上司1年目は“仕組み”を使え!

新任上司はまず「部下が〝仕事を好き〟になる育て方」をせよ!

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あなたの部下は、仕事が好きですか?
あなたの部下が育たない理由とは――

部下に対して「もっとちゃんと“仕事”をしてくれ」と思うことはありませんか?
・時間に遅れてくる
・納期に間に合わない
・資料のクオリティが低い

部下としては「仕事」をしているつもりでも、上司から見れば、全く「仕事」になっていない。

そこで思うのは、
・もっとお客様のことを考えてくれたら……。
・どうしたら成果が出るかにもっと向き合ってくれるんだろう?
ということです。

私自身、“仕事”をしてくれない部下に悩まされた経験がたくさんあります。
所属していたコンサルティング会社で、はじめて部下を持った私は途方に暮れていました。
コンサルティングの仕事というのは、顧客志向がないと成り立ちません。
クライアントのために、膨大な資料を調べ、プログラムを設計し、打ち合わせや研修を通して、クライアントが成果をあげられるようにする仕事です。

つまり、クライアントのお手本となるような仕事の仕方をしなければいけません。

そんな中、部下が自分の求めるような“仕事”をしてくれるかというと、そういう人ばかりではありません。
むしろ、「全く仕事をしてくれない」という感覚を、当時の私は持っていました。

仕事が好きであれば、クライアントのために必死になるでしょうし、時間に遅れる、資料が間に合わないなんてことは、起こらないはずです。
少なくとも、改善しようとするでしょう。

そして……、その根本の原因は、私が「部下を“仕事好き”にさせられているかどうか」であることだとわかったのです。

東大生の育て方に学ぶ、
部下が「仕事が好きになる」仕掛け

東大に合格した学生へのインタビューで、「親から“勉強しろ”と言われたことはありません」と答えるのを耳にしたことはありませんか?

日本の最高学府に合格する優秀な子供ですから、大変な量の勉強をしているはずです。
「勉強しろ」と言わないのに、勝手に勉強するようになり、東大に合格するほどの学力を身に付けさせられたのは、不思議です。

これは、偶発的に、「親が何もしないで育った話」なのでしょうか?
親がたまたまそういう子供になってくれてラッキーということなのでしょうか?

そんなはずはありません。
必ず、何か仕掛けがあるのです。

注意深く見てみると、子どもが「勉強しろ」と言わなくても勉強するようになる仕掛けがあります。

例えば、
・本棚に興味を持つような本を入れておく。
・机の上に遊びの延長で学びになるおもちゃを置く。
・興味がある分野があったらその体験ができる施設に遊びに行く。

そうやって親が用意した「仕掛け」に「引っかかった」ら、すかさず褒めてあげると、子供は勉強が好きになる。
そこで、毎日本を読むようになったり、英単語を覚えるようになったり、自分で調べて考えるようなルーティンが生まれ、どんどん勉強ができるようになります。
非常に単純ですが、巧妙な仕掛けです。

これが、「勉強しろ」と言わずに勉強が好きになるメカニズムです。

それと全く同じことが、仕事にも言えます。

仕事を好きにさせるのがうまい人は、
・「もっと仕事しろ」
・「もっとお客様のことを考えろ」
・「もっと納期や時間を守れ」
なんてことは言いません。

言われなくても、部下は勝手に仕事をするし、お客様のことを考えるし、納期も時間も守ります。これは、偶然そうなっているわけではないのです。

では、どうすれば、部下を仕事好きにできるのでしょうか。

→<次ページ:「部下が仕事が好きになる育て方」具体的なアプローチ~「ルール」と「ルーティン」が組織を強くする!>

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プロフィール

高野俊一
高野俊一

組織開発コンサルタント。
1978年生まれ。日本最大規模のコンサルティング会社にて組織開発に13年関わり、
300名を超えるコンサルタントの中で最優秀者に贈られる「コンサルタント・オブ・ザ・イヤー」を獲得。
これまでに年200回、トータル2000社を超える企業の組織開発研修の企画・講師を経験。
指導してきたビジネスリーダーは累計2万人を超える。
2012年、組織開発専門のコンサルティング会社「株式会社チームD」を設立、現代表。
部下に仕事を任せ、1人ひとりが目標に燃える「最強のチーム作り」技術に定評がある。
2019年より、アルファポリスサイト上にてビジネス連載「その仕事、誰かに任せなさい」をスタート。
累計100万PVを記録する反響を呼び、このほど改題を経て出版化。

著書

その仕事、部下に任せなさい。

その仕事、部下に任せなさい。

通算100万PVオーバーを記録した、アルファポリス・ビジネスのビジネスWeb連載の書籍化。「部下に仕事を任せられないリーダー」をテーマに、いかに...
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