「あっ、私いつもテンパってる」「余裕がない」と気づいた時の簡単な解消法

「Gettyimages」より

 自己啓発というと、自分自身に厳しい要求をしたり、制限を加えるといったイメージを持つ人もいるかもしれません。しかしながら、「ビジネスパーソンの自己啓発」では、決して張り詰めた気持ちでいることは、お勧めしていません。むしろ私たちは、いつでも気持に余裕を持っていたいものです。

「気持ちに余裕を持つ」ことは、決して難しいことではありません。なぜなら、私たちは緊張していると思うことがあれば、「少し気持ちに余裕を持とう」と考えるだけで、フッとラクになれるものだからです。

●ラクな気持ちになる簡単な方法とは

 あなたも(いわゆる)「テンパった状態」の人を見たことがあるでしょう。たとえば、仕事でピリピリしている状態の人です。なんとか仕事をこなそうと、あるいはしっかりやろうとしながら、一杯一杯になってしまっている人です。仕事以外でも、たとえば電車で席を確保しようと、目の色を変えて駆け込む人なども、余裕があるのとは逆の状態になっています。

 英語ではこれをtense(テンス、「ピンと張りつめた」という意味)という言葉で表現します。誰でもテンスな状態になることはあり得ますが、あまり頻繁にあるなら、あるいは自分でもそれが気になるなら、「気持ちに余裕を持つこと」に向き合ってみましょう。私たちは、テンスにならなくても、同じことを余裕のある状態で行えるからです。

 その方法は先にも述べたとおり簡単で、「気持ちに余裕を持とう」とつぶやくだけでいいのです。「大丈夫、大丈夫」と口にしてみます。それだけで、あなたは本来持っている余裕を感じることができます。ぜひそれがどんな状態かを実感してみてください。多くの人は、何度かトライしているうちに、少しずつ感じるようになると言います。

●考えてみれば、自分も余裕がないかもしれない

 こういう私も、もともとはテンスになりやすく、肩に力が入りやすいほうです。そして、それを見た人から、「余裕のない人だなぁ」と言われたことがあります。

 そう言った人は、知り合いではなく、たまたまその場に居合わせた他人でした。私はあるとき、整っているとはいえない身だしなみで、汚れた靴を履き、隣にだらしなく座った若い会社員を咎めたことがありました。見ず知らずの相手でしたが、その人の投げ出した足が、何度も私の足にぶつかっているのに、知らん顔をしているので、その態度を注意したのです。そうすると、その人は私のことを「余裕のない人」と呼んだのでした。

 公共の場で寝そべるように椅子座り、スマホでゲームをしている人から「余裕がない」と言われるのは心外でしたが、それはまったく間違っているとも言えないように思えました。

 実は、私は新入社員などの若手会社員の企業研修を数多く担当していた時期があり、その頃は若い人の振る舞いや態度がよくないと思うと、職業病のように、ホテルのフロントだろうと、列車の中だろうと、仕事でもないのに、知らない人にも咄嗟に注意する癖ができていたのです。

 その若い会社員は、本当に思ったことを口にしたのでしょう。私は、若い人に注意を与えることそのものが悪いとは思いませんが、自分のしたことが他の多くの人にも「余裕のない」振る舞いに映るかもしれないと思うと、言われたことを完全には否定できない気がしたのです。

●ビジネスパーソンとして周囲に与えたい印象

 それ以来、私はあらためて「気持ちに余裕」を意識するようになりましたが、やはり余裕のない人と思われると、得をすることはないように思えます。「忙しい人」には、あえて仕事を頼みたいと思うことはあっても、「気持ちに余裕のない人」に仕事を頼もうとは思わないものです。