すぐに使える営業の心理学

営業で確実に結果に繋がる5つの「紹介術」――「プライミング効果」

2018.11.15 公式 すぐに使える営業の心理学 第16回
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先入観は、人の判断に大きく影響する

こんにちは、ロールジョブの大岩俊之です。営業は、お客さまを新規に開拓するよりも、人に紹介していただいた方が、成約率が上がるものです。とはいっても、ただ単に人を紹介してもらうだけでは、その効果が限られています。

今回のテーマは、「プライミング効果」です。プライミング効果とは、先に情報を入れておくことで、後に学習する事柄が思い出しやすくなったり、覚えやすくなる効果のことを言います。上手に利用すれば学習効率が上がったり、 ビジネスにも力を発揮します。

例えば、お客さまを誰かに紹介してもらう場合、ただ「○○社の××さんです」という感じで紹介してもらうのでは、正直物足りません。もし、みなさんの働いている企業が、業界でトップクラスの知名度や製品力、技術力を持っていれば、「○○社」と伝えてもらうだけで理解してもらえるでしょう。ですが、そうでない企業で働いている方がほとんどだと思います。

となると、紹介してもらうにも、少し工夫をしたいものです。○○会社の××さんは「この分野でかなりの知識を持っている方です!」であったり、「対応が驚くほど早いので、頼りになる人です!」であったり、「他の営業マンならあきらめる案件でも、粘り強く社内交渉をしてくれる人です!」といたように、プラスαの言葉を付け加えて紹介してもらうだけで、紹介されたお客さまの印象と対応がかなり変わります。

ファミレスなどでボタンを押すと、「ピンポーン」と鳴り、店員さんを呼び出す機械があります。実はこの商品、小さな会社が大きなシェアを持っています。かつて私は、この顧客を開拓しようとずっと考えていました。あるとき、私の勤める会社と取引をしている商社の担当者が、急にその会社の人と引き合わせてくれることになりました。そして、その会社へは数回通い、なんとか無事に自社の商品を採用してもらうことに成功した経験があります。

あとから聞いてみると、その紹介してくれた人は、私が担当でなかったら、引き合わせはしたくなかったそうです。手前味噌ではありますが、会社の商品力よりも、担当者との日頃の信頼関係の方が、大きく左右した案件でした。

こういう状況を生むためには、自分という人間の価値を高め、多くの人に紹介してもらえる営業マンにならなければなりません。それには、日頃の営業活動で誰に対してでも、他の人より優れている自分のあらゆる面をアピールし、お客さまの信頼を勝ち取るのがベストな方法です。

普段から信頼のおける営業マンではないのに、紹介の時だけ都合よく見せることはできません。今の時代、紹介はバカにはならないので、これは秘策でもあります。

では、どのようにしてこの「プライミング効果」を、営業活動に取り入れていけばよいのでしょうか?

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プロフィール

大岩俊之
大岩俊之

理系出身で、最新のエレクトロニクスを愛する元営業マン。
大学卒業後、電子部品メーカー、半導体商社など4社で法人営業を経験。いずれの会社でも、必ず前年比150%以上の営業数字を達成。200人中1位の売上実績を持つ。
独立起業を目指すなか、「成功者はみな読書家」というフレーズを見つけ、年間300冊以上の本を読むようになる。独立起業後、読書法やマインドマップ、記憶術などの能力開発セミナー講師をしながら、法人営業、営業同行、コミュニケーション、コーチングなどの研修講師として7,000人以上に指導してきた実績を持つ。年間200日以上登壇する人気講師として活躍している。
主な著書に、『格差社会を生き延びる“読書”という最大の武器』(アルファポリス)、『読書が「知識」と「行動」に変わる本』(明日香出版社)、『年収を上げる読書術』(大和書房)、『1年目からうまくいく! セミナー講師超入門』(実務教育出版)などがある。

著書

口下手でもトップになれる営業術

アルファポリスビジネスの人気Web連載「入社1年目の営業スキル」を書籍化。「上手く話せない」「説得できない」「物が売れない」など、自身の営業スキ...

格差社会を生き延びる〝読書〟という最強の武器

現代社会で本当に必要とされる人間になるためには、実は「読書」が不可欠。というのも、読書をすることで「知識」と「教養」を得ることができ、これが昨今...
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