その仕事、誰かに任せなさい!

「任せ上手」の上司が実践している、部下の生産性を激変させる3つの「フォロー方法」

2020.02.07 公式 その仕事、誰かに任せなさい! 第15回
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仕事量が少ないのに終わらない部下、
納期は遅れる、いつもテンパってる、どうすればいい?

あなたの部下は、いつもテンパっていませんか?

上司のあなたから見れば、大した仕事量ではないのに、いっこうに終わらない。
仕事をかかえて納期は遅れがち。
必要そうに見えない残業をして、寝不足でクマが増えていく……。

仕事を任せようにも、既に部下がテンパっていては、さらに仕事を増やすことなどできそうにありません。

本当に業務量が多いなら、上司として減らしてあげるべきなのですが、減らすほどの仕事量にも思えない、そんなとき、あなたはどうするべきなのでしょうか。

この問題は、以下の3つの方法で改善できます。

「20:80の法則」
「納期3分割法」
「タイマー管理法」

今回は、この3つの手法を使って、部下の業務量自体は減らし、そのうえで仕事の生産性を激的に高める方法をご紹介します。

部下の生産性を激変させる「20:80の法則」

これは、簡単に言うと「100点を目指すから100%の行動量が必要だけれど、80点を目指せば実は20%の行動量で済む。だから100点を目指さず80点を目指し、20%の行動量で仕事をしましょう」ということです。

仕事を受けたら100点満点を目指すというのは、当然のことです。
100点を目指さず、80点を目指すというと「結果を妥協した手抜き仕事」のように思うかもしれませんが、そうではありません。

では、具体的に見てみましょう。

例えば上司から「チラシの作成」を指示されたとします。
チラシが完成している状態を100点満点だとすると、アクションは、以下のようなものが考えられます。
・チラシのターゲットや狙いたい効果を考え、どんなチラシがいいか方向性を決める。
・チラシの用紙の大きさ、使う紙、レイアウトを決める。
・どんなキャッチコピーがいいか、色使いや文字のフォント、デザインを考えて決める。
・金額を入れるかどうか、どのくらいの大きさで表示するかを決める。
・チラシに最適な写真を選び、大きさや配置を決める。
・パソコンを起動し、文字をレイアウトし、大きさを変え、フォントを変更し、写真を挿入し、大きさを変え、色を加えたりしてデザインが完成。

100点満点を目指すなら、これら全てを完ぺきにやりきる必要があります。

しかし、このとき80点を目指したらどうなるでしょうか?
チラシの80点とはどんな状態なのでしょうか?

チラシが「いいチラシ」かどうかを決めるのは、細かいデザインよりも、そもそもの「コンセプト設計」の部分です。
誰をターゲットにして、どんなコピーでどんなニーズを引き出し、関心を引いて認知度を高めるなり、購買意欲をそそるなりしてチラシの効果があがるコンセプト設計になっているかどうか、ここが重要です。コンセプト設計がズレていたら、チラシは効果をあげず、成果はあがりません。
むしろこの設計が不十分のままパソコンのソフトをいじくり始めると、余計に時間がかかってしまうことになります。

したがって、「80点のチラシ」を「コンセプト設計が確認できる状態」だとすると、実は作業量としては、手書きでさらさらと書き出すだけなので、20%の業務量で完了できます。

そこで次は、納期を3回に分けます。
1回目は手書きのラフデザインを提出し、「コンセプト設計」について上司のチェックと修正案、承認をもらいます。
2回目は手書きのものをパソコンに落として大まかなデザインや色、フォントなどをチェックしてもらい、3回目で完成品を提出する、という要領です。

また、80点の段階で上司のアドバイスと承認をもらうことができるので、作り込む際にムダに迷う必要がなくなり、作業効率も飛躍的にあがります。

さらに、100%の行動を実行した後でダメ出しをされると、一旦完成まで持って行ったものを、またイチからやり直さなければならず、時間的にムダなだけでなく、精神的なダメージも大きくなります。

つまり、「20:80の法則」を使えば、「作業を100%仕上げたのにやり直し」という不毛な二度手間を極限まで減らせるうえに、上司の期待する成果を常に出し続けることができるのです。
いうなれば、「80%主義」の方が実際の生産性は高くなるといえるわけです。

→<次ページ:「上司の役割は、部下の弱みを補ってあげること」~任せ上手の上司がやっている部下のフォロー方法~

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プロフィール

高野俊一
高野俊一

組織開発コンサルタント。
日本最大規模のコンサルティング会社にて組織開発に13年関わり、300名を超えるコンサルタントの中で最優秀者に贈られる「コンサルタント・オブ・ザ・イヤー」を獲得。研修の企画・講師を年200回、トータル2000社、累計2万人を超えるビジネスリーダーの組織づくりに関わってきた。2012年「株式会社チームD」を設立、現代表。部下に仕事を任せ、一人ひとりが目標に燃える最強の組織を構築する技術に定評がある。

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