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日本企業の不正問題は解決出来るのか?

2017.10.19 ピックアップ 外から見る日本、見られる日本人

日産自動車の無資格者の完成車検査従事問題はその不正発覚後も続いていたことが明らかになり、同社には第二波の衝撃となっているようです。神戸製鋼の問題と合わせ、日本企業で続く不正を止める方法はあるのか、考えてみたいと思います。

サッカーの日本代表の外国人監督は92年にオランダのオフト監督が就任したのが最初で、「ドーハの悲劇」があったものの好成績を残しました。その後、岡田監督など日本人監督も就任していますが、主流は外国人監督に代わっています。

何故でしょうか?

サッカーを語るほどではないのですが、素人なりに感じることはサッカーの世界人口とそのレベルを国際水準と考えれば日本の監督がそこまで育っていないということではないかと思います。個別選手では優秀な人を輩出してきていますが、監督は世界との戦いを戦略的、論理的、かつ、人望を持って沈着冷静着実に行わねばなりません。そのために監督自身が国際人であり、対戦相手の心理を読み込むセンスが必要です。これが日本人監督には難しい点なのではないかと思います。

例えば野球ですと日本は世界レベルに到達していますし、野球人口そのものがサッカーほどではないので日本人監督でも太刀打ちできるのだろうと思います。

では日産自動車。90年代後半に倒産の瀬戸際まで追い込まれた同社ですが、その数多い経営不振の理由の中で私が一番問題だったと思われるのは組合の強さでありました。経営陣との和が生まれていない点でいくら努力しても空振りだったのです。同じことは倒産前の日本航空にも言えました。

ところが、ゴーン氏がトップに立つとものの見事に復活します。何故でしょうか?最大の理由はゴーン氏が系列をなくすなど「日本流のやり方」を無視したからです。ゴーン氏の心臓に毛が生えていたからこんな荒業ができたのでしょうか?いいえ、私は日本語の雑音が聞こえなかったからだと思います。よって自分の信念を貫き通した、これだと思います。

「慮る(おもんばかる)」という言葉があります。これは多くの日本人社長の特性だと思います。従業員のことを考え、その家族のことを考え、会社の将来のことを考え、株主やメインバンクのことも考え…と八方美人的な配慮を常に考えています。そのような社長を従業員は「素晴らしい社長だ」と褒めたたえます。ゴーン氏を素晴らしいといった人はどれぐらいいますか?この数年、高額のボーナスを得るゴーン氏を給料泥棒呼ばわりしていました。

今年、日産自動車がゴーン体制から西川体制に変わった際、厳しくなるだろうという気がしていました。なぜか、と言えば18年間保ったあらゆる緊張の糸が切れたからであります。直感的には同社にはカリスマ性を持った外国人社長がふさわしいのかもしれません。これを上述のサッカーと比較して考えると日本の自動車メーカーはその大半を外国市場に頼っています。そのトップを走り続けるには業界や世界のキーパーソンとの交流を含めた国際ビジネスマン的仕事が求められます。孫正義氏的な仕事の仕方と言ったらよいでしょうか?これができないと世界トップグループの一翼になった日産の社長は務まらない時代に突入したと考えています。

今回の日産や神戸製鋼の問題は日本人主体の企業故の独特な問題だと考えています。つまり、従業員に様々な人種がミックスされていればこの手の問題は起こりにくかったのではないでしょうか?日産は国際企業として社内では英語が普及しているはずですが、英語を喋るだけでは国際企業にならないことをあっさりと証明してしまいました。

地球儀レベルの経営を考えるなら日本人社長にこだわらず、取捨選択が断行でき、成果主義を貫く経営者を考えなくてはいけなくなりそうな気がします。日本人社長、頑張りましょう。私も頑張ります!

では今日はこのぐらいで。

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プロフィール

岡本裕明
岡本裕明

バンクーバーと東京で不動産事業を展開しています。カナダ在住25年、外から見る日本や世界の様子をブログを通じて8年間毎日欠かさず発信。ユニークな視点で経済、政治、社会、日本人論を攻めます。

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