成果を出しているチームのメンバーが必ずイキイキしている理由

2017.01.30 公式 mybookfactory

上質な「チームの和」づくりが大前提

チームの成果に結果責任を持たなくてはならないリーダーの責務は、大きく重いものです。とはいえ十人十色の個性、働き方に対する考え、能力……、それらをまとめあげるのは本当に大変なこと。日々チーム内の不協和音に頭を痛めている、悩めるリーダーも多いことでしょう。そんなときは『ザ・チームワーク』(七條千恵美 著)の「良質なリームワークを築く24の方法」を参考にしてみるのも一つの方法であり、よいヒントが得られるかもしれません。

「二流のリーダーは成果を求め、一流のリーダーはチームワークを求める」

仕事はチームでやるもの、これは基本中の基本です。チームで仕事にあたったほうが、より大きな成果が得られるためです。どんなに優秀な人であっても、個人プレーには限界があります。ひとりの力より、大勢の力のほうが強い、これは当然です。チームは協力し合ってこそ、大きな成果を出せるのですし、「ひとりの力では不可能なことを可能にする」ことこそ、チームで仕事をする醍醐味だと言えます。

ところがチームというのは、うまく歯車が噛み合えば全員の力が相乗効果を発揮し、大きな成果を出すことができますが、歯車が噛み合わないと全員の力の半分も発揮できません。10人のチームなら、うまく機能すれば10の2乗で100の力となりますが、歯車が狂うと最悪1×1×1・・・と1を10回掛けただけで結果的に1の力しか出せないということもあります。この差の原因は何か。それは「チームの和」なのです。

人間関係の悪いチームでは、成果を期待するどころではありません。もし、リーダーとしてチームに成果を求めるならば、まず「チームの和」の質の向上に着手することから始めるべきです。好成績を出しているチームだからチームの人間関係がよいのではなく、チームのメンバーの人間関係が良好だから、チームが好成績を出せるということなのです。チームの和づくりは、リーダーの仕事のプライオリティで、トップに位置するといっても過言ではありません。

手柄はみんなのもの、責任は自分のもの

「和」が機能しているチームの特徴は、「メンバー一人ひとりが強くて優しい“個”として助け合えること」が挙げられます。自分自身に力があって、周囲を支援する優しさもある、そういう人が集まっているのがいいチームの証なのです。

ですから、どんなに能力のある人でもチームの中で助け合うことができなければ、決してよい人材とはいえません。チームが目指すべきは、メンバー全員が「強くて優しい“個”」になること。そのためにやるべきことは、リーダー自身がまず「強くて優しい“個”」になることです。何ごとも「隗より始めよ」、リーダーは背中でメンバーに語りかけなければなりません。「リーダーは背中が大事」なのです。

では、強くて優しいリーダーとはどんな人か。まず、心に留めておくべきは「手柄はみんなもの、責任は自分のもの」という姿勢を示すことです。多くの人は「手柄は自分のもの、責任は他人のもの」となりがちですが、これではチームの和も保てませんし、チームワークも台無しになってしまいます。

手柄というのは、最終的にゴールを決めた人のところに集中しがちです。しかし、ゴールまでのプロセスには、相手の攻撃を防いだ人やパスをつないだ人がいます。ゴールという成果は、そうした影の役割をきちんとこなしてくれたメンバーがいたから得られたのです。リーダーはとくに、この考え方を忘れてはいけません。

例えば、お客さまからお褒めの言葉をもらった場合でも、「自分がお客さまから褒められたのは、自分が余裕を持って仕事ができるよう、メンバーがサポートをしてくれたおかげ。だから、自分だけが褒められたのではなく、チームのメンバーみんなが褒められた」とメンバーへの感謝の気持ちを持つことが大切です。こうした態度がチーム全体の基本になるよう、リーダーはメンバーの評価、激励の言葉にも気をつけなくてはなりません。

一方、チームが失敗した場合は、経緯はともかく結果責任はリーダーがとるという原則を曲げないことが肝心です。リーダーたるもの、最後は自分が責任をとるという気概がなくては、メンバーから心底信頼されることはありません。リーダーが「手柄はみんなもの、責任は自分のもの」という態度をとっていれば、自然とチーム全体にこの風土が浸透します。リーダーが失敗の責任を自分のものとしても、会社は一度や二度の失敗で、大事なリーダーを切り捨てるようなことはありません。むしろ、そういうリーダーに対しては、さらに期待が高まるはずです。

チームの責任はリーダーがとる、ではメンバーの失敗については、リーダーはどういう態度で対処すべきでしょうか。「チームに必要なのは、もたれ合いではなく、お互いさま」。「もたれ合い」とは、みんなが無責任で目標を自覚していない漂流船の集まりのような状態のこと。「お互いさま」とは、みんなが責任と目標をしっかり自覚して、失敗や思うとおりに成果が出ないメンバーがいたとき、広い心で困っている人に助け船を出すことを言います。

どんな人でも上手くいかないときはあるもの。メンバーの失敗を責める、怒るのはリーダーの振る舞いとしては失格であり、お互いさまという態度で「もう一度一緒にやろう」というのがリーダーのとるべき態度なのです。