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第四章
第八話 砦の試運転
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「大変です! ハクギンロウが数体、砦の中に迷い込みました!」
「何だって!」
砦内にハクギンロウが迷い込んだことを伝えられ、責任者の男が驚く。
「ハンターたち、悪いがハクギンロウを討伐してくれないか?」
彼に頼まれ、俺は一瞬考える。
確かにモンスターが現れたのなら、ここはハンターである俺たちの出番だ。だけどせっかく砦内にいるのに、普通に倒すのは何だかもったいないような気がする。
「あのう、設置してある大砲やバリスタの弾を発射させる装置は、使うことはできますか?」
「まだ試運転をしていないから正常に動いてくれるとは限らないが、一応使えるはずだ」
「そうですか。ユリヤ、テレーゼ、設備の試運転も兼ねてハクギンロウを討伐する」
「分かりました」
「やったー! あたし、大砲を使ってみたかったのよね!」
二人に砦の設備を使って討伐することを伝えると、奥の方から白銀の毛並みを持つ狼の集団が見えた。
ざっと見て五体か。これなら時間をかけずに倒すことができるな。
「現れやがったか。作業員は直ぐに砦から撤退をしろ! あとのことはハンターに任せる!」
「「「了解しました!」」」
モンスターが現れ、作業員たちが一斉に避難を始める。そんな中、責任者の彼だけはこの場に残り続けた。
「悪いが、俺は責任者として砦がちゃんと機能するのか見届ける義務がある。だから比較的に安全な場所である、この場所からハンターたちの戦いを見守らせてもらう」
「分かりました。ユリヤ、テレーゼ行くぞ!」
「はい!」
「分かったわ」
それぞれ別れると、俺はバリスタの弾を取りに向かう。そして持てるだけ持ってから、ガトリングバリスタ発射装置の前に来た。
バリスタの弾を設置してから狙いを定めて弾を発射する。
装填した数だけ連続で打ち出し、一体の白銀狼に当たると、やつの体を蜂の巣にした。
この装置はうまく作動してくれたな。俺の予想では、広範囲の敵を攻撃するつもりだったけど、一点に集中する感じで発射されるみたいだ。
うん? なんだこのレバーは?
ガトリングバリスタ装置にレバーがあることに気付き、俺は掴んで下げてみた。すると床が回転して左右に動く。
なるほど、この動く床を利用すれば、広範囲に攻撃することもできるというわけか。これは慣れないと難しいかもしれないな。
「ちょっと! どうして当たってくれないのよ! 当たりなさいよ!」
テレーゼの苦戦している声が耳に入ってきた。
彼女は大砲を使っているが、着弾地点が合っておらず、一発も当たっていない。
小型で機敏に動く白銀狼相手には、大砲は向かないかもしれないな。
「もう怒った! こいつを喰らいなさい! アー!」
『キャン!』
ヤケになったテレーゼが、口を大きく開けて音波攻撃を放つ。彼女の声を聞いたモンスターはその場に倒れ、苦しそうに悶える。
「今がチャンスね!」
もう一度テレーゼが大砲をぶっ放す。すると今度は見事に的中し、動けなくなっているハクギンロウを吹き飛ばした。
「やったー! 遂に当てたわ!」
うん、どうやら相手がどんなに機敏に動こうが、テレーゼには関係ないみたいだ。
「テレーゼさんもやりますね! 私も負けていられません!」
今度はユリヤの声が聞こえた場所に顔を向ける。
彼女が使っているのは、俺と同じバリスタの弾を発射する装置だ。しかし、俺が使っていたのと違うタイプのようで、一発ずつ発射している。
一発しか装填できない分、狙いを定めやすいようだ。彼女が発射する弾は全てモンスターにヒットしていた。
残りはあと二体。
えーと、他に装置はあっただろうか?
辺りを見渡していると、床に複数の穴が空いてある場所の前に、レバーがあるのが見えた。
「あれってもしかして」
急いでその場所に向かって行く。そして一体のハクギンロウが穴の空いた床に足を踏み入れた瞬間にレバーを押した。
『キャン!』
床から一斉に鉄製の槍が複数飛び出し、モンスターを串刺しにしていく。
こいつは、小型モンスターにとって堪ったものではないだろう。
あと一匹!
装置エリアから移動して床に降りると、最後の一匹のところに駆け寄る。
「残りはお前だけだ! 俺が引導を渡してやる!」
鞘から太刀を抜き、剣を振り下ろそうとしたその時。
『ワオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォン!』
ハクギンロウは顔を上げると、遠吠えを始める。
こいつ、仲間を呼びやがったな!
直ぐに太刀を振り下ろし、モンスターを一刀両断した。
「リュシアン、お疲れ!」
「やりましたね! 予定外のことではありましたけど、無事に砦が機能していることが証明されました。
テレーゼとユリヤが笑顔で俺のところにやって来るも、素直に喜べなかった。
「いや、まだだ」
俺の言葉に二人は首を傾げる。
『ガオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォン!』
砦の外からハクギンロウのものではない雄叫びが聞こえてきた。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
面白かった! この物語は期待できる! 続きが早く読みたい!
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何卒宜しくお願いします。
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砦内にハクギンロウが迷い込んだことを伝えられ、責任者の男が驚く。
「ハンターたち、悪いがハクギンロウを討伐してくれないか?」
彼に頼まれ、俺は一瞬考える。
確かにモンスターが現れたのなら、ここはハンターである俺たちの出番だ。だけどせっかく砦内にいるのに、普通に倒すのは何だかもったいないような気がする。
「あのう、設置してある大砲やバリスタの弾を発射させる装置は、使うことはできますか?」
「まだ試運転をしていないから正常に動いてくれるとは限らないが、一応使えるはずだ」
「そうですか。ユリヤ、テレーゼ、設備の試運転も兼ねてハクギンロウを討伐する」
「分かりました」
「やったー! あたし、大砲を使ってみたかったのよね!」
二人に砦の設備を使って討伐することを伝えると、奥の方から白銀の毛並みを持つ狼の集団が見えた。
ざっと見て五体か。これなら時間をかけずに倒すことができるな。
「現れやがったか。作業員は直ぐに砦から撤退をしろ! あとのことはハンターに任せる!」
「「「了解しました!」」」
モンスターが現れ、作業員たちが一斉に避難を始める。そんな中、責任者の彼だけはこの場に残り続けた。
「悪いが、俺は責任者として砦がちゃんと機能するのか見届ける義務がある。だから比較的に安全な場所である、この場所からハンターたちの戦いを見守らせてもらう」
「分かりました。ユリヤ、テレーゼ行くぞ!」
「はい!」
「分かったわ」
それぞれ別れると、俺はバリスタの弾を取りに向かう。そして持てるだけ持ってから、ガトリングバリスタ発射装置の前に来た。
バリスタの弾を設置してから狙いを定めて弾を発射する。
装填した数だけ連続で打ち出し、一体の白銀狼に当たると、やつの体を蜂の巣にした。
この装置はうまく作動してくれたな。俺の予想では、広範囲の敵を攻撃するつもりだったけど、一点に集中する感じで発射されるみたいだ。
うん? なんだこのレバーは?
ガトリングバリスタ装置にレバーがあることに気付き、俺は掴んで下げてみた。すると床が回転して左右に動く。
なるほど、この動く床を利用すれば、広範囲に攻撃することもできるというわけか。これは慣れないと難しいかもしれないな。
「ちょっと! どうして当たってくれないのよ! 当たりなさいよ!」
テレーゼの苦戦している声が耳に入ってきた。
彼女は大砲を使っているが、着弾地点が合っておらず、一発も当たっていない。
小型で機敏に動く白銀狼相手には、大砲は向かないかもしれないな。
「もう怒った! こいつを喰らいなさい! アー!」
『キャン!』
ヤケになったテレーゼが、口を大きく開けて音波攻撃を放つ。彼女の声を聞いたモンスターはその場に倒れ、苦しそうに悶える。
「今がチャンスね!」
もう一度テレーゼが大砲をぶっ放す。すると今度は見事に的中し、動けなくなっているハクギンロウを吹き飛ばした。
「やったー! 遂に当てたわ!」
うん、どうやら相手がどんなに機敏に動こうが、テレーゼには関係ないみたいだ。
「テレーゼさんもやりますね! 私も負けていられません!」
今度はユリヤの声が聞こえた場所に顔を向ける。
彼女が使っているのは、俺と同じバリスタの弾を発射する装置だ。しかし、俺が使っていたのと違うタイプのようで、一発ずつ発射している。
一発しか装填できない分、狙いを定めやすいようだ。彼女が発射する弾は全てモンスターにヒットしていた。
残りはあと二体。
えーと、他に装置はあっただろうか?
辺りを見渡していると、床に複数の穴が空いてある場所の前に、レバーがあるのが見えた。
「あれってもしかして」
急いでその場所に向かって行く。そして一体のハクギンロウが穴の空いた床に足を踏み入れた瞬間にレバーを押した。
『キャン!』
床から一斉に鉄製の槍が複数飛び出し、モンスターを串刺しにしていく。
こいつは、小型モンスターにとって堪ったものではないだろう。
あと一匹!
装置エリアから移動して床に降りると、最後の一匹のところに駆け寄る。
「残りはお前だけだ! 俺が引導を渡してやる!」
鞘から太刀を抜き、剣を振り下ろそうとしたその時。
『ワオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォン!』
ハクギンロウは顔を上げると、遠吠えを始める。
こいつ、仲間を呼びやがったな!
直ぐに太刀を振り下ろし、モンスターを一刀両断した。
「リュシアン、お疲れ!」
「やりましたね! 予定外のことではありましたけど、無事に砦が機能していることが証明されました。
テレーゼとユリヤが笑顔で俺のところにやって来るも、素直に喜べなかった。
「いや、まだだ」
俺の言葉に二人は首を傾げる。
『ガオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォン!』
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