上司1年目は“仕組み”を使え!

チームに重要な「ビジョン」を語れる新任リーダーになる方法

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ビジョンを語れていますか?
未来を語るかっこいい上司になりたい!

あなたは部下に、ビジョンを語れていますか?

新任のリーダーでビジョンを語れる人は多くありません。

むしろ、「ビジョン」という言葉に戦々恐々としている人もいるのではないでしょうか。

何か崇高なことを言わないといけない気がしたり、「相当優秀でないとできない」と引け目を感じたりしていませんか?

部下に鮮明なビジョンを語り、部下のワクワクした気持ちを引き出せる上司……、憧れますよね。

私自身、新任リーダー時代は「ビジョンを語れない上司」でした。
「ビジョンを描け!・語れ!」と言われると、何をどう語ったらいいんだろう……と、フリーズしてしまう状態だったのです。

世の中のリーダーが、なぜビジョンが描けないかというと、ビジョンを難しく考えすぎているからだと私は思います。

そもそもビジョンとは「映像のように鮮明な将来像」のことなのですが、将来とは、遠い将来でなくてもかまいません。
・何か壮大なストーリーでなければいけないのではないか
・将来が見通せるような先見性が必要なんじゃないか
・プレゼンがうまくないといけないのではないか
・リーダーにカリスマ性が必要なのではないか
などなど、とにかく難しいものだと思っている方が多いのですが、全くそんなことはありません。

ビジョンは、誰にでも描くことができる、シンプルなものです。

今回は、新任リーダーでもカンタンにビジョンを描けるようになる方法を解説します。

自分がビジョンを語れているかを確認しよう

まず、自分自身が部下にビジョンを語れているかどうか、現状を把握することで、ビジョンを描く土台を作ることができます。
2つの方法で確認してみましょう。

① 部下との会話の「未来比率」を確認する
② 部下に自分のビジョンを「ヒアリング」する

ビジョンを語れているかどうかは、部下との会話の「未来比率」に表れます。

部下と会話するときに、その話題が「過去」の話なのか、「現在」の話なのか、「未来」の話なのかを分けて考えてみます。

ほとんどのリーダーは、ほぼ「現在」のことしか話していません。
これを、リーダーの「今月思考」と呼んでいるのですが、
・今何をしないといけないか
・次の仕事はこれをやって
・今の問題はなんだろう
というように、今現在のやるべきことや問題についての話に終始しています。

中には「過去」の思い出話に花を咲かせる上司もいるでしょう。
部下が知らない昔のエピソードを語って聞かせることで、部下との関係性がより近いものになったりするはずです。

しかし、「未来」はどうでしょうか。

・これから会社はどうなって行くのか
・私たちの部署はどういう未来を目指すのか
・どんな未来を実現したいと思っているか

会話の未来比率とは、会話に占める「未来」の割合です。
いま、あなたと部下の会話の未来比率は何%ですか?

私がリーダーになりたての頃は、未来比率0%でした。
未来を語らず、現在と過去だけを語るリーダーだったのです。

この比率が30%を超えてくると、「未来を語るリーダー」と言っていいでしょう。

未来比率が上がってきたら、今度は部下に自分のビジョンをヒアリングしてみましょう。

部下というのは、自分が思っている以上に上司を見ているものです。
自分の言動や態度を通して、どんなビジョンを感じているか、それとも全くビジョンを感じ取れていないのかを確認してみてください。

部下に対して、
「〇〇さん、私たちのビジョンってわかる?」とか、
「うちのチームのビジョンって何かな」など、ストレートに聞いてあげるといいでしょう。

部下がこの問いに答えられれば、あなたはビジョンを語れているということになります。

ビジョンが語れていなかったとしても、部下にこの「問いを投げる」ことには重要な意味があります。

部下は、自分の上司のビジョンは何かと質問されることで、上司のビジョンを考えるようになります。

ビジョンは上司が語るだけでなく、部下一人ひとりが考えないと、いくら伝えても伝わらないからです。

ビジョンは語って終わりではなく、部下が描けるようになって初めて機能するのです。

それでは、ビジョンはどう描けばいいのでしょうか。

→<次ページ:新米リーダーでもできるビジョンの描き方~ビジョンを描く「順番」とは~>

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プロフィール

高野俊一
高野俊一

組織開発コンサルタント。
1978年生まれ。日本最大規模のコンサルティング会社にて組織開発に13年関わり、
300名を超えるコンサルタントの中で最優秀者に贈られる「コンサルタント・オブ・ザ・イヤー」を獲得。
これまでに年200回、トータル2000社を超える企業の組織開発研修の企画・講師を経験。
指導してきたビジネスリーダーは累計2万人を超える。
2012年、組織開発専門のコンサルティング会社「株式会社チームD」を設立、現代表。
部下に仕事を任せ、1人ひとりが目標に燃える「最強のチーム作り」技術に定評がある。
2019年より、アルファポリスサイト上にてビジネス連載「その仕事、誰かに任せなさい」をスタート。
累計100万PVを記録する反響を呼び、このほど改題を経て出版化。

著書

その仕事、部下に任せなさい。

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