人生100年時代を幸せに生きる明日への一歩

自分の「嫌な部分」を「個性」に置き換える考え方

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自分の「嫌な部分」が気になるのは当然

誰しも自分の中で好きになれない部分が、一つや二つあるのではないでしょうか。
例えば、素直になれない性格、短気な性格、おっちょこちょいな性格、気の弱さ、悲観的な考え方、プライドが高い、すぐに人を妬んでしまうなど、人それぞれあると思います。人によっては、容姿に関係することもあるでしょう。

しかし、だからといって、常に思い悩むようなことはあまりないと思います。おそらくそれは、自分と長年付き合ってきたものですから、上手に受け止めながら生活されていることでしょう。

ところが、ふとしたときや何かのきっかけで、そうした「自分の嫌な部分」を思い出したり、なおしたいと願うこともあると思います。
普段はあまり気にしないようにしている分、改めて向き合ってみると、きっと重い気持ちになって落ち込んでしまうこともあることでしょう。

今さら自分の嫌な部分をなおす方法がわからず、もどかしく思っている方も少なくないと思います。そのような方の気持ちを落ち着かせることに役立つ考え方があります。

~プラスに転換する考え方~
自分の嫌な部分は「個性」に必要不可欠

前述のように、誰しも自分の嫌な部分をなおしたいと思うのは、自然のことです。
過去に何度同じことを思ってきたかを思い返してみて下さい。おそらく幾度となく自分の嫌な部分をなおしたいと思っては、我慢したり、何からの対策を試みてきたはずです。
しかし、なかなか思い通りにいかず、気がつけば忘れてしまう。この繰り返しではなかったでしょうか。

この状況に対して自分の不甲斐なさに落ち込んでしまう方もいるかもしれませんが、その必要はありません。
なぜならば、長年にわたってなおそうと思ってもなおらないものが未だに残っているということは、それは自分が自分であるために必要な要素だと考えられるからです。

考え方としては、自分の嫌な部分を嫌なものとして除外しようとするのではなく、自分の一部として容認するのです。つまり、嫌な部分がなければ今の自分は存在しないと考えてみてください。

また、よく考えてみると、自分に嫌な部分があるということは、自分の好きな部分もあるということが言えると思います。
これは嫌いな部分があるからこそ把握できることではないでしょうか。このように考えると、好きな部分も嫌いな部分も両方あってこその「自分」というものが明確になるのではないでしょうか。

これは何事にも言えることだと思いますが、何一つとして完璧なものはまず存在しないと思います。何かしら足りないものがあるものです。
それが特有の「個性」となり、逆によさが生まれるのではないでしょうか。

同様に自分には好きな部分しかないという人はいないと思います。言わないだけで、誰もが少なからず自分の中に嫌だと思っている部分はあります。
しかし、それこそが人の「個性」を引き立たせているのではないでしょうか。

自分の嫌な部分は、自分にとってなくてはならないものとして考えるようにしてみると、気持ちも少し変わってくると思います。

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プロフィール

大來尚順
大來尚順

浄土真宗本願寺派 大見山 超勝寺 住職
著述家/翻訳家

1982年、山口市(徳地)生まれ。龍谷大学卒業後に渡米。米国仏教大学院に進学し修士課程を修了。その後、同国ハーバード大学神学部研究員を経て帰国。僧侶として以外にも通訳や仏教関係の書物の翻訳なども手掛け、執筆・講演・メディアなどの活動の場を幅広く持つ。2019年、龍谷大学 龍谷奨励賞を受賞。著書に『あなたは、あなた。』(アルファポリス)『超カンタン英語で仏教がよくわかる』(扶桑社) 『小さな幸せの見つけ方』(アルファポリス)など多数。

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