日本の女性たちはいつも眠い!に、おさらば!睡眠の質を劇的に向上させるメソッド

「Gettyimages」より

「春眠暁を覚えず」という諺がありますが、実は日本の女性たちはいつも眠いのです。春先特有の体のリズムやストレス、あるいは外気温の変化といった期間限定のことではなく、なんと日本女性の睡眠時間は世界中でいちばん少ないそうです(2018年OECD所収)。厚生労働省の統計でも、もちろん男性より少なく、ことに40代から50代にかけての女性の平均睡眠時間は、常に7時間を切っています。

 7時間も寝れば十分と思うかもしれませんが、裏を返せば、17時間以上、継続して起きているという意味。これは血中アルコール濃度でいうと、0.05%。ビール1、2本飲んで酒気帯び状態同様のパフォーマンスの低下ぶりに当たるそう。もちろん個人差はありますが、睡眠不足が心や体に与える影響は大。徹夜なんかしようものなら、心臓がバクバク、といった経験はありませんか。仕事上での小さなミスやイライラ程度なら、まだマシ。うっかりの居眠りが大きな事故を引き起こしたり、心血管系の発作、あるいは慢性的な高血圧、肥満、糖尿病やうつなどとの因果関係も認められています。もちろん、女性特有の月経の随伴症状が重くなったりなど、ホルモンバランスも乱れがちに。

 睡眠不足の原因は、男性の場合、圧倒的に仕事に起因しますが、女性は仕事、家事の負担が同程度に睡眠時間を削っているという報告があります。戦後80年近くたって、たくさんのスマート家電の助けを借りてなお、女性はラクな暮らしを得るどころか、いまだに生活が成り立たないということでしょうか。昨今、働き方改革などとよくいわれますが、まずは自分の身は自分で守りましょう。何しろ、人生は1度きり。大事な睡眠時間や健康を切り売りする暮らし方とは、このへんで潔く手を切ることをお勧めします。

 さて、睡眠不足は絶対量の不足や入眠に問題があるばかりではなく、目覚めの質とも表裏一体です。今はひと昔前のように、お肌のゴールデンタイムの22時から2時の間はベッドにいるべしという時代でもありません。とはいえ、一般的に就眠後2~3時間にもっとも深い睡眠が訪れるのがよしとされるので、まずはその質を上げることを意識してください。

(1)寝る2時間前にデバイスオフ

 たとえば、就眠時間の2時間くらい前からはPCやスマホ、ゲームなど光刺激を脳に与えるデバイスはオフ。これらの機器が発するブルーライトが交感神経をいつまでも刺激し続け、本来、眠りに誘うメラトニンなどのホルモンを司る副交感神経へのスイッチの切り替えを妨げています。できれば、室内の照明も一段落とすとか、暖色系の灯りにできるとさらにGOOD 。もちろん、枕元近くに携帯電話を置くのは絶対NGと心得て。

(2)眠りに効くサプリメントやドリンクを取り入れる

 睡眠導入剤のような薬ではなく、あくまで寝つきがよくなる、スッキリ目覚められる、短時間でもぐっすり眠った感が得られるなど、眠りに着目した機能性表示食品やサプリメント、ドリンク類がお目見え。ぜひカフェインやアルコールに代えて取り入れて。

(3)バスタイムは眠りの質を上げる大きなチャンス

 また、バスタイムを利用してアロマ系ボディシャンプーで気持ちをリラックスさせる。ぬるめのお湯に浸かって、頭皮のストレッチや目周りのツボを押す、こめかみ部分をほぐす、そのときに眠りを誘うメラトニンの分泌を促す精油でセルフマッサージを習慣にすれば、眠りの質が上向くのはもちろん、翌朝の顔色や肌ツヤも大きく変わるはず。

●寝だめ、二度寝、昼寝は効果的?

 さて、上記のような睡眠習慣を心がけることとあわせて、気を付けたいのが、週末の寝だめ。日頃、睡眠不足だと、どうしても週末くらい少しゆっくり寝たいと思うはず。でも、せいぜい1時間くらいの差に留めましょう。それ以上になると体内リズムがくずれる原因になります。

 また、小さいお子さんがいて寝かしつけるのに添い寝をして、ウトウトしてしまったら、そのまま一緒に寝て、早朝からスタートを切って。もしくは、2~3時間の仮眠後に起きて、なるべく早く用を片付けて寝る、の二度寝はOKだとか。職場でどうにも眠い時は、早めにランチを切り上げて机上で15~30分昼寝するだけでも、午後のパフォーマンスはぐっと上がるそう。

 まもなく訪れる春分の日を境に、日の出時間が徐々に早くなっていきます。朝の光を浴びることで、全身がリセットされて、体温や血圧などバイオリズムを司る1日24時間の体内時計が活動モードへと切り替わります。睡眠は寝ている間の疲労回復はもちろん、成長ホルモンを分泌させて体を整える、免疫力のバックアップ、記憶の固定など、ただ体を休めるだけではない、重要な働きを担っています。新しい季節、「気持ちよく寝る、スッキリ起きる」を習慣にして、眠気知らずのいいスタートを切りませんか。
(文=有田智子、構成=beautyeditor.jp)