友達0のコミュ障が「一人」で稼げるようになったぼっち仕事術

残念なフリーランスは「自分の値段の付け方」がわかっていない

フリーランスのエンジニアって儲かるの?

冬のボーナスカット、早期退職者の募集、住宅ローン破綻者の急増といった暗いニュースが報じられ、なかなかテンションが上がりにくい今冬。「エンジニアって儲かるらしいから目指そうかな」「フリーランスって自由そうで良いなぁ」と考える人が増えているようです。

でもフリーランスのエンジニアって、そんなに儲かったり、自由だったりするのでしょうか。実際にその職業で働いている私の実感としては、

頑張りようによってはすごく稼ぐことができるし、普通の会社員よりも自由を手にすることできる

です。
いやいや、言うほど簡単じゃないし、勉強することがたくさんあって、大変ではあるんですが……このご時世、意外に悪くない職業なんじゃないかなぁとも感じています。というのも、リモートワークが推奨される今の時代に合っているし、何より私のようなコミュ障向きなんですよね。

今回は、そんなフリーランスのエンジニアという職業をコミュ障にちょっとオススメしつつ、そうして働くなかで私が気づいた、フリーランスとして稼ぐために押さえておくべきポイントについて解説したいと思います。

大事なのは単価設定

フリーランスという働き方は、それが珍しくないIT業界でさえ、ちゃんと稼げるのか疑わしい目で見られがちです。

実際、会社という後ろ盾がないので、収入を安定させるためにやるべきことがたくさんあり、なかなか大変だったりします。それは、定期的に仕事をくれる伝手を見つけたり、しっかり稼ぐためにスキルを獲得したりといったことなんですが、そのひとつひとつがとても大事なんですよね。
フリーランスはそうしたポイントを押さえつつ、安定した収入を確保すべく日々奮闘しているわけなんですが、それらのなかで不思議と皆そろって失敗することがあります。

それが単価設定です。

単価設定とは、自分の仕事に対していくら払ってもらうか、というのを決めること。こう書くと簡単そうに思うかもしれませんが、多くの人が相場を知らないまま適当に決めがちで、痛い目を見ることがよくあったりします 。

みんなつまずく税金という盲点

私の失敗談をお話しします。最初のお客さんから「こんな仕事があるんだけど、どう?」と話をもらったとき、私がどう返答したかというと「ヨロコンデー!」でした(笑)

それまで無収入で1年以上過ごしていたので、仕事内容とか条件とか報酬とかどうでも良かったんですね。どんな仕事だろうがいくらだろうが、全身全霊で命をかけてやるしかねぇ! って思ってました。

そんなわけで、お客さんにいくらでやってくれるか聞かれたとき、完全にノーアイデアだった私は、とっさに「月50万円でどうでしょう?」と答えました。ちなみにこの50万円、たいした根拠はなく、当時のエンジニアの平均月収が60万円くらいだったので、自分には大して能力もないし平均と同じようにもらうのはなぁと謙遜して、キリもいいし50万円で! みたいな思考回路で出てきた金額でした。

お客さんは即決だったので、私はそれで「カッコイイー」と感激していたのですが、じつは相場から見るとかなり安いんですよね。言うまでもなく、このお客さんが悪い人で私を安く買い叩いたというわけではありません。私が自分で50万円と言い、お客さんもそれで良いよ、と答えただけです。

でもその後の約2年間、月単価はずっとそのままでした。私としては会社に勤めていた頃の手取りよりも多かったので、むしろもらいすぎかなぁと思っていたのですが、不思議と生活は苦しくなるばかり……なぜでしょう?
そう、税金を見落としていたんです。

会社員の頃は、社会保険料、年金、住民税、所得税などすべて天引きされていたので、気にとめていなかったのですが、フリーランスは自分で確定申告し、自分で納税しなければなりません。
で、この税金、けっこうな額になるんですよね。結局、私の手取りは会社員時代よりも大きく減ってしまい、忙しく働けど貯金は増えず生活はどんどん苦しくなっていく、という負のスパイラルにはまっていったのでした。

単価設定をあなどってはいけない2つの理由

税金のことを忘れていたというのは、私に限らずフリーランスの多くが経験する失敗のようです。私もそうでしたが、駆け出しの頃って目の前の仕事に一生懸命になりすぎて、税金とか後回しにしがちなんですよね……

とにかくそういうこともあるので、単価設定を考えておくのはとても大事です。単価設定がフリーランスにとっていかに重要であるか、改めて整理しておきます。以下の2つの理由があります。

  • あとから変えるのは難しい
  • 意外と言い値でいける

まず「あとから変えるのは難しい」について。単価をあとから変えるのは難しいどころか、ほぼ不可能です。もちろん業界にもよるでしょうが、少なくとも私のいるIT業界ではありえません。たぶん他の業界でも、そうなんじゃないかなと思います。

私の業界の事情について少しお話しします。
私のような立場のフリーランスが雇われる際、雇うのは開発会社です。そしてその開発会社の先には、仕事を発注した依頼主が存在します。こうした場合、予算は厳密に決まっており、依頼主と開発会社の間でしっかりとした取り決めがあったりするんですよね。この構造があるので、末端のエンジニアがあとから単価を上げてほしいと交渉しても、基本的には聞き入れてもらえないというわけです。

――と言いつつなんですが、じつはあとから単価を上げてもらえたことがあります。そのときは、交渉相手がたまたま経営に携わっている方だったため、なんとかなった感じでしたが……結果としてその人には大きな迷惑をかけてしまったので、やはり普通はすべきではないです。

話を戻して、続いて「意外と言い値でいける」について。どの仕事もそうなんですが、お店にある商品のようにあらかじめ額が決まっていることはありません。事前の話し合いなどで決めるのがほとんどです。

そんなわけで、高めの要望を伝えたら意外といけっちゃったみたいなことがあるんですが、その一方で、謙遜して低めに伝えた額がそのまま通ってしまい、報酬に見合わない仕事量に苦しむなんてこともざらです。

基本的には相場に近い額に落ち着くことが多いのですが、ここで単価設定の仕方について私のやり方を具体的に書いてみます。IT業界の細かな話になってくるのですが、他の業界でも活かせるところはあるので、参考にしてみてください。

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プロフィール

末岐碧衣
末岐碧衣

コミュ障で友達0人のシステムエンジニア。早稲田大学理工学部卒業。新卒でITコンサルティング企業に入社したものの、コミュ障が爆発し、人間関係が崩壊する。うつにより休職した後は、コミュ障の自覚を持ち、チームプレイを避けて一人でできる仕事に専念するようになる。2015年フリーランスとして独立。一度も営業せず、独立前の年収3倍を達成。

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