すぐに使える営業の心理学

売りたい商品は、3段階の真ん中に――「コントラスト効果」

2018.06.07 公式 すぐに使える営業の心理学 第5回
Getty Images

比較対象があると、人は錯覚する

こんにちは、ロールジョブの大岩俊之です。営業マンのみなさんは、日々の仕事の中で、お客さまに1つだけの企画案、または1つだけの価格の提示などをしていないでしょうか。実は、それが断られる大きな理由なのです。

お客さまに提示するのは、1つの案だけではなく、複数の案を提示して対比させることによって、最終的にはそのどれかを選択してもらいやすくなるのです。今回のテーマは、複数のモノやサービスが対比されていると、その中で一番低価格なものを「安い」と感じる「コントラスト効果」です。「対比効果」ともいいます。

では、「コントラスト効果」が日頃の営業活動にどのような影響を与えるのかを見ていきましょう。

みなさんがイタリアン、フレンチなど、少しだけ高級なレストランへ食事に行ったときを想像してみて下さい。メニューには、下記のように書いてありました。

Aコース:7000円
Bコース:5000円
Cコース:3000円

この場合、多くの方がBコースを選ぶ傾向があります。一番安いCコースでは物足りなさそうだし、Aコースまでは必要ないかなと思うためです。

そこで、もしBコースを売りたいからと、下記のようにしたらどうでしょう。

Bコース:5000円
Cコース:3000円

すると、多くの方が安い方のCコースへ流れてしまうのです。

もう1つ例を紹介します。仕事で着るスーツを買いに行ったとき、スーツだけを買うはずが、ネクタイ、ベルト、シャツなどいろいろなものを、ついでに買ってしまったことはないでしょうか。例えば、3万円~4万円のスーツを購入したとします。そうすると、5千円のシャツやベルトなどが、安く感じてしまうことによって、お得に思って購入してしまうのです。

複数のモノやサービスが対比されていると、その中で一番低価格なものを「安い」と感じたり、高額な商品を見た後に、それより安い商品を見たとき、その商品を価値以上に安いと感じてしまう心理的効果が、まさに「コントラスト効果」なのです。

では、これを実際に、どのようにして営業活動に取り入れていけばよいのでしょうか?

ご感想はこちら

プロフィール

大岩俊之
大岩俊之

理系出身で、最新のエレクトロニクスを愛する元営業マン。
大学卒業後、電子部品メーカー、半導体商社など4社で法人営業を経験。いずれの会社でも、必ず前年比150%以上の営業数字を達成。200人中1位の売上実績を持つ。
独立起業を目指すなか、「成功者はみな読書家」というフレーズを見つけ、年間300冊以上の本を読むようになる。独立起業後、読書法やマインドマップ、記憶術などの能力開発セミナー講師をしながら、法人営業、営業同行、コミュニケーション、コーチングなどの研修講師として7,000人以上に指導してきた実績を持つ。年間200日以上登壇する人気講師として活躍している。
主な著書に、『格差社会を生き延びる“読書”という最大の武器』(アルファポリス)、『読書が「知識」と「行動」に変わる本』(明日香出版社)、『年収を上げる読書術』(大和書房)、『1年目からうまくいく! セミナー講師超入門』(実務教育出版)などがある。

著書

口下手でもトップになれる営業術

アルファポリスビジネスの人気Web連載「入社1年目の営業スキル」を書籍化。「上手く話せない」「説得できない」「物が売れない」など、自身の営業スキ...

格差社会を生き延びる〝読書〟という最強の武器

現代社会で本当に必要とされる人間になるためには、実は「読書」が不可欠。というのも、読書をすることで「知識」と「教養」を得ることができ、これが昨今...
ピックアップブログ推薦 出版をご希望の方へ

公式連載