入社1年目の営業スキル

資料作成に追われるな! 新人営業マン必須のスケジューリング術

2017.05.18 公式 入社1年目の営業スキル 第6回
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覚えられた顔を忘れられる…
新人が陥りがちな信用失墜の事態

こんにちは、ロールジョブの大岩俊之です。新人営業マンのみなさんは、徐々に一人で仕事を任されるようになると、それに伴って社内での事務作業も増え、より忙しさも増してくるでしょう。今まではただ先輩社員について客先を回っていればよかったものが、自分でプレゼン資料や社内報告書、見積もり書などを作成することになると、たちまち業務量が増えたように感じるものです。

そんな時に陥ってしまうのが、客先への訪問時間が減ってしまうという本末転倒な事態です。営業マンの仕事は、第一に自社とクライアントを繋ぐ重要なパイプ役です。それを忘れて「デスクワークが忙しいから」と、だんだんクライアントさんから足が遠のいてしまう営業マンは、私の経験則からも意外と多いものです。

「デスクワークが増えたから仕方ない」――。そんな現状に甘んじてしまう人は、営業マンとしては危険な状態のサインだと思ってください。クライアントさんから、「○○さんは最近あまり顔を出さないな」などと思われてしまったら、新人営業マンとして致命的です。

私も実際にこんな経験をしたことがあります。電子部品の会社で、営業をしていたときのことです。営業で成果が上がり、売上が1ヶ月に数億円になってきた時がありました。工場担当者から「材料手配の見込みを立てたい」との要望もあり、私は毎月、1~2日かけて、クライアントさんから届いた発注予測のデーターを、エクセルファイルに入力する作業を行っていました。しかもちょうど同時期に、他の見積りや企画書作成が重なり、内勤する日がどうしても多くなってしまいました。こうして外出していない間、アポを取って客先を訪問する時間が大幅に減ってしまった時期がありました。

すると、クライアントさんから「大岩さんは最近、うちの会社に営業に来ている姿を見かけない」という噂が広まってしまったのです。この噂は、客先の他部署や同業者にも知れ渡ってしまい、相当気まずくなったということがありました。まさに営業マンとしては本末転倒。確かにデスクワークも必要な仕事ではありますが、肝心な営業マンとしての評判を落としてしまっては、何の意味もないどころか逆効果でした。

もう1つ苦い経験をお話すると、私がパソコンメーカーで営業をしていたときです。当時は愛知、岐阜、三重の家電量販店に対して、1人で営業と一部の内勤の仕事をしていました。内勤の仕事には、データー作成や管理から、不良品の処理と発送、梱包作業などもありました。営業所には、幸い私1人しかおらず、言い方は悪いですが、見張りがいないため、つい内勤の方に力が入ってしまっていました。全く外出していなかった訳ではありませんが、営業する範囲が広いため、遠方や、売上の少ない店舗に行く頻度が減るのは仕方ありません。ですが、メインの店舗まで訪問する回数が減ってしまったのです。

その結果、当然売上は徐々に下がっていきました。一度下がった売上を元に戻すのは、非常に大変なことです。当然ながらクライアントさんからは、売上の損失だけでなく、私という営業マンの信用まで失ってしまったのです。

何よりもダメージが大きいのは、この「信用を失うこと」です。クライアントの担当者に信用してもらうためには、多くの時間を費やします。しかし、信用というのは構築する時間はとても長くかかるのに対して、失うのは一瞬です。そしてこの失った信用を取り戻すためには、最初に築いたとき以上の努力と時間を必要とするのです。

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プロフィール

大岩俊之
大岩俊之

1971年生まれ。大学卒業後、電子部品メーカー、半導体商社など4社で、法人営業を経験。どの会社でも、必ず前年比150%以上の営業数字を達成。200人中1位の売上実績を持つ。独立起業を目指すなか、「成功者はみな読書家」というフレーズを見つけ、年間300冊以上の本を読むようになる。独立起業後、読書法やマインドマップ、記憶術などの能力開発セミナー講師をしながら、営業やコミュニケーション、コーチングなどの研修講師として5000人以上に指導してきた実績を持つ。読書することで、知識と経験を増やし、教養に変えてきた。教養が増えたことで、実績と信用が生まれ、呼ばれる講師として、年間150日以上登壇する講師として活躍できるようになった。著書に、『読書が「知識」と「行動」に変わる本』『読んだ分だけ身につく マインドマップ読書術』(明日香出版社)、『ビジネス本1000冊分の成功法則』(PHP研究所)、『年収を上げる読書術』(大和書房)がある。

著書

格差社会を生き延びる〝読書〟という最強の武器

現代社会で本当に必要とされる人間になるためには、実は「読書」が不可欠。というのも、読書をすることで「知識」と「教養」を得ることができ、これが昨今...
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