集中力を下げる!ダメな行動「ワースト3」

「集中力」を身に付けるための小さな行動のコツとは?(写真 : Graphs / PIXTA)

集中できないのは、能力ややる気のせいではない

仕事は増える一方なのに時間が足りなかったり、集中力が続かなくてイライラしたり。人は思うような行動がとれないと、つい自分や周囲を責めてしまいがちです。でも、集中できないのは自分のせいでもなければ、周りの人のせいでもありません。

私は行動科学マネジメントのコンサルタントとして、多くの企業やビジネスパーソンのお手伝いをしています。行動マネジメントとは、誰でもすぐに理解できる「行動」に着目したメソッドです。「やる気」のようなあいまいな要素は排除して、とるべき行動を明確に提示するため、その行動をした人は、誰もがいい結果を出すことができます。

私が仕事を通して実感しているのは、この世にやる気のない人など1人もいないということです。同時に、ちょっとした集中のコツを知らない人がたくさんいるという現実も目の当たりにしています。「集中する方法」さえ知っていれば、毎日をもっとラクに過ごすことができるのです。

一部の超ハイパフォーマーを除き、普通の人は「集中しよう」と思ってもなかなか集中できるものではありません。集中したいときには、集中につながる行動をとることが大切です。

集中力にはやる気も才能も必要ありません。誰でも小さな行動のコツで「集中力」を身に付けることができるのです。

実は、自分では集中力を高めているつもりの行動が、逆にマイナスに作用してしまうこともあります。間違った行動をとっていないかどうか、この機会に普段の自分を振り返ってみてはいかがでしょうか。

ワースト行動その1 火事場の馬鹿力で乗り切る

アドレナリンを出しつつ短期間で物事を片づける「火事場の馬鹿力」は、つねに一定のパフォーマンスが求められるような仕事には不向きです。一気に頑張りすぎると、どうしても疲れや不満がたまってしまうからです。

集中したいことがあるときには、リラックスした状態で緩やかに始めること。これが長続きする集中のコツです。私は集中したい仕事があるときには、まずはゆっくりと腹式呼吸をして呼吸を整えるところから始めています。

燃え尽き症候群に注意

ワースト行動その2 切りのいいところまでやりきる

大きな仕事の到達点が見えてくると、一気に集中して完成させたくなるものです。でも、すべてが終わる前に次の仕事にも手をつけてしまうのが賢いやり方です。なぜかというと、大きな仕事であればあるほど、完成後には燃え尽きてしまい、次の動き出しまでに時間がかかってしまうから。

燃え尽き症候群にならないためにも、目の前の仕事が8割方終わったら、次の仕事にも意識を向けるようにしましょう。仕事のゴールが見えて気分がアップしている状態なら、集中力を上手に移行することができます。

ワースト行動その3 優先順位をつけて仕事をする

大切なことに力を注ぐというのは、正しい仕事のやり方です。ただ、誰もが限られた集中力のなかで仕事をしています。ですから、仕事のすべてに集中力を発揮しようとするのは無理な話です。

たとえば、営業という仕事の行動を細分化すると、「アポ取り」「事前準備」「訪問あいさつ」「商品説明」「クロージング」となります。この場合、大きな目的に直結する行動はクロージングです。ということは、できるかぎりクロージングに集中力を傾けることが大切だということです。

このように、大きな仕事や多くの仕事を抱えているときほど、いらないものを捨てていく“劣後順位”のスタンスが求められます。優先順位ではなく劣後順位で判断していくことで、そのときに集中すべきタスクを限定できるのです。