりやすいと思います。そのようなときの世の中は、まるで灰色に見えてしまうのではないでしょうか。

ひょっとしたら、体調不良の原因は、心の不調とつなげて考える方もおられるかもしれません。

直接的な原因ではないかもしれませんが、「病は気から」という諺(ことわざ)があるように、あながち間違いではないように、私は思っています。
暗い気持ちに引きずられて、体調不良が悪化してしまうことは、実は医学的にも証明されているという説もあります。

不安の連鎖で気持ちも沈んでしまうことは、できることなら避けたいと思いますが、一方で、不安な気持ちの受け止め方次第では、その気持ちを今後の生活の糧にすることもできると私は考えています。
今回は、その心の持ち方を紹介したいと思います。

~プラスに転換する考え方~
自分と対話する

最初に確認することがあります。それは「心の不調から身体の不調の連鎖」を感じる感覚は正しいものであると認識することです。また、逆に身体の具合の悪さから気持ちも沈んでしまい、心のバランスを崩してしまうこともあります。つまり、心と身体は切っても切り離せない関係ということです。

このことをきちんと踏まえたうえで、気持ちを切り替えてもらいたいことがあります。
それは、心にしても身体にしても、何らかの不調を感じたとき、それに対して嫌悪感だけを持って対応しようするのではなく、「何かしらのサイン」として受け止めるように心掛けてみることです。

私がこう言うのには、理由があります。
精神的・身体的な問題や疲れというのは、色や形もなければ匂いもありません。しかし、これらの目や鼻ではとらえることが難いことを、「不調の感覚」ということで知らせてくれていると受け止めることができないでしょうか。

これは「自分と対話する時間」とも言えると思います。
日常生活の中で、自分とじっくり向き合う時間はめったにないことだと思います。日々の生活では人それぞれやらなければならないことが山ほどあります。
たとえ時間に余裕ができたとしても、たいていの場合は自分が心地いいと思うことにしか時間を使わないと思います。誰しも好き好んで「自分を見つめ直す」ことに時間を費やすことはしないでしょう。

不調の連鎖も、自己内省の時間を提供してくれているというふうに受け取れば、嫌悪感とはまた別の気持ちも生まれてくるのではないでしょうか。
結果的に、健康上の問題が早期発見できたり、考え方や生活習慣を改善できたり、今後の生活をよりよく過ごすためのヒントにつながるかもしれません。

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プロフィール

大來尚順
大來尚順

浄土真宗本願寺派 大見山 超勝寺 住職
著述家/翻訳家

1982年、山口市(徳地)生まれ。龍谷大学卒業後に渡米。米国仏教大学院に進学し修士課程を修了。その後、同国ハーバード大学神学部研究員を経て帰国。僧侶として以外にも通訳や仏教関係の書物の翻訳なども手掛け、執筆・講演・メディアなどの活動の場を幅広く持つ。2019年、龍谷大学 龍谷奨励賞を受賞。著書に『あなたは、あなた。』(アルファポリス)『超カンタン英語で仏教がよくわかる』(扶桑社) 『小さな幸せの見つけ方』(アルファポリス)など多数。

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