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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
436.何の準備もしていないときに限って、出くわすものです。ミーレ長官の奥様を探して、城の居住区に行くと、ミーレ長官の家に迷惑な客が。
オレと女神様が並んで歩くと、通りすがりの人は、女神様しか見ていない。
女神様が気になるのは、理解できるけどなー。
ケレメイン大公国の大公妃殿下のオレを空気扱いするのは、おかしくないかな?
おかしな空気感を醸し出していた家人は、だいぶ配置換えが進んだのに。
ドリアン王国の侯爵子息と対面したとき、ドリアン王国の侯爵子息は、オレのことなんて眼中になかった。
しかも、ドリアン王国の侯爵子息は、オレが眼中にないことを隠しもしなかった。
反応が、彷彿とさせるぞ。
ドリアン王国のスパイが、堂々と入り込んでいるか、ドリアン王国のスパイに感化された家人がいるよな。
ドリアン王国の人が、ケレメイン大公国で注目しているのは、クロードと女神様。
マウンテン王国の王姉殿下スナメリ様に、ドリアン王国のスパイが絡みに行く可能性もあるよな。
人質にして、ケレメイン大公国やマウンテン王国と交渉するために。
次から次へと、対策することは思いつくのに、手が足りないぞ。
万能な元神子様のカズラくんには、ドリアン王国からの視線を分散するために、出ずっぱりをお願いしよう。
後、マウンテン王国のギリギリ王族だった司祭と医者は、マウンテン王国の国王陛下とお付き合いがあった経験を活かしてもらおう。
王侯貴族と平民の両方に詳しいのは、司祭と医者の身分差カップルをおいて他にいない。
『愛に生きるために亡命した』二人だからな。
二人には、ケレメイン大公国で末永く幸せに生きるために、これまでの経験を活かしてもらおう。
まず、どこへ向かうか考えたオレは、女神様と一緒にミーレ長官の奥様のところへ向かうことにした。
ミーレ長官は、ケレメイン大公城内に奥様とお子さんの三人で住んでいる。
カズラくんも、城住まい。
執務室にはいなかったので居住スペースに向かった。
ミーレ長官の奥様でも、ミーレ長官でもない声が聞こえてくる。
ミーレ長官のお子さんには、まだ会っていないなー、と思いながら、近づいていくと。
知らない男の背中が見えた。
誰だろうなー?
見たことがないぞ?
「帰ってください。」
と言う声は、ミーレ長官の奥様のもの。
招かれざる客?
「迷惑です。」
という男の子の声も聞こえてきた。
「私達は、マウンテン王国の王家とは縁を切って、ケレメイン大公国にいます。」
とミーレ長官の奥様。
「ご主人は、今頃、宗旨替えしていますよ。」
と男。
「しません。」
とミーレ長官の奥様。
「王太子だった人が、何もない一般人でいるなんて、本心では無理でしょうよ。」
と男。
「どれだけ気持ちが揺れても、私達とこの地で生きる決断を後悔してはいませんでした。
お帰りください。」
とミーレ長官の奥様。
「まあまあ、そう言わずに、仲良く積もる話をましょうよ。」
と男。
「話すことなんて、ありません。」
と断るミーレ長官の奥様。
「立ち話もなんですから、部屋に入れてください。」
と男。
「嫌です。」
と男の子。
「旦那がいない時間に、部屋の前で男と押し問答するところなんて、見られたくないですよね?」
と男。
どこの誰だか、男の身元は分からないが、女性と未成年の子どもしかいないと分かっている家に押し入ろうとする時点で、アウトだとオレは思う。
オレは、女神様と並んで、男の背中に向かって歩いた。
「奇遇だなー。
オレは、珍しい話し相手を見つけたぞ。
話がしたくてたまらないなら、ここにいるオレと女神様を交えて、あんたの独演会を開催しよう。
場所は、ここ。
夫のいない時間帯に部屋の中に男を入れるのも、部屋の前で男と言い合いするのも良くないんだよな。
今からするのは、言い合いじゃなく、あんたの独演会だから、思いの丈をたくさん話すといいぞー。」
男は、オレを振り返らずに、オレが来たのとは、反対側の廊下を駆け抜けていった。
オレに顔を見られないように、振り返らなかったんだったら、手慣れているな。
揉み合いになると、体格的にオレの分が悪かったからな。
男が、人質をとったりせずに、オレから逃げてくれて良かった。
オレの姿を見たミーレ長官の奥様は、ほっとしながらも、危ない人に声をかけないでください、とオレに言った。
ミーレ長官の奥様が言いたいことは分かる。
オレの部下の妻として、ミーレ長官の奥様は、オレが怪我でもしたら、と気が気でなかっただろうから。
全員、無事で良かった。
身分的には、逃げるのが正しいと分かっているんだけどなー。
「怪我はないよな?」
「ありがとうございます。無事です。」
とミーレ長官の奥様。
オレは話しながら、ミーレ長官の部屋の前にきた。
ミーレ長官の奥様と一緒にいるミーレ長官のお子さんは、小学生くらいの男の子だった。
「はじめまして。
ミーレ長官と奥様のお子さんだよな?
勇敢に断って偉かったぞ。」
まず、男の子を褒めてから、ミーレ長官の奥様に確認する。
「今の男は、自分の身元について話していたかな?」
「いいえ。匂わすこともありませんでした。」
とミーレ長官の奥様。
「身の安全について、対策が必要かと話をしにきたんだ。
急いだ方がいいと、オレは思う。
今、毎日使うような、ないと困る荷物をまとめて持ち出せるかな。
急いで、カズラくんと合流しよう。
人質にとられたりしないように、まとまっていた方がいい。」
女神様が気になるのは、理解できるけどなー。
ケレメイン大公国の大公妃殿下のオレを空気扱いするのは、おかしくないかな?
おかしな空気感を醸し出していた家人は、だいぶ配置換えが進んだのに。
ドリアン王国の侯爵子息と対面したとき、ドリアン王国の侯爵子息は、オレのことなんて眼中になかった。
しかも、ドリアン王国の侯爵子息は、オレが眼中にないことを隠しもしなかった。
反応が、彷彿とさせるぞ。
ドリアン王国のスパイが、堂々と入り込んでいるか、ドリアン王国のスパイに感化された家人がいるよな。
ドリアン王国の人が、ケレメイン大公国で注目しているのは、クロードと女神様。
マウンテン王国の王姉殿下スナメリ様に、ドリアン王国のスパイが絡みに行く可能性もあるよな。
人質にして、ケレメイン大公国やマウンテン王国と交渉するために。
次から次へと、対策することは思いつくのに、手が足りないぞ。
万能な元神子様のカズラくんには、ドリアン王国からの視線を分散するために、出ずっぱりをお願いしよう。
後、マウンテン王国のギリギリ王族だった司祭と医者は、マウンテン王国の国王陛下とお付き合いがあった経験を活かしてもらおう。
王侯貴族と平民の両方に詳しいのは、司祭と医者の身分差カップルをおいて他にいない。
『愛に生きるために亡命した』二人だからな。
二人には、ケレメイン大公国で末永く幸せに生きるために、これまでの経験を活かしてもらおう。
まず、どこへ向かうか考えたオレは、女神様と一緒にミーレ長官の奥様のところへ向かうことにした。
ミーレ長官は、ケレメイン大公城内に奥様とお子さんの三人で住んでいる。
カズラくんも、城住まい。
執務室にはいなかったので居住スペースに向かった。
ミーレ長官の奥様でも、ミーレ長官でもない声が聞こえてくる。
ミーレ長官のお子さんには、まだ会っていないなー、と思いながら、近づいていくと。
知らない男の背中が見えた。
誰だろうなー?
見たことがないぞ?
「帰ってください。」
と言う声は、ミーレ長官の奥様のもの。
招かれざる客?
「迷惑です。」
という男の子の声も聞こえてきた。
「私達は、マウンテン王国の王家とは縁を切って、ケレメイン大公国にいます。」
とミーレ長官の奥様。
「ご主人は、今頃、宗旨替えしていますよ。」
と男。
「しません。」
とミーレ長官の奥様。
「王太子だった人が、何もない一般人でいるなんて、本心では無理でしょうよ。」
と男。
「どれだけ気持ちが揺れても、私達とこの地で生きる決断を後悔してはいませんでした。
お帰りください。」
とミーレ長官の奥様。
「まあまあ、そう言わずに、仲良く積もる話をましょうよ。」
と男。
「話すことなんて、ありません。」
と断るミーレ長官の奥様。
「立ち話もなんですから、部屋に入れてください。」
と男。
「嫌です。」
と男の子。
「旦那がいない時間に、部屋の前で男と押し問答するところなんて、見られたくないですよね?」
と男。
どこの誰だか、男の身元は分からないが、女性と未成年の子どもしかいないと分かっている家に押し入ろうとする時点で、アウトだとオレは思う。
オレは、女神様と並んで、男の背中に向かって歩いた。
「奇遇だなー。
オレは、珍しい話し相手を見つけたぞ。
話がしたくてたまらないなら、ここにいるオレと女神様を交えて、あんたの独演会を開催しよう。
場所は、ここ。
夫のいない時間帯に部屋の中に男を入れるのも、部屋の前で男と言い合いするのも良くないんだよな。
今からするのは、言い合いじゃなく、あんたの独演会だから、思いの丈をたくさん話すといいぞー。」
男は、オレを振り返らずに、オレが来たのとは、反対側の廊下を駆け抜けていった。
オレに顔を見られないように、振り返らなかったんだったら、手慣れているな。
揉み合いになると、体格的にオレの分が悪かったからな。
男が、人質をとったりせずに、オレから逃げてくれて良かった。
オレの姿を見たミーレ長官の奥様は、ほっとしながらも、危ない人に声をかけないでください、とオレに言った。
ミーレ長官の奥様が言いたいことは分かる。
オレの部下の妻として、ミーレ長官の奥様は、オレが怪我でもしたら、と気が気でなかっただろうから。
全員、無事で良かった。
身分的には、逃げるのが正しいと分かっているんだけどなー。
「怪我はないよな?」
「ありがとうございます。無事です。」
とミーレ長官の奥様。
オレは話しながら、ミーレ長官の部屋の前にきた。
ミーレ長官の奥様と一緒にいるミーレ長官のお子さんは、小学生くらいの男の子だった。
「はじめまして。
ミーレ長官と奥様のお子さんだよな?
勇敢に断って偉かったぞ。」
まず、男の子を褒めてから、ミーレ長官の奥様に確認する。
「今の男は、自分の身元について話していたかな?」
「いいえ。匂わすこともありませんでした。」
とミーレ長官の奥様。
「身の安全について、対策が必要かと話をしにきたんだ。
急いだ方がいいと、オレは思う。
今、毎日使うような、ないと困る荷物をまとめて持ち出せるかな。
急いで、カズラくんと合流しよう。
人質にとられたりしないように、まとまっていた方がいい。」
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