すぐに使える営業の心理学

営業マンのスランプ脱出には「視点を変える」のが一番 ――「空間的な視点取得」

2018.12.06 公式 すぐに使える営業の心理学 第17回
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うまく行かないときは、視点が固定されている

こんにちは、ロールジョブの大岩俊之です。営業マンは、常に商品が売れ続けるとは限りません。商品が売れないときや、何をしてもうまくいかないスランプなときもあります。では、売れないときは何が問題になっているのでしょうか。

今回のテーマは、「空間的な視点取得」です。営業マンは、商品が売れないときこそ、自分を振り返るチャンスです。今回は心理学的な見地から、「空間的な視点取得」を活用すると、日頃の営業活動にどのような影響を与えるのかを見ていきます。

頑張っても売上が上がらないとき、お客さまに提案しても採用してもらえないとき、新規開拓をしても断られてばかりで全く成果が出ないとき。誰でもそんなときがありますよね。うまくいかないことが続くと、精神的なダメージを受けることに加え、視点が固定されてしまって、視野が狭くなっていることが多々あります。

私も会社員だった時代、なかなか商品の成約ができない時期がありました。スランプながら自分なりに頑張って、商談件数や見積り案件の件数を増やしたりしたのですが、成約にはなかなか至りません。頑張っても、頑張っても成果が出ませんでした。

そうなると、自分の商談の仕方、説明の仕方、提案するタイミングなどを振り返るよりも、悪いのは「あのとき、価格に反対した上司せいだ」だとか、「いい商品を開発してくれない技術部門のせいだ」など、人のせいにするようになります。

人のせいにするようになると、まわりとの人との関係性もだんだん悪くなってきます。そんなとき、ある先輩が私に気を遣って、長野県の景色がキレイなところにある会社へ連れていってくれました。同行営業が目的ですが、気持ちは日帰り旅行です。キレイな景色を見ると、嫌なことを忘れ、心が解放されて、今まで凝り固まっていた視点が開放され、視野が急に開けてきました。

そして、視点が開放されたことで、思考のベクトルが他人から自分に向き、自分が成約できなかった理由に気づくことができるようになったのです。その後私は、営業活動がスムーズになったという経験があります。

営業マンは、このように、心理学用語でいう「空間的な視点取得」を意識する必要があります。空間的視点取得とは、自分とは異なる視点、すなわち、他者の視点から見た物の見え方を想像する能力のことを指します。

うまくいかないと、ついその場に意識がいってしまいますが、物ごとを上からや斜めからなど、いろいろな視点から見るクセをつけると、より精度の高い状況判断を下すことができるようになります。一度、いつもの自分とは違う視点で、物ごとを見てみてください。

では、この「空間的な視点取得」を、どのようにして営業活動に取り入れればよいのでしょうか?

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プロフィール

大岩俊之
大岩俊之

理系出身で、最新のエレクトロニクスを愛する元営業マン。
大学卒業後、電子部品メーカー、半導体商社など4社で法人営業を経験。いずれの会社でも、必ず前年比150%以上の営業数字を達成。200人中1位の売上実績を持つ。
独立起業を目指すなか、「成功者はみな読書家」というフレーズを見つけ、年間300冊以上の本を読むようになる。独立起業後、読書法やマインドマップ、記憶術などの能力開発セミナー講師をしながら、法人営業、営業同行、コミュニケーション、コーチングなどの研修講師として7,000人以上に指導してきた実績を持つ。年間200日以上登壇する人気講師として活躍している。
主な著書に、『格差社会を生き延びる“読書”という最大の武器』(アルファポリス)、『読書が「知識」と「行動」に変わる本』(明日香出版社)、『年収を上げる読書術』(大和書房)、『1年目からうまくいく! セミナー講師超入門』(実務教育出版)などがある。

著書

口下手でもトップになれる営業術

アルファポリスビジネスの人気Web連載「入社1年目の営業スキル」を書籍化。「上手く話せない」「説得できない」「物が売れない」など、自身の営業スキ...

格差社会を生き延びる〝読書〟という最強の武器

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