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第十章
第五話 絶対にこの子を救ってみせる
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~ユリヤ視点~
私ことユリヤは、ジャッキーの口の中に何かがあることに気付きました。
もしかしたら見間違いかもしれない。だけど、もし本当に何かが詰まっているのが原因で暴れているのなら、取り外してあげないといけない。
『グギャ、グギャ!』
小型龍がジャンプをして爪を振り下ろしてきました。本来なら後方に下がって避けるべきですが、今回ばかりはそんなことをしてはいられません。
二本の短剣で爪を防ぎ、モンスターの口内を覗きます。
『グギャアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァ!』
ジャッキーが吠えて口内が見えやすくなると、喉に茶色い物体があるのが確認できました。
やっぱり見間違いじゃなかった。この子は喉に何かを詰まらせ、それが取れなくって苦しんでいる。
治りを見せない怒りの正体はこれかもしれない。なら、これを取り除けば憤怒状態から通常に戻ってくれるかもしれない。
「私が取り出してあげる!」
『グギャ、グギャ!』
攻撃が通用しないと判断したのか、ジャッキーは後方に一歩下がると体を一回転して尻尾で薙ぎ払ってきます。
攻撃の軌道が見えた私は、その場で体勢を低くして躱します。
憤怒状態のせいで動きが機敏になっている。これでは動きを封じて口内にある異物を取り除いてあげることができない。
何か方法はないの? この子の動きを封じる方法は?
モンスターの動きを観察するために防御に徹しているけど、今のところ動きに隙があるようには見えない。
確かジャッキーは疲れを感じない生き物で、討伐する際も弱っている姿を見せない。なので、気付いたら討伐していたというケースが多発する。
早くしないとこの子は苦しんだまま倒れることになる。そんなことは、私がさせない。
『グギャアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァ!』
ジャッキーが吠えた。もうチャンスはこの一回しかない。
私は自身が傷付く覚悟で小型龍の口内に腕を突っ込みます。
その瞬間、驚いたモンスターは開いた口を閉じました。
歯が腕に刺さり、思わず顔を歪めそうになります。
だけど、私の苦しみよりもこの子はその何倍も苦しいはず。こんなことで音を上げる訳にはいかない。
口内に腕を突っ込んだことで、驚いたジャッキーが振り払おうと頭を左右に降ります。
ここで諦めて口から手を離したら、同じようなジャンスは二度と訪れないかもしれない。
例えこの腕が千切れても構わない。この子を救えるのなら、腕の一本失ってもいい。
「ボブ、ジャッキーがいましたわ。やっておしまいなさい」
「了解しました。お嬢様」
落とし穴から脱出した二人が来てしまいました。ボブさんがハンマーを構え、こちらにやって来ます。
「すみませんユリヤ様、お嬢様のために鬼とならせてもらいます…………ぐへえー!」
ボブさんが私もろとも小型龍にハンマーを振り下ろそうとした瞬間、ジャッキーが身体を回転させて尻尾で薙ぎ払い、ボブさんを吹き飛ばしました。
「ボブ! 何をやっているのですの!」
「す、すみませんお嬢様」
攻撃をまともに受けてダメージが大きいのか、ボブさんは中々起き上がろうとしません。
このチャンスを逃す訳にはいかない。
お願い! 届いて!
口内の様子が見えないまま、私は手探りで喉の奥にある異物を探し出します。
そして指先に硬いものが当たりました。
きっとこれが異物に違いない。
腕を更に伸ばして異物を掴み、そのまま引き剥がします。
『グギャアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァ!』
異物を引き剥がしたことで痛みを感じたのか、ジャッキーは声を上げました。その瞬間に腕をモンスターの口内から引き抜きます。
腕からは、血が流れて真っ赤に染まっていました。やっぱりあれだけのことをすれば、代償はそれなりに大きくなるものですね。
早く回復ポーションを使って傷を塞がないと。
ポーチに腕を突っ込んで取り出そうとした瞬間、ジャッキーが私のところやって来ました。
いくら異物を取り除いてあげたとしても、モンスターであることには変わらない。やっぱりレッドドラゴンの子龍の時みたいにはいかないよね。
『グギャー、グギャー』
覚悟を決めて短剣を構えようとしたその時、ジャッキーは申し訳なさそうに首を垂れ、私の血が付いた腕に顔を近付けて傷口を舐め始めました。
「ありがとう。気にしなくていいよ。私がしたいと思ってしたことだから」
ポーチから回復ポーションを取り出し、中身の液体を飲んで傷を癒します。
これで完全回復です。それにしても、この子の口の中にあったこれはなんでしょうか?
手に握っていたものを直視すると、小型の木箱のようでした。
「この形、もしかして超小型の木箱爆弾!」
「ユリヤ!」
モンスターの口内から取り出したものが木箱爆弾であることに気付いたその時、リュシアンさんの声が聞こえて来ました。
「ユリヤ! お前が握っているのは爆弾だ! 直ぐに空中に放り投げろ!」
私ことユリヤは、ジャッキーの口の中に何かがあることに気付きました。
もしかしたら見間違いかもしれない。だけど、もし本当に何かが詰まっているのが原因で暴れているのなら、取り外してあげないといけない。
『グギャ、グギャ!』
小型龍がジャンプをして爪を振り下ろしてきました。本来なら後方に下がって避けるべきですが、今回ばかりはそんなことをしてはいられません。
二本の短剣で爪を防ぎ、モンスターの口内を覗きます。
『グギャアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァ!』
ジャッキーが吠えて口内が見えやすくなると、喉に茶色い物体があるのが確認できました。
やっぱり見間違いじゃなかった。この子は喉に何かを詰まらせ、それが取れなくって苦しんでいる。
治りを見せない怒りの正体はこれかもしれない。なら、これを取り除けば憤怒状態から通常に戻ってくれるかもしれない。
「私が取り出してあげる!」
『グギャ、グギャ!』
攻撃が通用しないと判断したのか、ジャッキーは後方に一歩下がると体を一回転して尻尾で薙ぎ払ってきます。
攻撃の軌道が見えた私は、その場で体勢を低くして躱します。
憤怒状態のせいで動きが機敏になっている。これでは動きを封じて口内にある異物を取り除いてあげることができない。
何か方法はないの? この子の動きを封じる方法は?
モンスターの動きを観察するために防御に徹しているけど、今のところ動きに隙があるようには見えない。
確かジャッキーは疲れを感じない生き物で、討伐する際も弱っている姿を見せない。なので、気付いたら討伐していたというケースが多発する。
早くしないとこの子は苦しんだまま倒れることになる。そんなことは、私がさせない。
『グギャアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァ!』
ジャッキーが吠えた。もうチャンスはこの一回しかない。
私は自身が傷付く覚悟で小型龍の口内に腕を突っ込みます。
その瞬間、驚いたモンスターは開いた口を閉じました。
歯が腕に刺さり、思わず顔を歪めそうになります。
だけど、私の苦しみよりもこの子はその何倍も苦しいはず。こんなことで音を上げる訳にはいかない。
口内に腕を突っ込んだことで、驚いたジャッキーが振り払おうと頭を左右に降ります。
ここで諦めて口から手を離したら、同じようなジャンスは二度と訪れないかもしれない。
例えこの腕が千切れても構わない。この子を救えるのなら、腕の一本失ってもいい。
「ボブ、ジャッキーがいましたわ。やっておしまいなさい」
「了解しました。お嬢様」
落とし穴から脱出した二人が来てしまいました。ボブさんがハンマーを構え、こちらにやって来ます。
「すみませんユリヤ様、お嬢様のために鬼とならせてもらいます…………ぐへえー!」
ボブさんが私もろとも小型龍にハンマーを振り下ろそうとした瞬間、ジャッキーが身体を回転させて尻尾で薙ぎ払い、ボブさんを吹き飛ばしました。
「ボブ! 何をやっているのですの!」
「す、すみませんお嬢様」
攻撃をまともに受けてダメージが大きいのか、ボブさんは中々起き上がろうとしません。
このチャンスを逃す訳にはいかない。
お願い! 届いて!
口内の様子が見えないまま、私は手探りで喉の奥にある異物を探し出します。
そして指先に硬いものが当たりました。
きっとこれが異物に違いない。
腕を更に伸ばして異物を掴み、そのまま引き剥がします。
『グギャアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァ!』
異物を引き剥がしたことで痛みを感じたのか、ジャッキーは声を上げました。その瞬間に腕をモンスターの口内から引き抜きます。
腕からは、血が流れて真っ赤に染まっていました。やっぱりあれだけのことをすれば、代償はそれなりに大きくなるものですね。
早く回復ポーションを使って傷を塞がないと。
ポーチに腕を突っ込んで取り出そうとした瞬間、ジャッキーが私のところやって来ました。
いくら異物を取り除いてあげたとしても、モンスターであることには変わらない。やっぱりレッドドラゴンの子龍の時みたいにはいかないよね。
『グギャー、グギャー』
覚悟を決めて短剣を構えようとしたその時、ジャッキーは申し訳なさそうに首を垂れ、私の血が付いた腕に顔を近付けて傷口を舐め始めました。
「ありがとう。気にしなくていいよ。私がしたいと思ってしたことだから」
ポーチから回復ポーションを取り出し、中身の液体を飲んで傷を癒します。
これで完全回復です。それにしても、この子の口の中にあったこれはなんでしょうか?
手に握っていたものを直視すると、小型の木箱のようでした。
「この形、もしかして超小型の木箱爆弾!」
「ユリヤ!」
モンスターの口内から取り出したものが木箱爆弾であることに気付いたその時、リュシアンさんの声が聞こえて来ました。
「ユリヤ! お前が握っているのは爆弾だ! 直ぐに空中に放り投げろ!」
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