「やる気はあっても動けない」自分を操るコツ

「自分を乗せるためのコツ」をお教えします(写真 :わたなべ りょう / PIXTA)
みなさん、「やる気はあるのに動けない」「面倒くさくて、始められない」「予定どおりに終わらない」ということはありませんか?
スポーツ心理学者・メンタルカウンセラーで『「やる気はあるのに動けない」そんな自分を操るコツ』の著書もある児玉光雄氏が、「面倒くさい」「なかなか行動に移せない」という人に向けて、脳科学的に正しい「自分を乗せるためのコツ」をお伝えします。

マイナスな言葉はNG

自分を乗せるコツ1:「やる気を出せ ! 」より「やる気がなくてもいい」とつぶやく

私たちは無意識のうちに、なにげない言葉を毎日大量につぶやいています。

このつぶやきを心理学の専門用語で「セルフトーク」と呼びます。スポーツの世界でも、ビジネスの場でも、このセルフトークが重要な役割を果たします。

ここでひとつ重要なことがあります。それは、マイナスな言葉をつぶやかないということ。たとえば、やる気が出ない時に「もっとやる気を出さなきゃ!」「私ってだめだなあ」と発するのは逆効果です。なぜなら「やる気がない、だめな私」を自らに再認識させてしまうと、ネガティブな感情にとらわれ、ますます行動しづらくなるからです。そんな場合は、

「今はやる気がなくても大丈夫」「行動を起こせば自動的にやる気は生まれてくる」などと自分自身に語りかけましょう。

言葉は行動の導火線です。マイナスな言葉を口にすれば気持ちが萎縮し、消極的な行動しかできなくなります。一方、プラスの言葉をつぶやけば、気持ちが高まり、積極的な行動ができるようになります。当たり前のようで、意外と実践していない人が多いのではないでしょうか。

自分を乗せるコツ2:「声出し」をすることで、後からやる気がついてくる

言葉だけではなく「声」にも、やる気を高めるヒントが隠されています。たとえば、どんな団体スポーツでも、小声でコンタクトをとっているチームが、大声で指示を出し合っているチームに勝つことはあまりありません。

声で気持ちを切り替えることもできます。たとえば、肉体的に疲れてくると、やる気や集中力が低下します。そのようなときに、声を出すことによって体はやる気モードに変わるのです。これを専門的には「サイキングアップ」と呼びます。

ハキハキ言うことで先制する

「声出し」はビジネスシーンでも役立ちます。やる気を高めたかったら大きな声を出せばいいのです。とはいえ、職場であまり大きな声を出しづらかったら、ハキハキと自分に気合いを入れる言葉を発しましょう。

初対面のあいさつで、「○○社の○○と申します!」とハキハキと言う。会議の場で、まず「よろしくお願いします!」と先制して言う。

このことは、声だけでなく、行動についても言えます。元気を出したいと思ったら、素早い行動をするのがいいでしょう。小走りするような感覚で機敏に動く。上司に呼ばれたら、スクッと席を立つ。外出するときには小走りで会社を出る……。元気が出る言動を先にとることで、あとから気持ちもやる気モードに追いついていきます。

自分を乗せるコツ3:やる気を出す前に、まずは「取りかかる」

声かけのケースなどからもわかるように、「行動が感情を支配する」のです。多くの人は「感情が行動を支配する」と逆に考えているように思いますが、そうではないのです。

ですから、大切なのは、まずは「取りかかる」ことです。でも、興味や好奇心が湧かない作業に取りかかるのは、誰にとってもつらいこと。そんな時には、やる気ホルモンが分泌されていないので、「すぐやるべき」と頭ではわかっていても、体が動きません。そういう人におすすめなのが、次の作戦です。