首都圏で無理なくマンションを買う人たちの方法…ローン返済額は年収の20%なら余裕!

「Gettyimages」より

 首都圏を中心にマンション価格が高騰して、平均的な会社員では簡単に買えなくなっています。「もう新築マンションは諦めた」という声も聞こえてきそうですが、ほんとうにそうなのでしょうか。

 実際には、多くの人ががんばって自己資金をつくり、できるだけ無理のないかたちでマンションを中心とするマイホームを取得しています。夫婦共働きで収入を増やして年収倍率を下げ、自己資金を多くすることで返済負担率を引き下げて、安全・安心の資金計画を立てている人が多いようです。

 住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して実施しているフラット35を利用してマイホームを買った人たちの実態について調べた「2017年度フラット35利用者調査」をみると、そんな姿が浮かび上がってきます。

●首都圏の新築マイホームの年収倍率は10倍超

 首都圏を中心にマンション価格が上がり続けています。その結果、平均的な会社員では簡単には手が届かない存在になりつつあります。

 民間調査機関の東京カンテイによると、2016年の70平方m換算の新築マンションの全国平均の価格は3309万円。それに対して平均年収は436万円ですから、年収倍率は7.59倍です。これが、首都圏だけでみると、平均価格は5511万円に上がります。平均年収も516万円とそれなりに高くなりますが、それでも年収倍率は10.68倍です。年収の10倍以上のお金が必要になります。

 しかも、東京都では平均価格で7265万円に達します。平均年収も634万円と全国平均より200万円近く多くなりますが、それでも年収倍率は11.46倍です。お隣の神奈川県の平均価格は5932万円ですが、平均年収が507万円なので、年収倍率は11.70倍と東京都より高くなります。

●子育て世代でも女性の有業率が高まりつつある

 これではとても買えそうにありませんが、それでも買っている人が現実にいる背景には、いくつかの要因を上げることができるでしょう。

 ひとつは、自己資金を増やすという手。長い年月をかけてコツコツ貯めるのが基本ですが、親が資産家であれば親から相当な資金援助を得てそれを自己資金にして取得するという人も少なくないでしょう。

 なかでも、最も多いとみられるのが共働きによる収入のアップです。総務省統計局の「平成29年就業構造基本調査」によると、15歳以上の国民の有業率は59.7%で、男性は69.2%、女性は50.7%でした。少し前までは、女性は結婚時や出産時に離職、子離れしたあとに復職するのが当たり前でした。そのため、20代後半から30代後半の有業率が急低下、40代から再び上昇するため、年代別の有業率をグラフ化すると鮮明なM字カーブを描いていました。

 それが、図表1にあるように、年々解消されつつあります。早晩、M字の中央部分の落ち込みがなくなって、フラットな台形になるのではないでしょうか。

●共働きで世帯年収が増加して年収倍率引き下げ

 共働きで女性の年収が増えれば、世帯年収は大幅にアップします。東京都で新築マンションを買う例をみると、70平方m換算の平均価格は7265万円で、平均年収634万円ですから、年収倍率は11.46倍ですが、これが、配偶者の年収がパートなどで100万円あったとしたら、世帯年収は734万円で年収倍率は9.90倍と10倍を切ります。

 出産・育児休業などを取得して、正規社員として働き続ければ、夫の年収に負けないぐらい稼いでいるのではないでしょうか。場合によっては、夫以上かもしれません。

 仮に夫と同じくらいの年収を得ているとすれば夫婦合わせて1300万円近い年収になります。そうなると、年収倍率は5倍程度に下がって、まったく無理のない資金計画でマンションを取得できるようになります。