子育てに「心のゆとり」を取り戻す3つのポイント

2018.02.12 WEDGE Infinity

 こんにちは、小川大介です。

 「ビジネススキルを活かして楽しむ脱力系子育てのススメ」、今回は「心のゆとり」に役立つお話をしたいと思います。

(IiStock/evgenyatamanenko)

『頭が良くなる子どもとの遊びかた』

 もともと中学受験指導を中心に経験を積んできた私ですが、子どもの学力を育てるという視点が、子どもを伸ばす関わり方に広がり、さらにここ数年は「人を伸ばす関わり方」へと指導の領域が広がってきました。

 その一環で本連載も担当させていただけているわけですが、近著では『頭が良くなる子どもとの遊びかた』(大和書房)と、幼児期から小学校低学年時の子どもとの遊びかたの本まで出させていただきました。

 学習指導の世界にいる私が、「遊びかた」の本を出したというと、「遊びぐらいは自由にさせて欲しいな」という反応が返ってくるかもしれません。「正しい遊びかた」をレクチャーされそう、といった印象で。それは嫌ですよね。

 私も人の遊びに口を挟むのも挟まれるのも遠慮したいと思っています。

 では何について書いた本なのかといいますと、

 わが子が遊んでいる時の接し方、受け止め方と、考える力や発想力をより刺激できる遊びへの参加の仕方について、たくさんの例を挙げながらお話しした本なのです。

 この本で一番伝えたかったメッセージは、「遊びと学びを分ける必要はありません」ということ。

 そして読み終えた読者の方に伝わって欲しいのは、「子どもの力を信じて、肩の荷を下ろしてください」という思いです。「子どもの成長の全てが自分にかかっているなんて、過剰に責任を背負う必要はないんですよ。大丈夫ですよ。」という裏メッセージです。

頑張りすぎている親たちへ

 なぜこのような本を世に贈り出そうと考えたかといいますと、親御さんたちの子育てに対する不安感が限界に来ているように感じることが重なったからです。

 特に情報収集に熱心で、子どもの将来について一生懸命考えている方ほど、悩みが深まっているように思います。

 待機児童問題や増税、少子高齢化社会の行く末といった社会的な視点での不安ももちろんありますが、私が気になるのは、もっと情緒的なものです。

 言葉にするなら、「失敗するわけにはいかない」「自分の選択一つで子供の将来が決まってしまう」といった切迫感とでもいいましょうか。

 中でも首都圏は、そうした不安感や焦燥感が強まりやすい傾向にあると感じます。子育てにおける判断を、地域に根差すネットワークではなく、マスメディアやネットメディア経由での情報に頼る人の比率が高いことが関係しているように思います。

 私も一人の子の親ですから、気持ちはよく分かります。

 自分の子には幸せに生きて欲しい、そのために自分にできることは何だってしてやりたい。

 親ならだれしも持つ心でしょう。

 その一方で、たくさんのお子さんたちを見てきた立場から分かることは、「子どもは自ら育つ力を持って生まれている」という事実です。何を与えられるかによって育ち方が決まるのではなく、子どもたちはそれぞれ自分なりの力をもともと持っていて、その力が上手く伸ばされるかどうかによって育ち方が変わるのです。

子どもが遊んでいる時間の意味とは

 そしてその子なりの力がどのようなものかを最も雄弁に物語ってくれるのが、「子どもが遊んでいる時間」なのです。

 遊んでいる時、子どもは自分の体と心のリズムに浸って関心の向かうままに熱中しています。走り回る子、地面をじーっと見つめている子、パズルを延々と解いている子、いろんな遊びがありますが、どの子も自分本来の姿を最大限発揮しています。