その仕事、誰かに任せなさい!

「ちゃんと報告してよー!」。「報連相」しない部下は、4つの対策で簡単に解決する

2020.01.17 公式 その仕事、誰かに任せなさい! 第13回
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「報告」も「連絡」も「相談」もなしに
勝手に仕事を進める部下たち……

仕事を任せた部下に対して、「ちゃんと報告してよー!」と思ったこと、ありませんか?

任せた仕事の進捗がどうなっているのか、完了したのか、成果は出たのか、当然気になりますから、上司としては、絶対に報告してほしい。

でも、部下はなかなか報告してくれません。

上司:「A社の営業訪問行ってきたの?」
部下:「あ、行ってきました」
上司:「(報告してくれよ……)で、どうだったの?」
部下:「あー、大丈夫でした」
上司:「大丈夫ってどんな状態?」
部下:「先方も喜んでくれていました。たぶん買ってくれると思います」

「大丈夫でした」というのは、部下がよく使う言葉です。
上司からすると、何が大丈夫で、何が大丈夫でないのか、さっぱりわかりません。
部下の「買ってくれると思います」というのも鵜呑みにするのは怖いフレーズです。

実際、喜んでくれていたはずの顧客から、後日、「なんなんだ、あの君の部下は!」とお叱りをもらったりするのもよくあることです。

部下独自の基準で大丈夫かどうか、喜んでくれたかどうか、買ってくれるかどうかを判断しているので、その判断が正しいのかがわからないのです。

そもそも、任せた仕事が完了したら、すぐに報告があってしかるべきです。

特に、問題が起こったときやクレームが発生したときなど、悪いことほどすぐさま報告・連絡・相談のいわゆる「報連相(ほうれんそう)」があり、対策を打ち、改善することが、会社のためでもあり、チームのためでもあり、本人のためでもあります。

にもかかわらず、部下は、報告しない、連絡しない、相談しない……。

では、どうすれば、「報連相」してくれる部下になってくれるのでしょうか。

なぜ部下は「報連相」しないのか

部下が報告してこない理由は、大きく分けると以下の4つです。
①報告する必要性を感じていない
②報告して叱られたくない
③報告する場面だと思っていない
④報告の仕方がわからない

①報告する必要性を感じていない
報告を何のためにするのか、報告して何かいいことがあるのか、そもそもその必要性を感じていない部下は多いです。
部下からの報告があることで、正しい現状が把握でき、適切な対応ができるようになるので、報告を受けることの重要性を、上司は強く感じています。ところが、部下はどうでしょうか。部下からすると、自分が知っている情報を上司に伝えたところで自分の情報が増えるわけではありません。「報告して意味があるのかなー、面倒くさいなー」というのが部下の本音といったところでしょう。

②報告して叱られたくない
何かミスをしたり、顧客を怒らせてしまった、改善点を指摘されたなど、自分の評価を下げたり叱られるかもしれない場合、その事実を報告しないで隠し、何とか自分の力だけで解決しようとしたりします。場合によっては「これは会社に言わないでください」と顧客にミスの隠ぺいをお願いする、というとんでもないことをする人もいます。
「顧客」や「会社」、「問題を解決すること」よりも「自分の評価」を優先してしまうのです。

③報告する場面だと思っていない
上司の考える「報告してほしい場面」と部下が報告するべきだと思っている場面が一致していないことは、よくあることです。若い社員は、学生時代、1人で勝手に行動しても問題がなかった人がほとんどです。誰かとこまめに連絡を取り合いながら、意見をぶつけ合い、相談しながら何かに取り組んだ経験のある人の方が稀でしょう。したがって、どの場面で報告するべきなのか、全く認識していないというケースが多いのです。

④報告の仕方がわからない
報告が必要だということがわかったとしても、何をどのように報告したらいいのかわからず、結果報告しない、できないということもよくあります。つまり、単純にやり方がわからないという理由です。

この4つの理由に共通することは、「上司の視点がない」ということです。

仕事を任せたあなたの視点には全く想いを馳せず、部下の勝手な視点と解釈で、報告よりも自分の評価を優先し、「報告するタイミング」や「期待する報告の仕方」を考えたことすらない、というのが大半のケースなのです。

「上司の視点」がない部下に、いくら「報連相しろ」と口を酸っぱくして言い続けたところで、効果はまったくありません。

では、どうすれば部下は「上司の視点」を理解し、報連相できるようになるのでしょうか。
それは、「上司の仕事の任せ方」にポイントがあります。

→<次ページ:部下の報連相は「仕事の任せ方」で変わる~報連相できる部下にするための具体的な方法~>

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プロフィール

高野俊一
高野俊一

組織開発コンサルタント。
日本最大規模のコンサルティング会社にて組織開発に13年関わり、300名を超えるコンサルタントの中で最優秀者に贈られる「コンサルタント・オブ・ザ・イヤー」を獲得。研修の企画・講師を年200回、トータル2000社、累計2万人を超えるビジネスリーダーの組織づくりに関わってきた。2012年「株式会社チームD」を設立、現代表。部下に仕事を任せ、一人ひとりが目標に燃える最強の組織を構築する技術に定評がある。

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